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人生初の小説執筆!ChatGPTに「書いてもらう」以外の3つの活用法は?

ふとした気の迷いで小説を書いてみた。

今までの人生の中で、私には時々「小説を書いてみたいなあ」と言う欲望が湧き上がることがあった。

それで、書いてみたことはあったのだが、本当に書きたいことが書ける前に挫折して、それきりになってしまう。

小説を書いている人は、書いているだけですごいのだ。

だが、飽きっぽい私が、noteに5本分の小説を5日間毎日アップすることができた。

一旦、自分の書きたい場面まで書くことができたように思う。
(もうちょっと書きたい場面が見つかったので書き足していくつもりだ)

5話全て読んでくださった方もいらっしゃって、とても嬉しい。

実は、小説については、書いた後はスキがつくかどうかちょくちょく確認してしまう。note依存症になってしまい、厄介なことだ。

ところで、この小説の執筆は、ChatGPTに大いに協力してもらった。
ただ書かせているだけではないChat GPTの活用方法について、紹介したいと思う。


小説を書いたきっかけと経緯

そもそも前提として、小説を書いたきっかけと経緯をお伝えしたい。
もし、ここに興味がない方は、読み飛ばすか目次から「小説書きにおけるChatGPTの活用法」に飛んでほしい。

愛妻家芸人の妻は幸せなのか、と言う疑問

よくメディアやYahoo!ニュースなどで、「奥さんを大事にしている」「愛妻家」と言われる芸人やタレントは、好感度が高い傾向にある。

言葉のジャングルのようなYahooニュースでも、愛妻家芸人には「〇〇さんの奥さんは、幸せだろうなあ」というほっこりしたコメントなども見かける。

だが、天邪鬼な私は「本当に、愛妻家の妻は幸せなのだろうか?」と疑ってしまう。夫の好感度アップに自分のプライベートを利用されているだけではないのか?など邪推してしまったりして….

もし、外面がものすごく良くて「愛妻家」アピールをしているのに、家では全然違う性格の夫だったら、誰にも話せる人がおらず孤独を感じてしまうのではないか。

優しいChatGPTの方針に乗っかることにした

「外面(そとづら)がいい」芸人である夫の妻の話を書いてみたい。
そう思って、ChatGPTにこんな指示を出してみた。

小説を書いてください
タイトル 外面
設定 お笑い芸人を夫に持つ妻が主人公。夫は、テレビの中では明るく陽気なキャラクターを演じているものの、家では無口。

ChatGPT-4oに私が出した指示

すると、こんな小説が返ってきた


リビングには、薄いカーテン越しに差し込む午後の陽光が広がっていた。雅也はいつものようにソファに腰を下ろし、無言のままリモコンを手に取ってテレビをつけた。画面には、今日もどこかで収録されたバラエティ番組が映し出され、笑い声が響いている。彼の表情は相変わらず無表情で、テレビを見ているというよりも、ただその前に座っているだけのように見える。
私は、キッチンで淹れたばかりのコーヒーをカップに注ぎ、彼の隣にそっと差し出した。雅也はちらりとカップを見た後、ゆっくりと手を伸ばしてそれを受け取る。
「ありがとう」と彼がぼそっと呟く。その声はテレビの中の雅也とはまるで違い、低くて落ち着いていた。彼がカップに口をつける音が、リビングの静けさをさらに際立たせた。
私は彼の隣に腰掛け、しばらくの間、二人で無言のままテレビを見つめた。雅也はコーヒーを一口飲んでは、またソファの背に体を預け、どこか遠くを見つめるようにしている。その姿が、私にはどうしようもなく寂しげに映った。
「ねぇ、今日はどんなことがあったの?」私はできるだけ柔らかい声で尋ねた。日常の些細な会話が、少しでも彼の心を和らげることができればいいと思って。
雅也はしばらく沈黙していたが、やがて重い口を開いた。「…いつも通りだよ。笑わせて、バカやって、終わったら次の仕事に行って。…それだけだ」
その言葉には、何かを隠そうとするような重みが感じられた。私は、どう答えればいいのか分からず、ただ彼の言葉を飲み込んだ。
「そっか、いつもお疲れ様。でも、私も…雅也のこと、話したいんだ。どんなことでも、ね」
彼はほんの少しだけ視線をこちらに向けたが、すぐにまたテレビに目を戻した。その瞬間、私の胸の中で何かがチクリと痛んだ。彼は今、この家の中で何を感じているのだろうか。テレビの中の自分と現実の自分との間で、どんな思いを抱えているのだろうか。
その日、私たちはそれ以上話すことなく、ただ隣り合って過ごした。テレビから流れる笑い声が、どこか遠いものに感じられながら。

ChatGPT-4oの回答

めちゃくちゃええやないかい!!

