SNS分析を活用した顧客ロイヤリティを高めるカスタマージャーニーの描き方とは?
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SNS分析を活用した顧客ロイヤリティを高めるカスタマージャーニーの描き方とは?

Loview(ラビュー)by spicebox

私たちがカスタマージャーニーを作成する際、その目的は主に新規顧客獲得に向けて、ユーザーがどのように商品やブランドと接点を持って認知し、関心を持って購買に至るのか道筋を組み立てる作業になると思います。

しかし、既存のユーザーが自社ブランドのどこにロイヤリティを感じるかをジャーニー上で把握しようとする場合、どういう場面を設定すればいいか非常に困るのではないでしょうか。というのも顧客が企業にどういう場面で好感を覚えるかは、ユーザー自身も理解していないことが多いからです。

そこで鍵となるのがSNSによる顧客理解です。現実の旅行で最も感動した一瞬がSNSにアップされるように、顧客が企業にロイヤリティを感じた瞬間がSNSには多く投稿されています。本記事では、分析やSNS上での直接のアプローチを通じた企業側の顧客理解の取り組みを事例と共に示しながら、SNS顧客分析ツール「Loview」を紹介します。


”言い訳”をお客様用に用意?―SNS分析から掴むカスタマージャーニー

既存のファンが自社ブランドに対して何を求めているか、何を好んでいるかを把握するには顧客分析を通じてこれまで隠されていた彼らのジャーニーの一部分を明らかにしていく必要があります。

JALはSNSユーザーのある投稿傾向から顧客が自社に対してロイヤリティを感じる瞬間を突き止めました。同社はFacebookの「チェックイン」機能ランキング上位に、自社の空港ラウンジ「サクララウンジ」が入っていることを発見。ユーザーの投稿を分析してみると、ただラウンジにいることを伝えるのではなく、「ラウンジの食事がおいしい」など、場所を伝えるようなものが多く、この傾向から、間接的にラウンジにいることを自慢したいと考える彼らの隠れた心理を明らかにしました。

現在JALは「ラウンジにいることを自慢にならないようにSNSに投稿できるための“言い訳”を用意する」ことに力を入れています。近年SNSでJALのラウンジカレーの写真がパスポートともに頻繁に投稿されているのは、まさに同社の顧客理解を通じた戦略が成功している証であるといってもいいでしょう。


ハーゲンダッツジャパン株式会社はSNSで発見した自社製品の顧客の意外な楽しみ方を公式にキャンペーンとして情報発信することで、多くのUGCを生み出しています。同社はフタを開けた際にアイスクリームの表面にくぼみやでっぱりとして現れる形がハート型に見えるとSNSで話題になっていることに注目。調査を行い「幸せのハーゲンハート探し」として、SNSでハートの種類別の出現率を示しながら「ハートを見つけたら、ぜひ投稿を」とユーザーに呼びかけました。

結果SNSに次々と画像が投稿され、特に「こんな楽しみ方があるなんて知らなかった」という内容のツイートは10万リツイート、20万いいねを超えるまでに至りました。このように、ハーゲンダッツはキャンペーンを通じて自社ファンが発見した思いもよらない楽しみ方やハーゲンダッツに対して好感を持つ瞬間を他のファンに発信することで、既存の顧客のさらなる支持を得ることに成功しています。


T-mobileを北米第三位まで押し上げた戦略―SNSを通じた顧客への直接的アプローチ

アメリカ合衆国での加入者数第3位の大手携帯電話事業者・T-mobile。ここ数年で急成長を見せており、2012年は3300万人だった加入者は2021年現在、1億人を超えています。
 
