博報堂の社員が書いた「会社を使い倒せ!」を読んでみた

_________本レポートの抜粋 _________
本書は、博報堂で働く小野直紀さんという方のこれまでの功績から、仕事への取組み方について学べる内容になっています。

特に、小野さんは博報堂では前例がないことに、社内でも社外でもチャレンジしてきた人で、
同じように新しいことにチャレンジする御社Webで働く上で、必要な視点や、行動を学ぶことができました。

本レポートでは、その学んだ内容と、今後自分がどう活かしていくかについて記載しました。
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----------書籍情報----------------
書籍名:会社を使い倒せ!
著者:小野直紀

■はじめに

NNGに入り、様々なお言葉やフィードバックをいただいていますが、いつも私は受け身で、能動的に動くということができていませんでした。

「もっと自分から動いて、与えられるだけではなく、もらいに行く必要がある」とフィードバックをいただいていた時に、この「会社を使い倒せ!」という本を見つけました。

自分に足りない、「いい意味で人のものを奪いに行く」という視点が得られると思い、本書を選考しました。


作者の小野直紀さんは、博報堂で働く一社員でありながら
・プロダクト・イノベーション・チーム「monom」(モノム)を設立し、博報堂初のデジタルデバイス販売事業を立ち上げる
・デザインスタジオ「YOY」(ヨイ)を主宰し、国際的なアワードを多数受賞(社外活動)
・武蔵野美術大学非常勤講師(社外活動)
・カンヌライオンズ プロダクトデザイン部門審査員を務める(社外活動)
など、社内だけでなく社外でも、多くの功績を残された方です。

この様々な功績を残された手段が、「会社を使い果たす」ということでした。
ここでいう会社を使い果たすというのは、「人から力をもらう」ということだったと、本書を読み終えて私は思っています。

本書で学んだことと、活かすべき点を下記にて記載しました。


■最善を尽くすということ

小野さんは、2015年に博報堂に入社した当時、空間デザインの部署に配属となり、イベントなどの企画をされていました。
しかし、入社から数年たったとき、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルで見たプロモーション作品の影響から、コピーライターになりたいと考えるようになります。

そこからの行動力が、私はすごいと思いました。

▼カンヌから帰国後、すぐに役員に直談判する
▼コピーライターになるための試験の前に、1週間前有休をとり課題に全力を注ぐ
(博報堂でコピーライターになるためには、試験に受かる必要があります。)

カンヌから帰国する時、どうしたらコピーライターになれるだろうか?と考え、
すぐに「役員に直談判する」という案が思いつき、実際に自ら役員の方にお話しにいったそうです。
今の上司に言っても、人事的な決定権はもっていないと分かっていたからだといいます。

普通に考えると、大手の会社で「いきなり役員に直談判する」なんて非常識な行為と思われるかもしれません。

しかし、小野さんはその非常識だと思われることを恐れません。最善だと思うことに対し、純粋に、素直にいいと思ったことをやります。

・「やってはいけない」という明確なルールがあったり、何かの問題を引き起こすようなことになるなら別ですが、そうでないのであれば、やったほうがいいのではないでしょうか。
・そんなの常識に反している、と言う人もいますが、では、その常識というのは、いったいどこからきているのでしょうか。
と小野さんはいいます。

私はいつも、「やるならこの方法がいい」と思ったことがあっても、
「いや、でも周りから変に思われてしまうかな」と周りからの評価や、どう思われるかを気にして言わないことや、やらないことがよくあります。

小野さんと同じ状況に立ったとしても、私だったら
試験前に一週間も有給を取るなんて非常識だと考えていただろうし、
役員に直接いったほうがいいと気が付いていても、とりあえず上長から上の人に意見をあげてもらおう、と考えていたと思います。

しかし、こうした行動一つ一つが、成果へのスピードを大きく変えていき、目標を叶えられるか否かに関わってくるのだと思いました。

「常識的によくない」と思うことがあっても、それはあくまで私の価値観にすぎないのだということにも気が付きました。
同じコミュニティに属していても、私と安達さんの常識や、私と社長の常識は違います。