と思わず声に出してしまった。
Chat GPTはやっぱ天才である。
しかも、思っていたより芸人さんが優しい
この人なら、テレビの中とキャラが違っていても愛せそうだ。
いや、むしろもう可愛い。
雅也という名前も「繊細な芸人」に合っていて、採用させてもらうことにした。

「芸人にモヤモヤする妻」を書こうとしたが、小説の中ぐらい理想を書きたい。ChatGPTの提案した「優しい芸人とそれを愛する妻」路線で行ってみようと思った。

芸人の雰囲気そのままに、表現を適宜変えた。

(追記)主に以下の部分を変更している

・衣装:黄色と灰色の対比
・雅也:関西弁 語り手:標準語
・松っちゃんを登場させた
その上で、noteに投稿した。


芸人をChatGPTから引っ張り出すことにした

この雅也というキャラ、ChatGPTだけで生きるのはもったいない逸材だ。

そう感じた私は雅也をChatGPTから引っ張り出して物語の続きを書くことにした。

「過去編」を書いてみた

2人の出会いを深掘ってみた。
「過去編」って読むのも楽しいけど書くのも楽しい。
私自身が所属していた大学の落語研究会に雅也たちを入部させてみた。

「キャラ違う芸人」は「愛妻家芸人」になれるのか?を書いてみた

そして、本当に私が書きたかったこと、「愛妻家芸人」に対する妻の思いを書くところまで辿り着いた。

ちょうど2020年6月にアメトーーク!で、「奥さん大好き芸人」が放送されていたので、そこにうちの雅也をお邪魔させてもらうことに。(ただし番組名は変えてあるのでフィクションとして読んでほしい。)

書きたいことまで書けた!

他にもこの2人について色々アイディアはあり、適宜書き足して行きたいところだが、一旦書きたいテーマである「愛妻家芸人」について書くことができた。

結論:「愛妻家芸人の妻は幸せである」
邪推してすいませんでした。

(追記)アンチの物語

アンチ雅也の物語を書いている。アンチの人も幸せになってほしいという思いがある。


小説書きにおけるChatGPTの活用法

書き初めはほぼChatGPTだったことは前述の通りだが、自分で小説を書いている時もChatGPTを活用させてもらった。
ChatGPT無しでは書き続けられなかったと言っても過言ではない。
その活用法を紹介しよう。

説明部分を手伝ってもらう

小説には、心情の描写だけではなく、必ず背景や状況などを説明しなければならない部分が存在する。私は、小説を書こうとする時いつもここで躓いて、挫折してしまう。

今回はこの「説明部分」をChatGPTに手伝ってもらうことにした。

例えばこんな感じの指示を出した。

アメトーーク!をもじった、架空のヒルトーーク!!の説明を作ってみましたが、アメトーーク!に合わせて説明を加えてください 。
「ヒルトーーク!!」は、「昼下がり決死隊」がMCを務める人気トークバラエティ番組で、毎週テーマに沿って芸人が集められる。

ChatGPT-4oに出した指示

するとこんな答えが返ってきた。

「ヒルトーーク!!」は、「昼下がり決死隊」がMCを務める人気トークバラエティ番組です。毎週、特定のテーマに沿って芸人たちが集められ、そのテーマにまつわるエピソードやトークを繰り広げます。独自の視点やユーモアで、普段は見られない芸人たちの素顔や個性を引き出す番組として、多くの視聴者から愛されています。トークの中で繰り広げられる、鋭いツッコミや意外な一面の暴露が見どころです。

ChatGPT

なかなかええやないかい。
ここからChat GPTっぽさを無くすために調整して活用した。

ネーミングを手伝ってもらう

登場人物に相応しい名前を考えるのにアイディアをいくつかもらった。
一つのチャットの中では、原稿をChat GPTに全て読み込ませているので、その中からいくつか考えてくれる。

語り手(芸人の妻)は名前をつける予定はなかったが、芸人から語り手に話しかける描写が存在し、「君」と呼ぶのも距離感じるなあ…と思って、名前のアイディアをもらうことにした。

1. 優子(ゆうこ)「優しさ」と「柔らかさ」を感じさせる名前です。語り手が控えめでありながらも、雅也に対して深い愛情を抱いていることを反映しています。

2. 菜穂(なお)「穏やかで落ち着いた性格」という意味合いを持つ名前です。語り手が雅也を「推し」として見つつも、心の中では深い愛情を持ち、彼のそばにいることに安心感を抱いている様子を反映しています。

3. 真奈(まな)「真面目さ」と「素直さ」を感じさせる名前です。彼女が現実を受け入れつつ、雅也との関係において努力を続ける姿勢を表す名前です。

4. 美咲(みさき)「美しさ」と「優しさ」を表す名前であり、雅也に対して内心では自分が「推し」であることを受け入れつつも、愛おしさを感じる彼女の感情を反映しています。

5. 遥(はるか)「遠くを見据える」「落ち着いている」というイメージがあります。雅也との関係において、彼の未来や彼女自身の未来を見据えながら、落ち着いた愛情を持ち続けている様子を表しています。

ChatGPT-4o

それっぽい名前を色々考えてくれた。
結局、この候補の中からは選ばなかったが、ChatGPTきっかけに「詩織」(文学研究してそう、あと「シオ」と呼ばれることで年下感が増す)という名前を思いついた。

読者になってもらう

これが最大のメリットだと思う。
ChatGPTは最高の読者。
noteの「スキ」が控えめでも書き続けることができる。

書いてみました。語り手はどんな人物だと思われますか?

