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フィリピンで年収の高い職業は医者と弁護士。学生が一所懸命勉強する理由と、優秀な医療従事者が直面している現状。

前回、セブ島の家賃や生活費、フィリピンの住みやすさなどをお伝えしました。
また同じ会社で働くフィリピン人の給料が、私の住んでいる家賃と同じだったということも。

今回もこれに関連する内容になりますが、個人的な意見が多く盛り込まれているため、なかには不快に思われる方もいるかもしれません。
予めお伝えさせていただきます。

実際、現地で働く日本人とフィリピン人の給料は2倍から3倍の差がありますが、決してフィリピン人の能力が劣っているとは思っていません。

もちろんお互い長所と短所があり、日本人の方が優れているところ、フィリピン人の方が優れているところ、それぞれあるのは事実ですが、一つのことを追求するプロフェッショナル気質は我々より持ち合わせていると思っていますし、自分の武器を究めたフィリピン人には目を見張るものがあります。

そして、フィリピン人もまた勤勉で、学生のうちから目指している職業が決まっている人も多く、夜遅くまでカフェで勉強している学生をよく見かけます。

1.フィリピン人の目指している職業は医者と弁護士

フィリピンで人気のある職業は、医者と弁護士です。

理由は、給料が高いからです。
この2つの職業の平均月収は、10万ペソ(約22万円)といわれていますので、その差はお解かりだと思います。

フィリピンの学生は、本当によく勉強をしています。
私のコンドミニアムの近くにも、夜中まで空いているカフェが多いのですが、どのカフェでも夜遅くまで参考書を開いて勉強している学生をたくさん見かけます。

2.フィリピン人のお金の使い方について

では何故、そこまでして医者や弁護士になりたいのでしょうか?
自分がお金持ちになって、優雅な生活をしたいからでしょうか?

残念ながら違います。

もちろん最終的には恵まれた生活になるかと思いますが、学生が勉強するモチベーションはそこではありません。

それは、今まで支えてくれた家族や兄弟のために、少しでも自分がお金を稼いで、恩返しをしたいと思っているからです。

統計を見ると、フィリピンは1家族に3人の子供がいるといわれます。
今までお伝えした収入で3人の子供を育てるとなると、かなり大変な思いをしながら子育てしているのが想像できるかと思います。

しかも医者や弁護士を目指しているとなると、4年制の大学を卒業後、さらに大学院まで進学する必要があるため、費用も余計にかかってきます。

そういうことを、子供の頃から理解しているのです。
今まで色々なものを犠牲にして、自分を育ててくれた。
だから医者や弁護士になって、少しでも高い給料をもらって親に恩返しをしたい、今度は私が兄弟の面倒を見る。
そういう想いで一所懸命勉強しているのです。

これはどの仕事をしているフィリピン人でも変わらないのですが、給料が出たら、まず親に仕送りをするそうです。

そして、次に家賃や生活費を抜き、余った僅かなお金で最大限に楽しむ。
自分に使えるお金が少ない分、給料日だけは普段できないことをしたり、美味しいご飯を食べに行ったりするそうです。

これがフィリピン人のお金の使い方です。

実際、私がフィリピン人の知り合いから聞いた話では、その人は長女で、あと2年したら弟が大学を卒業するとのことでした。

「だからそれまで自分が頑張って働いて、家族を支えるんだ」
「弟が社会人になったら、今後は弟も家族に仕送りをしてくれるようになるから、自分で使えるお金も増える」
「それまでは自分一人で大変だけど、頑張らなきゃ」

そう教えてくれました。

読者の皆さんは、この話を聞いて何か感じることはありますか?

私の場合は、自分は恵まれた環境で今まで育ててもらっていたのだなと思いました。

何不自由なく大学まで卒業させてもらい、仕事もやりたいことをやりたいようにやってきて。
今はセブ島で読者の方に向けて執筆をしています。

何がいいとか、何が悪いとか、そういう訳ではないのですが、
個人的には彼ら彼女たちよりも、何かできる選択肢は多く与えられているはずなので、それを活かさないと勿体ないなと感じています。

なので、最後にnoteのライターとして、これだけは皆さんにお伝えしたいと思います。

3.医療従事者が直面している現状について

ご存知の通り、現在世界中でCOVIED-19(新型コロナウイルス)が流行しています。

そして学生の頃誰よりも努力し、長年の目標だった医者になることができた優秀な方々が、数多く亡くなってしまっています。
フィリピンでも、主にマニラで働いていた医療従事者の死亡ニュースが連日流れていて、非常に残念でなりません。

医療従事者がコロナに感染してしまう理由は、わざわざ説明しなくてもお分かりだと思います。

実際、コロナにかかりたくてかかっている人はいないと思いますが、最大限の注意と予防をした結果、かかってしまったのか、逆にそうではないのかは大きな差があると思っています。

私の場合は、マスクもせず不用意に出歩いた結果感染した人のウイルスなんて、死んでもうつされたくありません。

皆さん一緒だと思います。

我々が今すべきことは、マスクをすること、不用意な外出を控えること、手洗いうがいをすること、そしてコロナに感染しないこと。

そして、一日でも早く終息することを願っています。

サポート頂いた資金は、フィリピンの課題の一つでもある貧困解決への活動資金に充てさせていただきます。私ができることはあまり多くありませんが、せめて身近にいる人から少しでも豊かな生活を送ってもらえるように、活動していきたいと考えています。