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小沢さかえ展覧会『僕の知らないあなたの翼』

みやら史野

夏休み、子どもたちと電車で遠出、初めて行った尼崎の会場、すーごく近くで見られて嬉しかったあ 柵とかなくておっきなやつは、すっごくおっきくてそれも嬉しかったし、おっきいのは額もガラスもなくてそのまんまで飾ってあってよくよく観察できたのがおもしろかった 間近で見たり離れて見たり、あっちの絵に行ったりまた戻ったり、6才と一緒でも身軽な気分でいられた

自然のもの、植物や水や空や、生き物の絵が多かったから、風景を見たり、外でふだん草とか魚とか見るのとおんなじにわあーって楽しく見てみるのとこれは一緒なかんじかなあって絵を見ながらちょっと思ってたけど、いま夜になって思い返すとちがって、外を見るのは外のそれを見るけど、今日の絵は人のやった跡を見ていたというか、描いていくかんじを空想したり、描いていく楽しさを空想したり、何日もかけて少しずつ作品が成っていくことや、何日もかけてその絵の中を、中で、考えたり、深くたくさん感じたりしていく時間の嬉しさやそういう、それぞれの絵に跡残ったその人のやったことを空想するのが今日の見るですごく楽しかった 

描いた小沢さんが描いてる間どうだったかは知らない なんにも知らないし私は絵の描き方も知らないし、だから絵に、人の描いた絵に勝手に自分を映してみてただけかなあ それは対話とは言えんのか
絵を描く人は誰と何とやりとりしながら描くのかなあ

もちろん具体的に自分の好きな色や形もたくさんあってそれを見つめるのは、外の風景や草や魚やにみとれると同じに、ああきれいだったおもしろかった、うっとりした

連れてった6年生は先にひとりで巡ってった、6才はあっちこっち飛び跳ねながら、ママみてー! きてー! 自分の見つけたものをどんどんことばにして私とやりとりしようとして、やりとりしたくて見つけるのかなとも思ったり、私はひとりで自分のこころと見たかったけど、6才にはこころの外にいる相手が必要なんだなとか、思ったりしながらでも一緒に見てそうだねえホンマやって言うのもすごいことシアワセでだけどちょっと忙しかった
6年生がひとりで見て回ってどうだったかはまあ訊かなくてもいいと思って、訊いて先生みたいになるのがヤで、言いたいときは言いにくるしそしたらちゃんと聞く

目下滋賀県民なのに『よんひゃくまんさいのびわこさん』ていう絵本があるのを知らなかった なじみの生き物がたくさん描かれてあって、見つけるたびに嬉しかった 
会場にちっさい子向けのイスと机があって本と絵本が読める場所が作ってあって、連れてった6才にそこで初めて手にとった『よんひゃくまんさいのびわこさん』を小声で読んだ 気持ちよく声にできた、声にする用の、絵本のことばだったんだろうね 今日では足りない また読みたい、もっと見る

『チャーちゃん』の原画のおっきさをあとでもよく思い出せるように、絵の前に6才を立たせて写真を撮った! 会場中撮影オッケーっていうのも気軽でたのしくてそれもまた「子連れでどうぞ」っていってもらってる気がしてありがとうって思うモードでいられた 

チャーちゃんやみんながおどる四枚の舞いの前でうちの子ダブルピース! ワーイ!

小沢さかえ『僕の知らないあなたの翼』展覧会
2022年7月16日ー8月21日
兵庫県 尼崎市総合文化センター美術ホールにて