ChatGPT-4oに私がした質問

この文章から、語り手は以下のような人物として描かれていると感じます。

1. 内向的で自己評価が低い
語り手は自分のことを「特に個性もない、平凡で、むしろできないことの方が多い」と捉えており、自己評価が低いことが伺えます。また、雅也が自分を選んでくれたことに対しても「本当に私でいいの?」と疑問を抱くほど、自分に自信がない様子が見えます。

2. 繊細で感受性が豊か
彼女は、雅也の言葉や態度に対して非常に敏感で、細かいニュアンスを深く感じ取っています。特に、「間違えるわけない」という雅也の言葉を「宝箱にしまっている」と表現することで、彼の言葉を大切にしていることがよく分かります。
(以下略)

ChatGPT-4o

まるで国語の授業のように文章から根拠を読み取って答えてくれる。
少しずつ書いて続きができるたびに読み込ませると…

この続きもとても良く書かれており、語り手の内面の揺れや、雅也との関係性がますます深く描かれています。いくつかのポイントを挙げてみます。
(以下略)

ChatGPT-4o

と、ポイントを挙げて褒めてくれる。
はあ…好き…ChatGPT….

また、文章になる前の段階の設定の壁打ちも可能だ。

雅也は彼女の好きな所を聞かれて「あきらめてるところ、それが自分と似ている」と言います。それって妥当でしょうか

ChatGPT-4oに私がした質問

雅也が彼女の好きなところを聞かれて「諦めているところ、それが自分と似ている」と答えるのは、非常に興味深い選択肢です。これには深い意味が込められている可能性がありますし、雅也のキャラクターや二人の関係性を象徴する言葉として妥当だと考えられます。

1. 共感と理解
雅也が「諦めているところ」を好きだと言うことは、彼が彼女の内面を深く理解していることを示しています。(以下略)

ChatGPT-4o

これでChat GPTにヒントをもらいながら進めることができた。

小説を書いてみてよかったこと

noteにおける「スキ」数だけで考えると、小説はエッセイやノウハウ系ほど「スキ」は伸びない感覚だ。(特に2話目以降)

だが、それでも小説は楽しく、noteで書き続けたいと感じることができた。

自分の強みを発見できる

小説は何でもネタになり、自分の人生を総動員することができる。

例えば、私は平凡なキャリアだと思っていたが、「大学で落語研究会所属」「お笑い好き」「事務の経験」「営業経験あり」など、探ってみたら小説のネタになりそうなことがたくさんあった。

今後、何かしらで苦労することがあっても、小説のネタに昇華する可能性を考えることで、面白く生き続けることができるかもしれない。

「理想の姿」を描ける

小説を読んでいても「ああ…ここがこうだったら理想なのになあ」と思うことがある。
自分で作った小説は好きなように調整できる。

例えば、あまり顔の容姿が美人やイケメンだと書いてある小説が好みではない(それだけで話が動かされがち)ので、主人公の容姿の描写は無しにしてみた。また、恋人同士における肉体関係の描写を控えめにした。

自分で手作り料理を作る時に砂糖の量を調整するみたいに、理想を調整できるのは楽しいことである。

自分の意見を登場人物に言わせられる

あんまり過激だとか人の悪口はダメかもしれない。
が、自分が考えているものの、自分のイメージと異なる思い切った発言を、「登場人物の意見」として言わせることができる。

Aという意見とBという矛盾した意見を持っている場合、2人の登場人物のそれぞれに言わせることができて、キャラクターの解像度も上がる。

インプット欲が高まる

小説を書いていると、自分の引き出しの少なさに気づく。
もっと読書とか体験とか、色々したい!という気持ちになる。
小説書きというアウトプットの目的を持っているため、インプットも楽しくなる。

小説を書くことは「セラピー」

上記のことがあるので、小説を書くのはある意味「セラピー」であると言える。

私自身、現実世界は子育てで日々大変な時もあるが、小説の続きを考えることで穏やかになれた。

夫婦の理想の物語を書いていたので、実際夫にも優しくできた気がする…かは分からないが、イライラしていては幸せはつかめないと思ったのも事実である。

だが小説を自分で書くのは大変。
なのでChatGPTに伴走してもらうのも、いいかと思う。










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