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#1 関係人口を増やすには ――岡山のためにできることを考える

地元・岡山が大好きなのに、なぜか東京で暮らしている。これは、そんな私が岡山のためにできることを考えるためのnote。
転職、副業、起業、ボランティア――。どんな形でもいいと思っている。自己満足ではなく、本当に岡山のためになり、かつ自分も心からやりたいと思えること、それを見つけるまで、しっかり考えていきたい。

関係人口とは

「関係人口」とは、定住人口でも交流人口でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと。この「関係人口」が、様々な課題を抱える地域づくりの担い手となることが期待されている。

関係人口は、いわば地域の応援団。
移住を前提としているわけではないし、声援だけでもいい。それだけで地域を元気にする存在なのである。

ただ、どんな地域にも関係人口が集まるわけではない。認知度を高めても「地域づくり」の実態が伴わないと意味がない。がんばっている地域には、コミュニティを生み出すおもしろい人がいる。そういう場所に、人が集まるのである。

岡山の関係人口を増やすために、自分に何かできるのか。
まずは、関係人口創出の方法について理解する。

関係人口創出モデル

関係人口創出には、4つの型がある。

1.商品購入型
地域の商品を購入し生産者や地域とのコミュニケーションを取ることで地域との関係性を深めていく。
例)ふるさと納税

2.ラーニングツーリズム型

短期間地域に滞在し、イベントなどに関わる。現地で住民と活動することで学びや成長につながる。

3.地域副業型

副業として、地域の仕事やプロジェクトに携わる。仕事と暮らしのイメージがわき移住のきっかけになるなどの事例も。

4.ワーケーション型

観光地やリゾート地でのリモートワークをし、働きながら休暇をとる。休暇中の地域との関わり方がポイントになる。

地域に関わる期間の長さではなく、地域の人とどれくらい多く・濃く触れ合えるか、顔が見える関係性を築けるかが重要になる。

関係人口創出の進め方

関係人口を創出するには、
①自分たちの地域は、未来に向けてどう進化していきたいのか、仮説を作る
②その仮説の検証や実践に関わってもらう(協働)
という進め方だが、まずは以下7つを明確にしたうえで進めたい。

①自分の地域は何に挑戦したいのか、課題は何か?
地域の課題、挑戦したいことを基に、どこにフォーカスを当てるのか明確にする

②どんなことを、誰と実施したいのか?

例)「漆器」を日本の食卓に還すための販売戦略を考える
   人口400人の農村に新しい人の流れを生み出す事業を作る

③協働プロジェクトをどのように設計するのか?
✓地域が本気で考えていることは幹になっているか?
✓関係人口が関わる頻度は?
✓地域の関係者はどのように関わる?
✓地域と関係人口の関係はどのように深化していく?

④関係人口のターゲットは?
・出身者
・ルーツはあるが地域に住んでいない人
・地域への通勤通学者
・これまでまだ関係がない人
その人が果たす役割や、持っておくべき経験、知識、スキル、スタンスなども具体的に想像しておく

⑤地域外からの関係人口の集め方は?

・自前で集める
・外部団体との連携
・メディア等への外注
関係人口が地域(課題・プロジェクト)にどう関心を持ち、アクションを起こすかなどを設計する

⑥関係人口の受け入れ体制は?
目的に沿って様々なセクターと協力していく道筋を作る
・行政、自治体
地域内への周知、関係者への取り組み説明、立ち上げ時の予算作り
・中間支援組織・機能
関係人口になりうる外部人材と、地域企業・住民との関わり方の設計を行う
・地域企業・住民
関係人口の受け入れ、プロジェクト実施メンバー
・都市部の中間支援組織
都市部での関係人口の広報・募集

⑦継続の仕組みは?

立上げ時は助成金などを活用しつつ、徐々にビジネスモデルを作っていくのが継続のコツ。
・企業課金(恩恵を受ける企業から)
・参加者課金(プロジェクト参加費として)
・クラウドファンディング、ふるさと納税
・会費(バーチャル住民など)
・大企業の寄付・スポンサー(企業向け研修、地元企業、財団の助成金申請)

中間支援組織について

関係人口創出の取り組みを立ち上げ、継続させるには中間支援組織の存在は不可欠となる。

・地域と、関係人口となる外部人材それぞれの目的を把握し、マッチングする
・事前・事後のフォローを重ね、継続的な取り組みに発展させる
ことが、中間支援組織の重要な役割である。

中間支援組織は、以下5つの型に分類できる。

1)自治体主導型
職員本人ではなく、異動のないポジション(定住支援員、集落支援員等の制度)を活用しながらコーディネートを行う。

2)地域おこし協力隊制度活用型

業務内容を「中間支援を担うコーディネーター」と指定して人材を募集。任期終了後は中間支援組織としての独立を視野に活動する。

3)地域コンソーシアム型

商工会議所、金融機関、自治体など、複数の期間の連携(コンソーシアム)を通じてコーディネートを分担。

4)民間主導型

民間企業や団体が、関係人口創出に限らず「まちの人事部」機能を自立継続的に担う。主な収入は企業課金。

5)大学主導型

大学主導で地域へ学生を送り込むなどのコーディネートを担う。専任の教員・職員がつくことが望ましい。

成功している地域の真似をするのではなく、地域にあったやり方で取り組むのが成功のカギ。まずは、岡山の課題や挑戦したいことを調べる必要がありそうだ。
それを踏まえて、東京で暮らす私にできる、現実的な方法を考えていきたい。


参考:地方創生カレッジ
NPO法人ETIC.「関係人口創出・拡大にむけた入門講座」

画像:鏡野町 岩井滝

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