できるリーダーは、「これ」しかやらないを読んでみて!!

■本レポートの抜粋

多忙を極めるリーダーの中には、マネジメントの時間が取れないという悩みを抱いている方も多いのではないでしょうか?

だが実はその悩みは、頑張るポイントを変えるだけで解決するのです。部下に仕事を任せればいいのです。

といっても、ただ仕事を任せればいいというものではないでしょう。それでは放任になってしまうし、部下は成長せず、不満が募るばかりです。著者によると、「部下やメンバーが、挑戦を楽しんでおり、仕事を通じて成長を感じている状態」、つまり「ワクワク」している状態でなければ、リーダーの悩みは解決できないといいます。

本書には、多忙なリーダーの悩みを解決する方法が、実例を交えながらまとめられています。その内容は、リーダーとしての振る舞い方、部下のやる気を引き出す方法、部下を導くための「やる気の方程式」やSMARTの法則、戦えるチームを作るための設計図や仕組みの作り方など、多岐にわたります。いずれも、現代のリーダーが押さえておくべきものばかりです。たとえば、ほめ方に関し、部下のモチベーションを上げたいなら、実績や結果ではなく、能力や内面をほめることが重要なのだといいます。

もしかすると、自分のマネジメントに満足している人もいるかもしれない。だが、本書を読めば、自分のリーダーとしてのあり方を見直したくなるはずです。

ーーー書籍情報ーーーーーーーーーーーーーーーーー

■著 者:できるリーダーは、「これ」しかやらない

■著書名:伊庭 正康

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■初めに

先日の出来事で、マネジメントの違いを思い知らされました。いろんな方法を試してみましたが、なかなか上手くいかないものでした。

特に、今回の大きな違いを感じた点は、マネジメントを受ける側の取り組む姿勢にあります。

究極論ではありますが、どんなに素晴らしい教えや、教育マニュアルがあったとしても、それを受ける側の姿勢が否定的だったり、ネガティブなものであれば、効果を発揮しないでしょう。

逆に、受ける側の姿勢が前向きであればその効果はより大きく働くのだと思います。

この違いを分析することと、今後の発展に向けマネジメント部分は必要になるので、本書を手にしました。


■部下を信頼し、任せる

2017年に実施された「上場企業の課長に関する実態調査」では、約6割のリーダーが、3年前よりも業務量が増えたと回答しています。働き方改革の影響で業務時間が短くなっている中、リーダーはプレーヤーとしての業務に追われ、チームメンバーのマネジメントに十分な時間を取れずにいるのです。

そこでリーダーが変えるべきは、「力の入れどころ」だといいます。「いかに速くやるか」ではなく、「いかに任せていくか」にシフトするのです。

誰かに仕事を任せると、その人の負担が増えるのではないかと不安になるかもしれないが、心配は無用といいます。著者はしばしば研修で、「もっと、信頼して任せてほしい」「チームでできることはあると思うのに」という部下の不満を耳にするのだといいます。部下や仲間がいるなら積極的に頼るべきです。

確かに、私自身仕事を任せてもらえない方が不安になります。

逆に任せてもらえると、期待にこたえたい、結果を出したいという気持ちになります。さらに、期待に応えるために何をすればいいのかを自分自身で考える行動をします。

■マイクロマネジメントを手放す


責任感がある上司ほど、マイクロマネジメントに陥りやすい。つまり、部下に細かく指示しすぎてしまう状態です。だが、「~しておいてね」「~しちゃダメだよ」などという表現を使われると、部下は窮屈に感じてしまうといいます。

マイクロマネジメントを手放すには、自分の責任感を「目先のこと」ではなく、「部下を成長させること」に向けるのが効果的といいます。そして、部下の「自己決定感」に着目し、自分で決めさせることです。ミスも本人の成長の肥やしになると考えて、部下の成長の機会を奪わないように心がけるといいのです。

アーミー型の組織からティール型の組織に変更するにもこの自走する力が必要になると思います。

■「経験」を体験させる

「任せ上手」になるなら、簡単な業務を任せるだけではいけない。業務を任せることで部下を覚醒させてこそ「任せ上手」と言えるのです。

これは、とても深い話です。私の経験でも、これは自分では対応できないと判断し、相談したことがあります。しかしながら自分で対応しろと跳ね返された経験があります。結果その対応を必死に考え成功を経験した時に大きな壁を越えた感覚が芽生えました。

いわゆるこれが、部下の覚醒ということなんだと思います。部活をしていた時も、同じであります一回ボロボロになって、そこから生えあがり覚醒するケースなんかも多いはずです。

何事も、経験豊富なリーダーがやったほうが早いのは当然です。しかし、それでは未来への投資にはならないのです。あえて自らの経験を封印して、失敗を恐れずに部下に業務を任せ、経験させることこそが未来に対する「投資」であります。

