三澤千代治の閑話休題

(株)MISAWAが運営する公式ブログです。 ミサワホーム創業当初より住宅業界を牽引し…

三澤千代治の閑話休題

(株)MISAWAが運営する公式ブログです。 ミサワホーム創業当初より住宅業界を牽引してきた(株)MISAWA創業者である取締役会長/三澤千代治と代表取締役/三澤邦浩が住宅に関する情報を発信します。

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長期優良住宅(OTG)推進

100年住宅は国の方針として長期優良住宅を推進することになっています。 戸建て住宅は全体の着工の30%が長期優良住宅となり、今後努力によっては優良なストックになると考えています。残念なのは、高層住宅、マンションは現在実績0。本来高層住宅にこそ長期優良住宅が必要なので進めていきたいと思うのは私だけではないはず。 株式会社MISAWA 取締役会長 三澤千代治 ◆動画で分かるMISAWA チャンネル登録よろしくお願いします!↓↓↓ ◆株式会社MISAWA公式サイト

    • 家選びのコツ①デザインなど流行や「なんとなく」で決めない

      流行だけでデザインを優先して決めることは避けましょう。 流行りのデザインは現在は最先端ですが、長い年住み続ける住宅では、気が付けば時代遅れスタイルとなっています。 更に、個性が強いテーストのデザインには飽きる人も多く、濃い味の食事に飽きるようなものです。比較的シンプルで飽きのこないデザインの方が、後々後悔しないと言われています。 往々にして、流行りすたれの無い住宅のモデルは構造上理にかなっています。外観は良くても複雑な形状の屋根やデザインは劣化を早めたり、機能性を制限し

      • ライフスタイルの変化

        1980年代に週休二日が始まって久しいいが、コロナも続きリモートビジネスのスタイルも一定の割合で定着した仕事のスタイルとなり、通勤もオフピークなどもある程度柔軟になりました。 以前と比べよりオンとオフの生活に切り替えが容易になったと思われます。仕事以外の余暇やライフを重視する流れは高まり、家族や友人、そして趣味の時間もより充実させることが可能となりました。高度成長期と比べ仕事の仕方もメリハリのあるものになってきているように思われます。終身雇用と一つの職場の顔しか持っていなかっ

        • 3世帯/4世帯住宅

          寿命が長くなり、人生百年時代と言われるようになりました。 更に120歳という時代も近くなっていると思います。 年金や保険、生活スタイルや生活設計など根本的に見直されなくてはならなくなるでしょう。ひと昔前まで60歳代は老人でしたが、60歳代は中年もしくは壮年期と位置付けられる時代が来るでしょう。 一世紀も長生きする大祖父母を取り巻く3世代、4世代という家族構成もある程度増えてくる予想されます。旧来の家族制度や家という制度も崩壊し、一方で孤立化した核家族化の弊害についても人々は学

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        長期優良住宅(OTG)推進

          水の不思議

          水は人間が生活していく上で不可欠で、人間の身体の60%は水でできています。 人は食事なしでも一ヶ月近く生きられると言いますが、水分を断つと5~6日で死んでしまいます。 最近は色々な種類の水が販売されていて、酸素やシリカなどが含まれ健康にいいとされています。 面白いことに、水を褒めたりけなしたりと、言葉をかけると水の性質も変わるようで、腐りにくくなったり、顕微鏡での見え方まで異なってくるようです。 話題を生活用水にして考えると、一般的に災害時に停電以上に断水は長期化します。 正

          和紙の技術

          和紙には、1400年もの歴史があります。 紙づくりの製法は、日本書紀によると西暦610年朝鮮の僧がその製法をもたらしたとされています。 それ以前にも、福井県越前では漉かれていたなどの説もあるので、和紙の起源については諸説あります。 聖徳太子は、仏教を広めるために写経用に和紙を使い、原料となる楮の栽培が奨励され、楮以外で日本独自の雁皮が発見されました。 日本の清流と豊かな森林に恵まれた環境で紙漉きの技術も発達しました。16世紀には日本に滞在していた宣教師ルイス・フロイスは活版

          企画住宅 VS 自由型

          注文住宅が多く自由設計が人気を博していますが、施主の意向を反映した結果後々後悔させてしまうケースが後を絶ちません。 住宅のプロが提案する企画型の住宅には長年の住宅設計において蓄積されたプロのノウハウが詰まっています。 ある意味で住宅を構成する要素は設計やデザインだけでなく、生活のしやすさ、安全性、快適さ、便利さ、更に昨今ではエネルギー効率や経済性といった多岐にわたる要素から成り立っています。 それらすべてを短期間に学び、末永く快適に使い続けられる住宅を入手するのは容易ではあり

          企画住宅 VS 自由型

          家の広さ

          日本の住宅は今後三階建てが今まで以上に増えると予想されます。 建築基準法の規制も緩和され三階建の住宅は、より広いスペースの家を確保するのには適しています。 二世帯、三世帯住宅のニーズにも十分対応できるように設計できるのも三階建ての特徴と言えるでしょう。 都市部において土地の価格も高騰し、それなりの広さを確保するのに十分な、土地と家を購入できないのが実情でしょう。 社会問題でもある、高齢者の孤立や、児童虐待問題や女性の社会進出をより容易にするためにも二世帯、三世帯住宅の普及は必

          自分の子供を大切にするのは本能?