以前久しぶりに会った高校の友達に、「かなこは自制心の塊だもんね」と言われたことがありました。
リスプラでどのように見られているかはわからないのですが、人よりも、意見を言ったり、思い切ったことをできない人間なのだということを、そこで再認識しました。

自分と相手の常識は違うし、やってみなくてはどうなるかわからない。
やると決めたことに対しては、いいと思った最善策をやってみる。
相手から違うといわれたら、なぜ違うのかを知り、直すなら直せばいい。

今後はそういった考え方で、自分の行動や意見をへんに制限することはやめようと思いました。

■インプットとアウトプットを繰り返す

本書を読んでいて、「これが、会社を使い倒すということに一番近いのでは」と感じたのが、小野さんが行っている人とのコミュニケーションでした。

小野さんは、社外活動YOYや、新規事業「monom」(モノム)(広告代理店である博報堂で、モノ作りを行うという新規事業)を立ち上げる際などには、とにかく色々な人に会い、色々な人に自分の考えや思いをアウトプットしていきました。

特に新規事業「monom」を立ち上げる際には、事業の形やイメージが明確でない頃から、社内社外関係なく、
社内で面白い仕事をしていると小野さんが感じていた人、博報堂をすでにやめた先輩、同世代で企業をしている友人など、
自分自身や会社のコネを使い、色々な人に案を聞いてもらっていました。

自分ひとりでパソコンに向かって考えていると、視野が狭くなったり、息詰まったりするのだといいます。

話をしてみて、「いいね、応援するよ」という声もありましたが、形にもなっていない自分のやりたいことや、コンセプトを聞いて「それ博報堂でやる必要ある?」「収益は出せるの?」といった意見もあったそうです。

しかし、このアウトプットと、インプットがあったからこそ、後に会社を説得できました。
会社を説得するためのスライド資料には、この時言われたフィードバックをもとに、伝えるべきことを追加したり、修正していったといいます。


私はインプットばかりで、このアウトプットがほとんどありません。
フィードバックをもらって否定されるのが怖いし、直さなくてはいけないのが手間だと感じているからかなと思います。

しかし、本書を読んで小野さんの取り組みを知る中で、アウトプットをし、フィードバックをもらうことの重要性を、今まで以上に認識しました。

アウトプットをせずフィードバックももらえず提出した資料や制作物は、100%私の意見しか入っておらず、同じような価値観をもった、ごく一部の狭い人にしか共感されないものになるのだと思いました。


また、制作物を上司に見てもらうなどはありますが、アウトプットは制作物にかぎらず、他の業務でも行うべきだと思いました。

打ち合わせなどで、自分がメイン担当から外れる話になったときは、思ったことがあっても意見をせず、うなずいていることが多くあります。

社外の人がいらっしゃるので、時として必要なことではありますが、私は打ち合わせが終わった後にも「あの時、こういうことを感じていたのですが・・・」などを言うことがありません。

これでは、自分が感じたことは間違いだったのか、正解だったのかもわからないまま、次に進んでしまいます。クライアントワークスキルが身に付くわけがないなと思いました。

今後は、自分の考えたことをアウトプットするということを意識的に行うようにします。
特に打ち合わせ中は、その場で気になったことをメモし、
打ち合わせの後、同行していただいた方に自分の考えが正しかったのか間違えだったのかをフィードバックいただくようにします。


また、小野さんが新規事業の話をたくさんに方に聞いてもらう上で活きたのが、普段から人とのつながりを大切にしてきたということだそうです。
同僚から誘われた飲み会で「色々な人が来るけど」と言われると、極力行くようにしていたといいます。

以前から交友関係なども狭く深くというタイプで、あまり多くの人と仲良くなるということをしてきませんでしたし、そこそこの関係ができていればいいかな、くらいの気持ちでいました。

入社してからも、他の部署やチーム外の人とあまり仕事を行わないチームにいて、仕事に滞りはないからと、社内コミュニケーションもおろそかにしていました。

部活動や、1週間1人以上の人と話をする、というルールがある中で
以前よりかは、他の部署の方とコミュニケーションを取る機会が多くなりましたが、

今後は人とのつながりの多さだけではなく、「一度つながった人との人脈を大切にする」ということも意識し、飲み会の場に積極的にいったり、ご飯に誘ったりしていくようにします。