以前社長と話をしたときに、驚いたことがあります。それは、新人メンバーのも任せていくということです。このデメリットでいえば、お客様の満足度でいえば、当然ベテラン勢が担当した方が満足度は高いのです。世の中では

社長自ら担当していく案件も多いのがWeb業界であります。社長の一強で進む会社も多い中で新人を担当させるのです。

一方メリットは、その3年後にあります。一方は社長一人でずっとやっているので、後継者が育たない問題があります。したっがって、未来責任感がある担当者が増える会社と、社長一強の会社では未来のスケールの仕方が変わるのです。

中堅の部下であればマネジメントの一部を担当させてみる、チャレンジ精神に欠ける部下であれば小さな挑戦を通して成功体験を積ませるなど、その部下に対する期待と課題に合わせて「一皮むける経験」をさせてあげる必要があります。

ただし、仕事を任せるときは、部下の成熟度を気にかけておくべきです。新人には細かくやり方を教えなければならないし、中堅には自分で考えさせる必要があるといいます。部下の段取りの良し悪しを勘案し、段取りの付け方を教える、先輩社員とペアでやってもらうといったサポートも必要でしょう。

最も重要なのは、いかなる部下でも、任せる時には「どう、できそうかな?」という言葉をかけてみることだ。つまり、考えさせる力を育むことが大切です。

■「失敗談」を語る

できるリーダーは、決まって自らの失敗談を積極的に語っています。そうすることで部下は「今はすごい上司でも、昔はそうだったのか」と思い、この上司なら多少の失敗も許してくれると感じて積極的に挑戦できるようになるのです。たしかに、弊社の研修の場(リスプラハウス)にて先輩社員の話を聞いてみても、最初から上手くいっている人など一人もいませんでした。

むしろ、今の新人メンバーよりも力がなく多くのミスを犯してきた人ばかりでありました。これは、聞いている立場からすれば大きな勇気を与えることでしょう。

私にも、その経験があります。営業が決まらなかった時期に才能やスペックで片付けようとしていました。しかし、多少の才能やスペックの差はあるもやはり現場での経験と日々の努力にて培われてきたものだと思います。

また、取り組む姿勢も重要であり、責任を請け負うからこそ日々の成長スピードが速くなるのだと思います。

また、あえてわからないフリをして部下に教えてもらう姿勢も大事といいます。そうすれば、「自由に発言しても大丈夫」という雰囲気(心理的安全性)を作ることができるのです。


■部下の内面をほめる

あなたは、「よくやった」「おめでとう」など「結果」や「努力」をほめていないだろうか。実は、このほめ方では部下のモチベーションはあまり上がらないのです。ここは大きく勘違いしていた部分であります。

部下の行動に変化をもたらすほどモチベーションを高めるには、「能力」や「内面」をほめることがポイントといいます。

どんなほめ言葉の好感度が高いかを調べたある調査では、どの年代・性別も上位は「優しい」と「明るい」がランクインしていることがわかっています。こうした言葉をかければ、部下はあなたを信頼し、あなたのためにもっと頑張りたいと思ってくれるはずです。

■Theyの視点で語る

部下に「この人と頑張りたい」と思わせるリーダーのスキルとして、部下の「やりがい」に気づかせてあげられることがある。そのためには常に「They」の視点、つまり社会やお客様のために何をなすのかという視点で語りかけることが重要であります。

私も入社したばかりの時には、自分のお金のため、出世の事しか考えていなかった経験があります。しかし、都度フィードバックをしてもらいこの人と頑張りたいというマインドのセットアップしてもらうことが出来ました。今では、やりがいを思って働けています。この感覚を部下やほかのメンバーが出来るようになれば、会社の成長ももっと早くなると思います。

部下はたとえ定型業務であっても「この仕事が誰かの役に立っているはずだ」という実感を持ちたいと思っているのです。だから、「やりがい」に気づかせてくれるリーダーについていきたいと感じるのです。

「They」の視点で語るためには、2つのアプローチがあるといいます。

1)自身の経験から考える「経験アプローチ」

2)Theyの不安・不便・不満を探す「Theyの“不”アプローチ」

「経験アプローチ」には、「悲しみアプローチ」と「反省アプローチ」の2種類があるといいます。「悲しみアプローチ」は、過去の自分のような悔しさや悲しみを覚える人を出さないために、今の業務に真剣に取り組まなければならないというものです。「反省アプローチ」は、誰かが「何気ない仕事に使命感を持って真摯に向き合っている姿」を見て、仕事の本質に気づかされたというアプローチです。自己開示が必要な分、部下の気持ちをわしづかみにする効果があります。

「経験アプローチ」で効果が出なければ、「Theyの“不”アプローチ」を使います。「Theyの“不”アプローチ」には「“不”を探すアプローチ」と「“不”を思い出すアプローチ」の2種類があります。前者は、街に出る、取材する等を通じて、「不」を知るものです。後者は、あなたのエンドユーザーの「リアルな光景」を思い出して自分の使命を見つけるものです。

