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児童指導員が想定する4月に年少児から年中児の幼稚園・保育園のお子さんに起こること「発達支援的考え」とその対応と心構え リライト記事

これから以前かいた記事をリライトし、読みやすい形でご提供させていただきます

以前購入された方は、リライト元の記事も合わせて同じ内容にしていくので安心して記事をご覧くださいm(__)m

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note マップ – おがさんの絵本 (ogasan-ehon.com)

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4月に入り、子どももご家族も先生も、新しい環境に馴染まなければなりません。それは思っている以上に流動的で、思った以上に身体に負担がかかります。
そして、思った以上に「予想外の問題」が起こります


このノートはそんなご家族、先生に「事前に何が起こる」か、そして、「何が原因か」を事前に知っておくことで
「少しでも見通しが持てるように」

「冷静に対応できるように」
                     
「心の負担が減らせられるに」
を目的に記述します
発達支援、療育、感覚統合の知識、経験をベースに書き込んでいきます。また、私自身の気持ちや心構えも交えて記述しますので参考になれば幸いです。


〇ご家族、子供の4月の基本的思考・考え方

大人も子どもも「不安な状態」です
親・大人(家族、保育士、幼稚園教諭等)の不安は子どもにも伝染します

大体1か月は、環境に慣れるまでかかります。一か月以降に、

「不安で起こっていることなのか」「発達特性で起こっていることなのか」
かが、徐々に明確になってきます子どもに起こったことをメモに取っておくと、何が今後の課題になってくるかが分かりやすくなります
子どもに起こりうることを以下に記述していきます

〇送迎バスに乗りたがらない、園に入りたがらない、親から離れたがらない


4月によくみられる光景ですが、園の玄関から入りたがらなかったり、送迎バスに乗ることを泣いていやがったり、激しく拒否するお子さんも
出てきます。基本的な原因として
・どこに連れていかれるか分からない不安が強い

・母親、父親との離れることへの不安が強い

・新しいお子さんへの不安と、その不安が伝染してしまう

・送迎バスに乗っている先生が変わったことによる不安(4月からの新任の方が多い)

・送迎バスのメンバー、時間が変わったことによるルーティンがくずれたことにより、不安が強くなる

・送迎バスのルートが変わったことにより不安が強くなる
等が上げられます

〇大人の対応として

●送迎バス、園に送り出す際には、笑顔で、思い切りよく、元気に送り出してあげる
大人が不安な顔で、別れを惜しむように送り出すと子どもは「漠然とした不安」を抱えたまま、引きずります

端的に言えば、「悪いことが起こった」と思ってしまうのです

お子さんと離れる時には笑顔と元気を演じることで、その後のお子さんをフォローする保育園、幼稚園教諭との新しい関係づくりにつながります
親にできる一番の最善はこの行動であると思っています
●数回良い経験を重ねてもらう
 子ども達の不安の原因は「何が起こるか分からない」「何をするか分からない」といった「不安」が中心になります

 何回か経験を重ねることで、過ごしや振る舞いが「分かる」と自然に安心し、行動が落ち着いてきます

 良い経験を重ねるためにも、大人はできるだけお子さんの前でははっきりとした笑顔、口調ですっぱりと離れることも大切です

●他者との関係性の構築でモチベーションを高める
・生活の中で、子ども達は人間関係を構築します。遊びの中で、大人とのやり取りの中…「相手がどんな人間か」、「何が好きか」、「何が嬉しい」か

「何が悲しいか」等を知っていきます

誰かと関わりたいという気持ちが高まってくると、自然と「いきたい」という気持ちが出てくるので、「行き渋り」と呼ばれる行動はほとんどなくなってきます

〇お弁当・給食を食べない

基本的な原因として

・不安から食欲が少なくなる

・「嗅覚」、「味覚」に過敏さがあることで食べられない
が上げられます

〇大人の対応として

●お子さんの不安に付き合う
 お弁当や給食を食べないお子さんの気持ちが何なのかを把握することから始めましょう。
無理に食べさせると「食べる」ことで自体が嫌になってしまうこともあります。また、空腹により、本児の情緒が乱れ、怒りやすくなったり

 暴力につながるケースも多いです。不安なお子さんの行動は予測できないものも多いですが、しっかり大人が話を聞く姿勢をみせるとその後の信頼関係がしっかりできます

 お子さんが給食の匂いなどに過剰に反応しているかなども、過敏さの見極めにつながります


〇お友達をたたいてしまう、暴言を吐く


 不安感からお友達や大人をたたいて身を守る子は何人かいます

大切なのはそれが「情緒」によって引きこさされてるか、「固有覚」の鈍麻さからきているかをしっかり見ていく必要があります

 固有覚は身体の力加減、筋肉の収縮を行う感覚です。固有覚の鈍麻さがみられるお子さんは、本人に悪気がなかったり、優しく、ゆっくりな動きができなく、激しい動きが多くなっている傾向があります

