ロウテク生物学

高校や中学で主に生物の授業を担当しています。

ロウテク生物学

高校や中学で主に生物の授業を担当しています。

最近の記事

『雪を作る話』

平松式ペットボトル人工雪発生装置で作った雪の結晶の写真です。 雪虫の飛来で告げられる初雪も、六花亭のチョコレートも、幼少の頃から慣れ親しんできましたが、「六花」の意味を知ったのは、生まれ育った北海道を離れてからです。 生き物の話から少し離れますが、雪の結晶の授業についての覚書です。 授業 「雪の結晶を作ろう①」▼ 学年・単元 中学2年・空気中の水蒸気 ▼ 目的 切り紙をつくりながら、雪の結晶構造について知る。 ▼ 準備 はさみ、紙(A4コピー用紙) ▼方法 1.

    • ‘プレデター’ ゾウリムシ

      酵母菌を捕食して、体内で消化しているゾウリムシの写真です。 ゾウリムシの体の中がカラフルなのは、餌となる酵母菌をコンゴーレッド(pH 3.0 以下で青色、pH 5.2 以上で赤色)という、pHの変化で色が変わる色素であらかじめ染色していたからです。 ゾウリムシの食胞に取り込まれた酵母菌は、赤から青へと少しずつ色を変えながら消化されていきます。 理科の観察で定番の単細胞生物ゾウリムシ、今回は捕食者(プレデター)としての側面に注目しました。 以下、ゾウリムシ観察の授業例と

      • 腸 beautiful, it's true

        ブタの小腸内壁の写真です。 理科の授業で、ブタの腸間膜にハサミを入れ、小腸を引き伸ばし、みんなで持って長さを測ると18mありました。 さらに、その内壁を実体顕微鏡で観察すると、美しい黄金の絨毯が広がっていました。高さ約1mmのたくさんの腸絨毛(柔毛)です。 以下、小腸内壁の観察の授業例と覚書です。 授業「小腸内壁の観察」▼ 学年・単元 中学2年・生命を維持するはたらき  ▼ 目的 小腸内壁の構造を観察し、そのはたらきについて考える。 ▼ 事前の準備 ・ブタの小腸を

        • はじめに

          高校や中学で主に生物の授業を担当しています。 I(情報)の共有や、C(コミュニケーション)は、T(テクノロジー)で活性化すると考えます。 テクノロジーは、ハイテクとロウテクが必要に応じて使われると効果的だと考えます。 ハイとロウの線引きは難しいですが、私の授業ではロウの出番が多いので「ロウテク生物学」と題して、実践やアイディアを記録します。 内容の多くは、教えて頂いたこと、本やインターネットで学んだことです。そして、少し自分のアイディアを付け加えたものです。 このn

        『雪を作る話』