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「ミュージカル関係なく、大事なアクションがある」

⭐️この記事は各項目5分~ほどで読めます。


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はじめに

この『ー私たちの新世界ー 大陸横断記録』では、10月2日(日)に大阪で行われるミュージカル『A COMMON BEAT』関西公演に出演されるキャストの方にインタビューをして、インターンやお客さんがまだまだ知らない舞台の一面を見て行く連載になっています!

今回は前回に引き続き、コモンビート関西エリアマネージャーであり、10/2の大阪公演にも出られるキャストのあかりんさんにインタビューさせていただきました!
担当インターンはジュンです。

大学生の頃に初参加したというあかりんさんは、現在は社会人としてお仕事をされながら関西公演のサポートと出演をしています。
質問にハキハキとテンポ良く答えていただく中で、全力でミュージカルと向き合っている気持ちを受け取りました。

なお、インタビューをすることなんと2時間。
この記事だけでは収まりきれなかったのでパート8まで用意しました!
本日9月10日(土)は、パート②&③をお送りします!

▼このシリーズのご案内▼

9月
5日(月) パート①
10日(土) パート②&③
11日(日) パート④&⑤
17日(土) パート⑥&⑦
18日(日) パート⑧

前回の記事はこちらから⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎




コモンビートでのあかりんさんの姿を前回で知ることが出来ました。
今回は、そこであかりんさんが得た経験が日常でどう役立っているのかをお聞きしていこうと思います。

⒈選択次第でいろんな自分が見えてくる

ーーコモンビートでの経験から、今の会社で「何かできそうだな」と思ったことはありましたか。

私は大学生でコモンビートを知って、社会人になってからもコモンビートに参加して今に至るんやけど、やっぱ自分を出しきれへんみたいな瞬間は会社の中でもちろん感じるわけで・・・。
でもそんな時にそう感じるってことは、そうじゃない自分を知ってるってことなんやと。そっちの自分もあればこっちの自分もあるなっていうのを知れたから。社会には同調圧力みたいなのもあるんやな…とか。

でも、だからこそ「もっと何か(コモビでの経験を)活かしたいな」って思うし、客観的に見てるからそうやって悔しいとか苦しい思いをするねんな。
もっと気軽に、「その仕事良いな」って仕事の過程を褒めてあげたて評価できたらもっとやる気も出てくるけど、会社の教育する空間がないというか笑

そこにギャップを感じたときはしんどかったし、昔はそこに対して何もアクションできない自分がいたから多分しんどかっただろうけど、今は後輩もできて環境が変われば自分の出せるところとかもあって。そうすると周りへの見方も変わってくるから、私は会社や(コモビの)仕事と日常での自分のギャップはあんまないかも。テンションの差ぐらいで笑
まあ常にアンテナ張ってるからかなー。自分の仕事って結局人ありきやから。逆に自分の営業スキルがコモビで公演チケット売るときのスキルになったり笑

   なるほど。コモンビートでの経験が会社での仕事に活かせるようになったり、会社での仕事経験がコモンビートに活かせるようになったり・・・
舞台と社会が繋がって相互作用しているのを感じます。
   
   と、ここであかりんさんから質問が。

ジュンはどういう仕事につきたいとかあるん?

   うーん、即答できない。やっぱり演劇とか執筆に関わる仕事ができたらいいなと思ってはいるけど、例えば演劇の本を出すにしても今は書籍なんて世の中に溢れかえっているし。そんな中で「自分だけができること」なんてないんじゃないのかなあ・・・

   そこで、私はこんな質問をしてみました。

ーーあかりんさんはエリアマネージャーをやる中で「自分がやる意味」を見つけましたけど、それってコモンビートのことだけじゃなくて普段の仕事とかでも何か自分ができることを見つけられたりとかあるんですかね。

やってみたら何でも自分だけしかできひんことになっていく気がするね。なんか逆を返せば、「本当、何でも良いんやな」って最近思えてきて。

ーー「何でも」?