■見切り発車でも、PDCAは必ず回す

小野さんは、「これだ!」と思ったことに対しての行動力がとてもすごい方なのだと、本書を読んで感じました。

その行動の中には、
会社の承認を得る前から、社外の人と連携して商品開発を進めてしまったり、
急に浮かんだいいアイデアを、どうしても3ヵ月後のイベントで発表したく、無理なスケジュールを押し切ってやってみたりと、
かなり見切り発車なものも多くありました。

しかし、見切り発車でも必ず現状の分析と、叶えるべきゴール、その結果から得た学びを分析し、今後に活かすようにしています。
本を読み進めていくうちに、「〇〇をやった時に、~~という学びを得たので、今回はこうしました」などの言葉も多く出てくるようになりました。

このPDCAを必ず回しているところが、
次になにか見切り発車で走ることがあっても、結果として成果を出せる力になっているのだろうなと思いました。

御社Webもまさに、見切り発車でものが進むことが多いチームです。
とりあえずやってみよう!でやってきたものが本当に多くあります。

しかし、PDCAが回せていません。
安達さんや松本さんは出来ているのかもしれませんが、
私は、何が問題だったか?を考えることはあっても、その問題点のアウトプットをしたり、次に活かすためのアクションがありません。

制作の頃のような既存のやり方がない中で、新しいことを進めるのには、PDCAがいかに重要か、本書を読んで感じました。

今後、問題点を洗い出し、どうしてこの案件はうまくいかなかったのか?次はどうするべきか?と考える時間を意図的にとるために、
納品日の翌日の朝は、問題点と具体的な解決方法を洗い出す時間をとるように、行動計画管理表(日々使っているスケジュール表)にいれるようにします。

■失敗をどう自分のためにするか

また、小野さんはどんなに嫌なチームでの仕事や、失敗した案件でも、必ず自分のためになると言っていました。
ひぃおばあちゃんから言われた「ご縁やで。全部あんたのためなんや。」という言葉を大切にしているのだといいます。

「仮にうまくいってもいかなくても、結果的に回り道をしても、自分に起こったことをちゃんと受け止めて、これは自分のためなんだと考える。
もっといえば、それをどう自分のためのものにするか、を考えることが重要。」
と、本書では書かれています。

今の私は、置かれている状況をマイナスにばかりとらえて、
>もっといえば、それをどう自分のためのものにするか、を考えることが重要。
この考え方まで至っていなかったのだと思います。

これは、ポジティブな考え方にする、というのもありますが、重要なのはやはりPDCAだと思いました。
小野さんが、昔を振り返って「全部自分の血肉になっていた。経験できてよかったと思う」と言えるのも、何が原因で失敗したのか?を分析し、次はどうするべきかをしっかり導き出せていたからだと思います。

これからも、この仕事大変だな・・・と思うことや、失敗したなと思うことは必ずくると思います。
その時に、「この経験をいかに分析して次に繋げられるか」という考えをもって、すべての経験が自分のためになるようにPDCAを回すようにします。

---------- 本章のまとめ ---------------------------------------------------------

本書を読み、以前から言われていたアウトプットの重要性や、PDCAを回すことの重要性を、改めて感じました。
小野さんが実際に成果を出されてきた過程をみることができ、より重要性を感じたのだと思います。

今後は、下記のことを行うようにします。

●インプットとアウトプットを繰り返す
自分の考えたことをアウトプットするということを意識的に行うようする。
特に、打ち合わせ中は、その場で気になったことをメモし、
打ち合わせの後、同行していただいた方に自分の考えが正しかったのか間違えだったのか聞き、
フィードバックをもらうようにする。

●見切り発車でも、PDCAは必ず回す
今後、問題点を洗い出し、どうしてこの案件はうまくいかなかったのか?次はどうするべきか?と考える時間を意図的にとるために、
納品日の翌日の朝は、問題点と具体的な解決方法を洗い出す時間をとるように、行動計画管理表(日々使っているスケジュール表)にいれるようにする。
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