見出し画像

vol.4『廃校の活用』〜サッカー・フットサルづくりの教室2020〜




第4回はローヴァーズ株式会社 松川耕平さんに登壇いただき、千葉県木更津市で廃校になった中学校跡地を活用し、スポーツと地域経済活性化を目的とする跡地活用プロジェクトの公募申請から施工・運営に至るまでのリアルを共有いただき、廃校活用のポイントについてお話いただきました。
その講義内容の一部をご紹介させていただきます。

(第1回〜3回の様子はこちらから)


ローヴァーズ株式会社とは

ローヴァーズ株式会社は、元サッカー日本代表カレン・ロバートさんが代表を務め、『人と地域をスポーツで繋ぐ』をビジョンに、世代、人種、障害の有無、経済格差、性別を問わず、すべての人がスポーツを楽しめる環境をつくるのを目指して活動しています。

<主な事業内容>
・サッカークラブ事業(房総ローヴァーズ木更津FC:千葉県リーグ1部)
・サッカースクール事業(木更津スクール生:約300名、印西スクール生:約100名)
・スポーツ施設運営事業(フットサルスタジアム木更津、スポーツパーク印西)

事業のコンセプトは『ハードとソフトの両方を活用した地域づくり』であり、自分たちで施設を作りながら、さらに地域に根づくスポーツ文化を醸成していくことです。そこには、代表のカレン・ロバートさんが選手としてオランダ・イングランドで経験して感じたヨーロッパに負けないサッカー文化を日本にも作る思いが込められています。

<スポーツ施設運営>
① ローヴァーズフットサルスタジアム木更津(2014年10月オープン)
② ローヴァーズスポーツパーク印西(2018年7月オープン)
③ ローヴァーズスポーツパーク茂原(2021年春オープン予定)
④ 木更津スポーツヴィレッジ中郷 (仮) (2021年開業予定)
※宿泊型総合スポーツ交流施設であり、今回のテーマである廃校利用した施設です。
<サッカークラブ事業>
 2013年に市立船橋高校サッカー部出身の同期3名でサッカースクール「ローヴァーズフットボールアカデミー」を立ち上げたのが始まりです。現在の会員数は、計2,416名 (2019年度末) 。
クラブの構想としては、『若手育成・地域密着型クラブ』として木更津市スポーツ振興のシンボルに房総地域が世界に誇る育成機関を創りあげることを目指しています。アカデミーからTOPチームまで一貫したクラブ哲学を持ち、地域のサッカー少年団、中学高校、教育機関と連携し、千葉県のサッカー環境の整備・発展を行います。現在、拓殖大学紅陵高校サッカー部とローヴァーズ木更津FCが提携し、部活とクラブの良い部分を掛け合わせたハイブリッド方式で地域のサッカーレベルの強化・育成に取り組んでいます。


千葉県木更津市立中郷中学校 跡地活用について

生徒数の減少等に伴い廃校になってしまった旧中郷中学校の校庭土地・建物の有効活用を図るため、民間事業者を公募型プロポーザル方式により募集していたプロジェクトにローヴァーズ株式会社が優先交渉権者に選定されたお話を伺いました。


提案内容は「宿泊型総合スポーツ交流施設」及び「サッカーを中心としたスポーツクラブ事業」です。アピールしたポイントとして、地域を「健康」にする遊び・学び・ふれあいの拠点づくりとして、若い人材の育成だけでなく、シニアのアタマとカラダの健康をサポートし、さらに自然豊かで農地が多い地区のイメージに沿った施設を地域住民と木更津市と力を合わせて進めていくことが評価されました。
宿泊設備やLED照明設置のサッカーコート、体育館の冷風機設置、地域住民や県外の方が利用できるようなクラブハウス、浴場・サウナ、トレーニングジムなどの設備を備えた総合型地域スポーツクラブを今後進めていくことになります。

すでに完成しているのは、中郷中学校の跡地約2万3千平方メートルのうちグラウンド部分の約1万平方メートルを整備した「ローヴァーズドリームフィールド」で、かずさ4市(木更津市、袖ケ浦市、君津市、富津市)で唯一夜間LED照明を備えた人工芝サッカーコートです。縦105メートル、横68メートルのコートとミニコート3面を備えます。

グラウンドつくりには、アスファルトを使っていない下地、赤い人工芝、グラウンドの中にある観戦用のフェンス設置などヨーロッパ風の解放感のあるグラウンドになっており、カレン・ロバートさんのこだわりが反映されています。

画像1

◆「木更津スポーツヴィレッジ中郷」完成イメージ図

画像2

【出典】木更津市HP「木更津市立中郷中学校跡地活用に関する貸付契約を締結しました」
https://www.city.kisarazu.lg.jp/shisei/gyoukaku/management/1006308.html

<参考>
房総ローヴァーズ木更津FCのSNSアカウント
FACEBOOK:https://www.facebook.com/rovers2015/
Instagram:https://www.instagram.com/rovers_channel/
Twitter:https://twitter.com/roverskisarazu


さて、次回12月8日(火)は、追手門学院大学の准教授であり、株式会社スポーツファシリティ研究所 代表取締役の上林功さんに登壇いただきます。
「新型コロナ以降の施設の在り方と、つくりかた」と題して、これからのスタジアムと町のスポーツ施設のあり方、つくりかたを学びます。

<文:辻川佳輝>
twitter: @ajl23788
Instagram: otsukon


<サポーター募集中!>
サッカーをしたくてもできない子どもたちの「環境」を変えよう。
現在87人 !
サポーターが100人になると、1つのプロジェクトでゴール・照明・フェンスを設置できるようになります。

<love.fútbol Japan>


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?