細分化する「病み」カルチャーの世界[Dreamcore/Weirdcore/Traumacore]
ノスタルジー嗜好はかなり前から存在していましたが、ここ2、3年でその範囲は大きく広がり、細分化していきました。
その中でも最近注目を集めているのがノスタルジー×病みの文化です。これらは「Dreamcore」「Weirdcore」「Traumacore」などと呼ばれ、TikTokやTumblrなどを中心に多くの若者たちの心を掴んでいます。
この記事では、主にビジュアルの面からそれぞれの特徴を紹介していきます。
画像:Зайка
[Warning]
この記事では若干センシティブな画像を引用しています。黒い人影や目の切り抜き画像が苦手な方はブラウザバック推奨です。
Dreamcore
「夢で見たような風景」を再現する
画像:creator unknown
超現実的な空間と、海外の子供向け番組のような色彩が特徴です。
目・翼・虹・キラキラ・公園・プレイルームなどがよく用いられます。
幼児退行願望を美化して描写する傾向があり、楽しげな画像の中にもどこか病みを感じさせるのが魅力です。
関連ページ
https://www.reddit.com/r/dreamcoreaesthetic/
Weirdcore
「不気味な空間」を演出する
weirdとは(幽霊など超自然的なものを思わせて)異様な、不気味なと言う意味です。
90s〜00sのコンピュータやネットミーム、黒い人影など低技術の編集が特徴です。
ダンガンロンパなどの日本のゲームのキャラがモチーフとして用いられることがあります。
不気味なテキストがついていることが多く、全体的に不気味な雰囲気を醸し出しています。
関連ページ
Traumacore
「海外の病み垢」の視覚芸術化
画像:Aesthetics wiki
トラウマに苦しんでいる様子ををAestheticに描き出しています。
サンリオや子供用のおもちゃなどの可愛らしいモチーフと薬や血などの負のモチーフを組み合わせており、(視覚的には)「病みかわいい」系に近いイメージです。ただし、Traumacoreはあくまで「病み」がメインであり、従来の病みかわいいよりもアングラ性が高いです。
Weirdcoreと同様にテキストが付けられることが多いですが、攻撃的な内容や精神疾患の匂わせなど病んでいる文章が多いのが特徴です。
ただしTraumacoreは本来美学ではなく、トラウマに苦しんでいる人たちが自発的に芸術療法として用いているものなので、海外のサイトなどで言及する際は注意が必要です。
画像:Aesthetics wiki
関連ページ(NSFWかも)
音楽
これらのジャンルは音楽的な違いが曖昧なのででまとめて記述します。
ゲームのBGMに加え、既存の楽曲をリミックス(
Daycore加工+リバーブ+Vaporwaveのようなヘロヘロ感+ノイズ)したものが多いです。
いかがでしたでしょうか?
奥深き病みカルチャーの世界を楽しんでいただけたなら幸いです。
それではまた。
参考文献
Aesthetic Wiki
Dreamcore https://aesthetics.fandom.com/wiki/Dreamcore