新潮文庫最厚『魂に秩序を』は計算された〈地獄巡り〉だ。
マット・ラフの『魂に秩序を』を読み終えた。新潮文庫最厚の1088ページ。三日かかった。とりあえずの達成感は得られた。
とはいえ、こういう話で、こういうところが共感できるとか、そういう言語化がしにくい。マット・ラフが伝えたかったことが、幾重にも包まれて奥底に隠されているような、そんな感じで、読後感があいまいなままで終わっている。もちろん、僕の理解が今のところそこまでだ、というだけで、作品が不出来なわけではない・・・・・・(翌日になって、僕は新たな気づきを得るのだけど)。
本