「経験アプローチ」と「Theyの“不”アプローチ」には、リアルな経験が共通しています。リアルな経験を通して使命を見つけ、それを部下に語れば、単純な業務でもやりがいを持って取り組んでくれるようになるでしょう。

■「やる気」の方程式を知る

部下のモチベーションを引き出すには、報酬や昇進などの「誘因」と、自分の内なる欲求である「動因」の両面で考える必要があります。価値観(動因)が多様化する今、若者の「誘因」は昇給や昇進だけではない。上司は部下それぞれに合わせた「誘因」を用意しなければならないのです。

ここで押さえておきたいのが、今の若者は、「成長できること」を報酬だと考えているということです。つまり上司は、部下のモチベーションを上げるために、「部下の成長機会」を提供する必要があります。

部下の成長機会を作るためには、「Will-Can-Must」という動機づけの法則が役立ちます。Willは本人がどうありたいかという欲求(動因)。Canは本人の「能力」。そしてMustは本人が従事する仕事のことです。この3つが重なると、本人のモチベーションを最大限に引き出せます。

たとえば、部下の仕事が飛び込み営業だとしましょう。Mustは「1カ月に5件の新規開拓」、本人のWillが「将来、自分で事業を立ち上げたい」だとします。そして本人も「やればできる」という実感(Can)を持っているとします。これらを重ねあわせると、「1カ月5件の新規開拓をする仕事が、自分の夢である起業に役立ちそうだ。頑張れば月5件程度ならできるはず」と、本人の中で動機づけができるのです。

■部下のWillを引き出す

部下のWillが重要だといっても、「やりたいことはある?」とストレートに聞いてはならない。たいていの場合、「やりたいことは、特にないです」と返答されることになるはずです。

Willを聞き出したいときは、Willを3つに分けて整理しながら聞きます。

1)「直近のWill」

今の業務でやってみたいことを聞きます。早く主任になりたい、早く帰りたい、などが該当します。

2)「将来のWill」

将来やってみたいことや理想の未来です。

3)「仕事で大切にしたい価値観」

5個程度挙げてもらい、その中から1位を選ばせ、その背景を確認することで、そこにWillを見出します。

ここで大切なのは、背景を深く聞くことです。なぜを繰り返し、その背景にあるエピソードを知ると、Willを正確に把握できます。「収入が大事」という無味乾燥にも見えるWillでも、その背景には「温かな思い」「ちょっと悔しかった思い」などが隠れているかもしれません。

私自身も収入のためとは言えそこ至るまでの背景があります。過去の失敗経験や裏切りに対しての部分、そして未来に対しての部分があります。

■うまい目標で、「成長を加速」させる

成長には目標設定が重要です。部下全員が達成できる目標ではなく、背伸びをすれば届くくらいの目標が成長を加速させるといいます。部下の7割が達成できるくらいの目標がベストといいます。

また、達成度合いが曖昧な目標は良くない。SMARTの法則を目安にして、明確な目標を立てるといいといいます。

・S(Specific):達成・未達成が明確であること。

・M(Measurable):進捗や達成度を数字で測定できること。

・A(Assignable):役割と権限が明確であり、やり方も任されていること。

・R(Realistic):現実的な目標設定になっていること。

・T(Time-related):達成期限を明確にしていること。

この5つの要素を備えた目標を設定してみましょう。

■ムリなく結果を出せる「仕組み」を作る

スキルがなくても結果が出せる仕組みを持つことこそ、今のリーダーに求められる力であるといいます。仕組み作りに役立つのが「型化」です。これは、熟練した技能がない人でも結果を出せる「手法」を作ることを指します。

プロセス・行動の「型化」として、ハイパフォーマーの行動をマニュアル化するという方法が挙げられます。ハイパフォーマーの「プロセス」とプロセスごとの「行動」を確認し、整理してマニュアルの形に落とし込むといいです。そのうえで、気合いに頼ることなく、ハイパフォーマーのような結果を出せる体制を作ること。これも上司の重要な役割であります。

実際にこれまで教わったものを営業マニュアルに落とし込みそれを使って営業したメンバーが受注するという経験もあるので、営業だけではなく他の業務でも再現性のあるものを作成していくことで結果を作っていきます。

■今後やること

1)経験を体験させる

①今までこちらでやっていた業務を積極的に任せえていく

②そのあとのフィードバックを行い判断にいたった思考の部分を因数分解

③自らやりたいと思わせる発言を促す※失敗談や未来の話を活用

上記3点を行い成長機会を積極的に作っていきます。

会社も大きな変革きに来ているため、自走するメンバーが増え大人の組織を作っていけるよう取り組みます。

また、自走できるまでの期間にかんしても、時間がかかるメンバーもいるのでその人にあった関わり方を行い底上げを狙っていきます。