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限りある時間の使い方 人生は「4000週間」あなたはどう使うか?

人生はたった4000週間。

その限られた時間を、最高の人生に変える方法。

本書では、時間に対する固定観念を打ち破り、人生を後悔のないものにするための具体的な方法を紹介。

時間の捉え方、優先順位のつけ方、行動力など、あなたの人生を劇的に変えるヒントが満載です。

3分で読める本要約(管理人)





①現実を直視する

タイムマネジメントやライフハックの技術は、大事な事実を見落としている。

それは、「時間を思い通りにコントロールしようとすればするほど、時間のコントロールが利かなくなる」という事実だ。

仕事の生産性アップも同じ矛盾にぶつかる。
たとえばメール返信を効率化しても、結局は返ってくるメールの数が一層増えるだけである。
1930年に経済学者のあるスピーチがある。
「100年後には、富の増加と技術の進化のおかげで、みんな週に15時間しか働かなくなるだろう。」という予言だ。

しかし、このような未来は訪れていない。
必要なだけのお金が手に入っても、人は満足しない。
欲しいものや真似したいライフスタイルがどんどん増えていくだけだ。
もっとお金を稼ごうと頑張り、忙しさを何かの勲章のように自慢する。
まったく不思議な現象だ。
そもそもお金持ちというのは、お金のためにあくせく働かなくてもいい立場ではなかったのか?

こうして問題の核心に近づいていくと、さらに深い所に、なんとも言い難い感覚が居座っていることに気づく。
「どんなに大量の仕事をこなしても、どんなに成功しても、自分は本当にやるべきことをやっていないのではないか」という感覚だ。

生産性とは、罠なのだ。
効率を上げれば上げるほど、ますます忙しくなる。
タスクを素早く片付ければ片づけるほど、ますます多くのタスクが積み上がる。

問題は、こういう時間の捉え方が、人生の難易度を極端に引き上げてしまうことだ。
私たちは時間をあるがままに体験することをやめて、「今」という時間を未来のゴールにたどり着くための手段に変えてしまった。
今はまだ楽しむ時じゃない。
いつかタスクがすっきり片付いたら、そのときこそリラックスして楽しもう、というわけだ。
すると、今を生きることができなくなり、未来のことしか考えられなくなるのだ。
常に計画がうまくいくかを心配し、何をやっているときも将来のためになるかどうかが頭をよぎる。
時間を支配しようとするものは、結局は時間に支配されてしまうのだ。


②なぜ、時間を支配しようとするのか?

私たちの生産性へのこだわりは、心を守るための戦略でもあったのだ。
人によって不安の対象は違うけれど、核心は同じだ。

この人生しかないということ。
この欠点だらけで、傷つきやすくて、ものすごく短くて、思い通りにならない人生が、ただ一度きりのチャンスだということ。
体力や才能、その他のいろんなリソースが足りない。
そんな現実を直視したくないから、時間を支配しようと必死になる。

自分には、限界がある。
すべてを完璧にこなせる人なんていない。
その事実を直視して受け入れれば、人生はもっと生産的で、楽しいものになるはずだ。
現実を受け入れるというのは、つまり「何もかもはできない」と認めることだ。


③人生の全ては借り物の時間

こういう視点を知ると、日々の暮らしはかなり違って見えてくる。
交通渋滞、朝5時になっても寝てくれない赤ちゃん、積み上がる汚れた皿。
これらの見方を変えて、そもそも自分がイライラしているという事実に目を向けてみたらどうだろう。

そこにいなかったかもしれない自分が、そこにいて、イライラする感覚を体験している。
どんなに不快な出来事でも、それを体験できるということは奇跡だ。
その経験が快適がどうかよりも、そこにいて何かを経験しているという事実の方が、圧倒的に重要なのではないか。


④時間と戦っても勝ち目はない

将来のことを考えたり、計画を立てたりするとき、僕たちは「時間を所有したり使ったりできる」という前提に立っている。

そしてその前提のせいで、いつもイライラしたり、不安になったりしている。

計画を立てるのが悪いことだと言っている訳ではない。
老後のためにお金を貯めたり、未来を良くしようという努力には何の問題もない。
本当の問題は、その努力が成功するかどうかを、今この時点で確実に知りたいと思う心理にある。
それが不安を生むのだ。
その不安から解放されるための秘訣は、直感に反するかもしれないけれど、「未来は決して確実なものではない」という事実を受け入れることにある。


⑤人生には「今」しか存在しない

そういう未来志向の態度は、「いつか何かをしたら」という考え方にもつながりやすい。

「いつか仕事が落ち着いたら」「いつか素敵な人に出会ったら」「いつか心理的な問題が解決したら」、そのとき初めてリラックスして、本当の人生を生きられるというわけだ。
「いつか何かをしたら」というマインドの人は、まだ大事なことが達成されていないせいで現在の自分が満たされていないのだと考える。
問題が解決しさえすれば、人生は思い通りに動き出し、時間に追われることなくゆっくり生きられると思っている。

でもそんな考え方をしていたら、いつまでたっても満たされることはない。
なぜならそれは、現在を永遠に先延ばしする考え方だからだ。
たとえ仕事が落ち着いても、たとえ素敵な人に出会っても、そのときのはまた充実感を先延ばしにするための別の理由がいくらでも見つかることだろう。


『まとめ』

時間の効率化に際限はない。
なぜなら、タスクを素早く片付ければ片づけるほど、ますます多くのタスクが積み上がるからだ。

生産性とは、罠なのだ。
効率を上げれば上げるほど、ますます忙しくなる。

自分には、限界がある。
その事実を直視して受け入れれば、人生はもっと生産的で、楽しいものになるはずだ。
現実を受け入れるというのは、つまり「何もかもはできない」と認めることだ。


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