その躍進を支えたのがSNS戦略です。T-mobileでは、生活者による投稿の分析だけではなく、ユーザーが製品やサービスのどのような部分に好感を覚えたか、逆にどこに不満を感じたか、SNS上の顧客に直接アプローチすることでそれを明らかにし、顧客理解を進めています。業界1位や2位の企業に対抗できるほど広告費をかけられない中、一般的なマス広告とは違った方法で顧客を獲得する必要があり、2012年からSNSを通じたマーケティングに力を入れるようになりました。具体的にはビジネスに限らない、親しみやすいツイートを公式アカウントで発信したり、#nocontract(解約手数料ナシ)等のハッシュタグキャンペーンを行うことでブランドロイヤリティを確立し潜在的な顧客へのアプローチを絶えず行ってきたのです。

T-mobileのSNS戦略の中で最も特筆すべき点は彼らのSNSを通じた生活者への直接的なアプローチです。複数のスタッフによって運用されるカスタマーサービス専門の公式アカウントをTwitter上に持ち、生活者によるT-mobileやその関連ワードに関するツイートに絶えず返信を行っています。気さくな挨拶からサービスに対する評価まで、アカウントを運営するスタッフが実名とともに返信をしており、特に質問やクレームにはDMに場所を移して話を聞きたい旨が丁寧に伝えられています。驚くべきはその返信の速さで、私自身が試しにT-mobileの公式アカウントにメンション付きでツイートしてみたところ、およそ15分で返信を頂くことができました。

2021年現在、チェコの大手ソーシャルメディア分析会社SocialBakersが発表した「SNS運用に熱心な企業」ランキングでは業界を問わず、アメリカではT-mobileが1位に位置しています。顧客とのやり取りで得られた情報、特にユーザーの好感や不満はフィードバックとして集められ、製品やサービス内容の改善に充てられており、同社のSNS戦略が2012年以降の大躍進の大きな支えとなっていることは間違いないでしょう。

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顧客とT-mobileアカウントのやりとり。サービスに対しての不満を表すツイートに返信を行い、ダイレクトメールで問題解決に向けて直接話を聞きたい旨が述べられています。

引用: https://twitter.com/TMobileHelp

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筆者のメンションツイートにはおよそ15分で返信がありました。

筆者「SNSマーケティングについて記事を書いているのですが、T-mobileのアカウントが凄く早くリスポンスをくれるという事実を確かめたくてメッセージを送ってみました。よろしければなにかしらの反応をお願いします。」

T-mobileアカウント「どうも!いい記事が書けるといいね!ハッピーサンクスギビング!」


ファンにより積極的なアプローチを―顧客理解ツール「Loview」

スパイスボックスが10月にリリースした、SNSアカウント分析ツール「Loview」は、SNS上のファンへのアプローチをより積極的に行うことが可能です。

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「Loview」はTwitter上に存在する自社のブランド顧客を継続的に発見とリスト化し、アンケートやインタビューでインサイトを深掘りできるツールです。

投稿やフォロー関係などから自社の顧客をTwitter上から抽出することができ、DMで直接アプローチすることで、顧客理解を可能にします。例えばインタビューを実施し、顧客のUGCの前後にはどのような行動や考えがあったのかをヒアリングをすることで、解像度が高まり、顧客の意外な商品の使い方や、出会い方などが把握できることでしょう。
ユーザーとの対話で得られた情報とTwitter分析データをあわせて、顧客の統計的な属性情報や、属性ごとに切り分けた高解像度のカスタマージャーニーを表示することも可能です。マーケティングファネルの具体的な課題点やUGCを増やすマーケティング施策のヒントを見つけ出すこともできるでしょう。 

「Loview」はファンへのアプローチとSNS分析の2つの軸で、既存の顧客の選好と潜在的な生活者ニーズのを明らかにする、「顧客理解」が可能なツールなのです。
 
「Loview」について詳しく知りたい方やお問い合わせはこちら

(文:T.S)

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「ソーシャルリスニング × ネットリサーチ」 Loview(ラビュー)はTwitter上のユーザー情報や投稿からスクリーニングすることで、本当に聞きたいブランド顧客を発見しアンケートやインタビューで深掘りできるツールです。 https://loview.webflow.io/