          動画でオスのシマウマが他のオスの子供のシマウマを本気で溺れさせて殺そうというシーンがありました。 動物学者によると他オスの子供を殺す行為は動物界では多々見受けられるとの事です。 他にもホトトギスは托卵をする事で有名ですが、他の鳥の巣に自分の卵を産みつけ育てさせるわけです。 自分の子供だからこそ必死に守り育てるのは動物の本能と言えるでしょう。一概には言えませんが、離婚率も近年著しく増加して、血縁でないホトトギス家族も普通にあります。この事も家族の目が届かなくなった核家族化と相ま

          自分の子供を大切にするのは本能?

          個失(個室)

          欧米に、個室という言葉はなくベッドルームを個室と解釈してしまった結果、ベッドルームが個室に子供を閉じ込める結果になってしまっています。個室に閉じこもれば家族の団欒の時間やコミュニケーションの時間は奪われてしまいます。 せめて中学を卒業するぐらいまでは、家族の居間で食事や遊び、勉強する生活が望ましいと考えます。 実に東大生の83%は居間で勉強していたとのデータもあります。 元来日本の住宅は障子や襖で仕切られ、家族の気配や生活音を感じながら育つのです。 家族への気配りは周囲の人に

          よく這う子供

          這う事には、子供の発育過程の中で重要な意味があります。 乳児が這う際に頭を後ろに向けて反らすようにして、首を一生懸命上げる。それが頭部の発達に欠かす事の出来ない運動になる。良く這う乳児は頭もよくなるというわけである。米国の人間能力発達協会のグレン・ドーマン博士の研究では、十分にハイハイして育った子供とそうでない子供では言語能力に差がみられるという。サーキュレーションプランと言って、ぐるぐるとはい回れる動線のことであるが、子供が十分に這いまわれる空間のある住宅を与えてあげたいも

          宅地を選ぶにあたって

          建築物以上に高価な買い物であり、ちゃんとした基準の基本要素は把握しておきたいものです。 宅地を選んでいくにあたって確認しておきたい、いくつもの要素があります。 1.住宅地域 住宅地域の地域要因の主なものを例示すれば、次のとおりである。 (1)日照、温度、湿度、風向等の気象の状態 (2)接道の幅員、構造等の状態 (3)都心との距離及び交通施設の状態 (4)商業施設の配置の状態 (5)上下水道、ガス等の供給・処理施設の状態 (6)情報通信基盤の整備の状態 (7)公共施設、公益的施

          宅地を選ぶにあたって

          日本人は勤勉でなくなったのか?

          野村総研の橋本昌三氏と話した際に、米国のベンチャー企業の社長は平均で一日16時間勤務、5年間無給、そして6億円近く儲ける。 華々しく紹介されるケースが多いようですが、実際には大変な努力をしています。今の日本は、仕事とライフのバランスが重要だと言われる時代になりました。ライフをあまりに犠牲にするのはかんがえものですが、健康で若くエネル―ギ―のある時にがむしゃらに仕事に打ち込んでみる時期があってもいいように思います。 そのがむしゃらな挑戦とエネルギーが日本をまた活性化させるのでは

          日本人は勤勉でなくなったのか?

          営業職は本来知的職業の最高位である

          野村証券の岩佐昌治氏との話のです。 「セールス」という何となくレベルの低い職業といわれるケースを見かけますが、実は経済学・法学・社会学・工学・統計学・心理学・文学・美学の知識をフル活かせる職務だという内容の話をしました。 営業とは業を営むと書きます。 まさに、インテグラルに優秀な人材に向いた業務だと考えます。 三澤千代治

          営業職は本来知的職業の最高位である

          住宅性能表示制度とは?

          平成12年4月1日に住宅性能に関する基準が国土交通省により設けられました。 これらの基準は以下、10分野から成り立っています。 ①構造の安定 ②火災時の安全 ③劣化の軽減  ④維持管理・更新への配慮 ⓹ 温熱環境 ⑥光・視環境 ⑦音環境  ⑧高齢者等への配慮 ⑨防犯 これらの基準について設計段階から評価可能なものである必要があります。 性能のレベルについても等級や数値で表示されようになっています。 特に①耐震等級 ② 断熱等級 ③劣化対策等級などは重要な指標と考えられます

          住宅性能表示制度とは?

          収納問題について

          家を建てた後で、一番後悔で多い問題は、収納です。 収納に関する失敗例として、圧倒的に多いのが「収納が足りなかった」という声です。収納問題に悩まないためには3つ考えなければいけません。 家を建てるときに収納は基本的に収納スペースを多めに作っておくのが最良です。いくら片付けるのが上手でも、そもそも収納スペースがあまりに不足していてはどうしようもありません。一般的に住宅の延べ床面積の13~15%程度は収納スペースが必要と言われています。 収納を如何に限られたスペース、ネットでデッ