そう。会社勤めしていると、「何か会社勤めでなくてもな」とか思う瞬間もある。でもそれって何をとるのか、というか。安心を取るのか自由を取るのかとか、その選択の中ですら自分がやってることは単純って思うかも知れんけど、その一方で「自分にしかできひんものやな」って思う瞬間がいっぱいやってくるから。

本、売れなくなってくるやん、これから。雑誌とかも生き残りめっちゃ大変やん。物の株価めっちゃ上がってるからさ。財布の紐硬いなってめっちゃ思うね、お客さん全然買わないなって思ってる。
だけどやっぱね、「それじゃそこで何してくか」って考えるのはどこに行っても必要なことやから。あぐらかいてずっとおれる時代どこに行っても終わってるよなって笑

⒉モチベーションは「人」

ーー「そこで何をしていくか」って話はチケットを売るという行為への気持ちの持ちようにも繋がるなと思いました。

私が舞台とかあんま得意じゃなくて。って言うのは、舞台そのものではなく、そこにいる人ありきで自分が動いてるからって思った。舞台を経験してる人たちは自分の頑張り方を知ってるからどうでも自分でモチベーション上げてくれるけど、そうじゃない一般市民の人はそれを自分でやるところ本当に難しい。
だからチケットを届けて、見に来てくれる人がいるから頑張ろうとか、この人たちみんなの大切な人に5000円の価値を出そうとか、そういうとこでやっぱ自分の限界を突破できるというか、必死になれるっていうか、それをしてる隣の人の姿見てやらなって思ったりとか。
自分1人でやるのは一般市民じゃ絶対無理やから、自分でチケットを売るってモチベのためにも本当に大切なことやなって話をしてた。

ーー確かに、舞台をある程度知ってる人って、こういうとき頑張ればいいよねみたいな方法知ってたりしますけど、そうじゃない方ってその舞台に対してどういうスタンスで関わったとか、困ったときどうしたらいいんだろうとか、ってなると思うんです。そういう時に隣に誰かがいることはめちゃくちゃ参考になりますよね。

本当にそうやね。コモンビートってほんまに、人対人というか。
誰かの背中に押されて頑張れるってことが多いなって思う。

ーーそういう経験って学校の文化祭で「よし、みんな頑張ろう」みたいなのはあったかもですけど、社会人なってからってなかなかないですよね。

集まること自体が減ったのはコロナ禍ってこともあるかもけどね。まずいろんな人と目標を共有するってことがないからなあ。仕事で売上目標とかはあるんやけども、数字目標って感じで。私の仕事は個人に目標があった上での全体目標だから、何かそれぞれ自分で頑張らなあかんっていう一匹狼のところあるなって。だから、こんなにもみんなと一緒に目標を共有するとか、それにめがけて心を一つにするって瞬間はまあないな笑

ーー相談とか、気持ちの共有みたいな面が社会ではあまりないなっていう感じなんですかね。

うん。やっぱそういうみんなで一つの目標に向かって何かするっていうのが楽しいって思うしさ。私ずっとバレー部やっててんけど、バレーボールもそうやなって思う。何かそういう風にやってるときの方が、人って楽しいからあんだけみんな楽しい顔で(キャストが)集まって来たんやなって。

ーー「楽しいから」といえば。私、関東公演の本番1週間前の対面練習へ行ったんですよ。キャストさん本番前でめっちゃピリピリしたら私めっちゃ邪魔だなとか思っちゃってどうしようとか思ったんですけど・・・
おはようございますとかめちゃくちゃ元気に皆さん挨拶してくれて、すごい嬉しかったっていうか、こんな元気な大人いるんだって感じたんですよ。

「元気な大人がいるんや」って感想さ、日常であんま出てこうへんよね。コモンビートではそういう大人が来てくれてるけど、マジで日常だとおらへんなっていうことが多くて。
なんかそれ(全員が元気ではないこと)がもしかしたら人として当たり前なんかなって思う瞬間もあんねんけど、そう思うからこそコモンビートの人の力とか場ってすごいなって思ったりする。
まあでも本来は元気であるべきなんちゃうかなって。挨拶して当たり前やし笑

⒊環境でアクションも変わってくる

ーー仕事と同じように、いろんなパターンの人がミュージカルの練習に集まってるわけじゃないですか。オンラインでもオフラインでも。その中で大変だと感じることはありますか。

オンラインって、自分で場所を選ぶことができる。でもオフラインやったら同じ空間ですれ違うから、トイレ行くときに喋るとかっていうあのなんとも言えない瞬間がある。あとはその場をいっぺんに見渡せるから、この人こういうことがなんか陰でやってることまで見えるやん。ここでこういうことやってくれてる人がいるんやなって気づきがいっぱいあるし、そこでの出会いもいっぱいあるって感じ。
オンラインやったらさ、目合わせて喋れるけどね。なんかちょっと考えてて間があっても電波障害?と思われるけど、オフラインだと間合いが全部ライブ感だから大変というか。それが普通なんやろうけど、なんかその違いを感じるのも今だからこそって感じする。それに、家におってスイッチ入れとかなあかん方がしんどい気がしてて。