〇大人の対応として

●「情緒」の乱れの場合
 新しいことに対して、たたいてしまったり、暴力で解決しようするお子さんは「認知」の力が弱い傾向にあります

自分の状況が理解できず、叩いたり、言葉で相手を威嚇するために行動していることが多いです。本人に解る形で現在の状況を伝えることが大切です

絵カードや写真等でわかりやすく、現在の状況を伝えたり、新しいことをするときには「みて分かったら参加してみよう」という心の余白を残しておくことも大切です
●「固有覚」の乱れの場合
 自宅でもお子さんの動きが激しかったり、本人は無自覚で相手を加減なく押してしまう等の行動がみられます

特に多いのが、本人に悪気はないけど怒られることで、本人の自己肯定感が落ちているケースや、上記の情緒が乱れ防衛で身を守っているケースもあります

 固有覚を育てるには「相撲」や綱引きなどの「力を維持して押す、引く」遊びが有効です。私は、他のお子さんとの関係性や本人の自尊心を守る意味で、個別性のある支援(療育)の場で楽しく身に着けることもお勧めしています

〇集まりに参加できない


 お子さんが集まりに参加しなかったり、立ち歩いてしまうことはよく見られる光景だと思います

 これには「認知」の問題、「固有覚」の問題、「前庭覚」の問題と多くの問題が複合していることが多いです

〇大人の対応として

●「認知」の問題
 集まりの内容を理解していないケースが多いです。絵本の内容、歌を歌う楽しさ、大人の話す内容が分からなければ、子ども別のことをし始めます
 
分からないことを無理に強要すると更に拒否感は強くなるケースが多いです

 大人は集まりの内容を一度見直し、内容を短く、視覚的(絵カードや写真、スケジュール)なものを取り入れ、本人が分からない所は何かを分析していきましょう。
●「固有覚、前庭覚」の問題
 「前庭覚」は身体のバランス感覚や眼球運動をつかさどる感覚です。ここが鈍麻さがみられると、焦点が散漫になり、一つのことに意識が向きません
無意識に自分の興味のあるものは目に入ると、そこに向かって動いてしまう行動につながります

 また、固有覚に鈍麻さがあると、自分の身体に強い感覚を入れるために動いてしまうケースが多いです
この成長段階のお子さんに集まりを強要するのはとてもハードルが高く、失敗経験ばかりを積み上げてしまいます

 4月の段階は身体づくりや、お子さんのみんなで楽しめ、参加できるものは何かを観察、模索するのがいいのではないでしょうか

 また、上記にもあったように、療育の利用も視野に入れることで、本人の落ち着いた環境で、成功体験を積むこともとても重要です


〇制服を着るのを嫌がる


 特に幼稚園に通うお子さんに多いのですが、制服を着るのを極度に嫌がるお子さんがいます

 幼稚園初日から親子で押し問答をするというお話はよく聞きます
原因として考えられるのは「触覚過敏」があります。

〇大人の対応として


●「触覚過敏」の問題について
 お子さんの中には「触覚」、主に皮膚に特定の物がつく感覚が苦手なお子さんがいます。お子さんの言葉でいうなら「ちくちくする」という表現が多いです

今まで有効であったご家族の方法として、
・首元、手首のゴムのしわが気になり、別の布を縫い付けたり、ゴムを抜いて落ち着いた

・幼稚園側に許可をもらって、着ない、もしくは一部切り取った

等があります
 この触覚過敏に対する対応ですが、「無理をさせない」ことと、「大人側の設定したルール」を見直すことがとても重要です

服を着る、着ないで大人が精神的に追い詰められ、子供との関係性が崩れるなら、制服自体見直したほうがいいのではないかなと個人的に思います


〇大人の心構えとまとめ(これらを知っておくことで、何が得られるか)

 私が現時点で考えられる想定はここまでになります。もっとたくさんの大変なことが起こっているのだと思います

もしよければコメントで教えてくださればお答えします
 私自身が思うのは、4月は大人も子どもも余裕がありません。下手に力むと必ず失敗します。上手くやろうと思わず、失敗して当たり前の気持ちを持つことで、心も楽になります
 大人に見極めてほしいのは、「お子さんの学べる正しい環境はどこか」ということです。幼稚園なのか、保育園なのか、療育なのか…
 私の肌感覚ですが、子どもは3か月ごとに本人の大きな成長がみられます。
 その3か月を失敗経験を積み上げるか、成功体験を積み上げるかで、子どものたどる道が大きく変わります

 大人は子どものルートを選べますが、子どもがそのルートに馴染むかは別問題です。早めの見極めがとても大切です

 自分の思い描いた道にお子さんが進まなかったときに、いろんな考えがあることを知っておき、フットワークを軽くしておきましょう
以上になります
これからも少しづつ投稿していけたらと思っています。よろしくお願いします。よければ♡でいいねをお願いします!
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