ーーしかも1人の空間で「よっしゃやるぞ」ってモチベ上げをするって結構難しいですよね。

そうやからオンライン練習めっちゃ嫌やった笑
家でリラックスできる空間やのに、1人でやらなあかんみたいな。

ーー確かに。隣にいる人を見てるから自分もできることがあるとか、そういう空気感の中だからこそできることがある、ってあかりんさん言ってましたね。

うん。一対一で話すのは、もしかしたらオンラインの方が楽なのかもだし、ちゃんと目を見て話せる。でも、それ以外のことがわからんすぎるからオフラインの方が好きやなと思っちゃう。

ーー現場にいたら相手の動きまでわかって配慮とか気遣いとかたくさんできるかもしんないけど、オンラインだと難しいですよね。

もう間合いとかが全然わからん。今回の関西は配役発表をオンラインでやったんだけど、配役発表って結構みんな心を入れる時間なんだよね。でも、(その発表で)誰かが落ち込んでてもわからんやん。
オフラインであったときはやっぱ悔しい顔とか喜んでる顔とかっていう空気感でその人に対してかける言葉とかも出てくるけど、オンラインだとわからへんから大丈夫なんかなって話をしてたんよ。

ーー空気感の中で何かを伝えることって、どこに行っても必要なことですよね。恋人間でも友達間でも家族間でも、「何も言わなくてもわかるじゃん」とか、後になって「そう思ってたんじゃないんだけどな」とか、そういう場面が日常生活で多い気がして。ちっちゃいありがとうでも、ちっちゃいごめんなさいでも言えるようになったら、もうそれだけですごい進歩だなっていうのは感じますね。

その小さな一言でどう思ってるか伝わるもんね。確かにそう言われると日常で普段の自分はできてるんかってめっちゃ感じる。きっともう癖がついてるんやろうけど。

ーー今はミュージカル公演でそういう気づきの場が用意されていると思うんですが、このプログラムを終えた後は自分でそういう環境が作れるようになるんですかね。

会社にはコモンビートに参加しているような人ばかりではないけど、自分が種をまいたらそういう良好な関係を作れるのかなとは思ってる。誰かにしてもらったことを返そうって言う節って、人にはみんなあると感じてる。

ーーそれがアクションなんですかね。

うん。だから、同じことをやっぱ自分の中で大切やなと思って繰り返しやり続けるってことはすごく大事やなって思ってて。それは響いてきてるんかなとは思うな。挨拶だけはずっとしようって思ってて、会社で。めちゃくちゃ暗いからさみんな笑
なんか挨拶返してるか返してこうへんかわからへんおじさんたち多いって思ってて
、朝一のスタートからおはようございますって1人1人に挨拶するようにしてねけど。コモンビートと会社は何かギャップがあるなって思ったときからそういう挨拶をやってたから、今ではみんなちゃんと挨拶するようになったって思う。効果あったなって。「はまちゃん(あかりんさんの会社での呼び名)だけやそんな挨拶するの」って言われるもんね笑

ーーなんかそれって別にミュージカルだからとか関係なくて、どこへ行っても大事だなって思いますね。

うん。自信はつく。自分がやってることは間違ってないなって。
コモンビートやってる自分のままだと、ちょっと浮く場もあるやんか。でもこれが浮かない場所もあって、コモビみたいなのが当たり前な環境もあって、ルールは違えど、別にどこでやっても明るい挨拶とか、自分のことを伝え合うことを表現しちゃうって全然悪いことじゃないし、大切なことやけど。そういうことが違う文化に行けば受け入れられへんこともあるけど、間違ってないねんなって思えることで貫けるというか。だからそういう意味ではコモビにめっちゃ後押ししてもらってるかも知れん。

   あかりんさんのお話から、「人が人を作る」ことの影響力や効果をとても感じました。
 また、コモンビートが手段としてミュージカルという表現方法をしていることがよく伝わってきます。

 次回パート③では、ミュージカルと仕事をどのように両立しているのかをお聞きしていきます!



⭐︎関西公演情報⭐︎

【ミュージカル「A COMMON BEAT」再開記念シリーズ 関西公演】

▼日程
2022年10月2日(日)
初公演:開場 12:30 開演13:00
千秋楽:開場 17:00 開演17:30 ★オンライン配信あり

▼会場
吹田メイシアター 大ホール

▼詳細


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