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【マンガ業界Newsまとめ】東京都「不健全図書」は「8条指定図書」に名称変更・IMART2024基調講演に林士平氏 など|9/16-168

マンガ業界ニュースの週1まとめです。
マンガ・アニメの業界カンファレンスIMARTを主催するMANGA総研代表の筆者が、マンガ・Webtoon関連のニュースを、ビジネス系を中心に、短時間でチェックしていただけるようにまとめています。

今週9/20に筆者単著『漫画ビジネス』発売です!
kindle版は発売日前後に開始の予定です。

今週は、火曜に伊織もえさんのラジオ出演や発売前日にすがやみつる先生とスペースしたりと、色々筆者頑張るプロモをやります。記事最後の「告知」で詳しく書いてます。ラジオは久々なので楽しみです。

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新名称は「8条指定図書」不健全図書の名称変更 東京都

先週からのニュースですが、東京都が条例で未成年への販売などを禁止している「不健全図書」の名称について、都は条例の趣旨を誤解なく明確に伝えることを目的に「8条指定図書」へと名称を変更しました。

2本目の記事では、この条例が60年続いていた名称であったが、今回改称されて審議会も通り、公式サイトでも変更されたこと。BL作品を実際に不健全図書指定され、Amazonなどのネット書店の取り扱いがなくなった星崎レオさんの例などを紹介しています。

日本漫画家協会会長のちばてつや先生のブログでも今回の改称への思いと、漫画家としての今回の活動の労をねぎらう投稿がありました。

今回、中心になって動いた森川ジョージさんをはじめとする漫画家の皆さんと、事務方や都議の皆さんの写真とのことのようです。お疲れ様でした。


<マンガ&アニメ業界カンファレンス 第5回 IMART>基調講演は漫画編集者 林士平氏&CloverWorks 福島祐一氏に決定!

*: 筆者個人の関わる事業の告知になります。ご了承ください。

今年第5回を迎える、「国際マンガ・アニメ祭Reiwa Toshima (IMART2024)」の情報の一部を公開しました。
開催は11/12(火)~15(金)場所は池袋のアニメイト本店地下、アニメイトシアターです。

今年の基調講演は「少年ジャンプ+」編集者の林士平氏と、CloverWorksの福島祐一氏で、それぞれ『SPY×FAMILY』のマンガ、アニメの制作に携わったコンビです。イメージイラストは、ジャンプ+で『HEART GEAR』を連載したタカキツヨシさんです。もちろん、林氏の担当作家です。


IMART2024 Key Picture Illustrated by Tsuyoshi Takaki

セッションでは、一つ上の記事にもある「不健全図書改称」に携わった、漫画家協会理事の森川ジョージ氏、同参与の稀見理都氏、この問題に長年携わった、うぐいすリボンの荻野氏のセッションで、今回の件の過去の経緯や詳報が聞けるかと思います。

また、ぬこー様ちゃんとコミックルーム石橋和章氏のセッションでは、成熟した現在の漫画産業の中で、その変化の最前線を行く個人作家、CPそれぞれの現場のお話を聞きたいと考えています。

この9/12のリリースでは、開催情報の1割強ほどの掲載です。隠しているわけでは無く、現在調整中の内容が沢山ありまして、1か月後の10/12には8ー9割くらいの情報に持って行きたいと考えています。

また、今年から国内、海外の出版社やWebtoonの制作スタジオ等が一堂に集まる「国際商談会」を開始。今後の毎年開催を目指したり、「学生マンガ・アニメビジコン」など、新しい取組もはじめます。ご協賛企業の関係者は、全ての取組に参加可能です。一般の参加者は以下Peatixよりチケットをご購入下さい。


国内News

Link-U純利益12%増で決算好調とのこと。
2つ目のニュースの、漫画読み放題を賃貸物件向けに提供するサービスなどは、B2Bの営業になるかと思いますが、そうしたところでも結果が出たようですね


こちらは、春のアニメ一大イベント「AnimeJapan2025」の開催が来年3/22~と発表になっています。IMARTもビジネスデイを開始しますので、何か連携できないかと考えています。


こちらは何度目かの開催になりましょうか。”クリエイターと企業が繋がれる場”『The CREATORS』が11月に開催ですね。


「新たな攻撃を受けた痕跡はない」とのことで、一度犯人グループと金銭の授受をしたのち、更に身代金を要求された際の報復として情報を追加で公開したという件について、いまのところその形跡がないということですね。


フラー社のマンガ・電子書籍アプリの利用時間など調査です。利用時間で日本各地でLINEマンガが最大で、次いでピッコマ、地域のよって3位が変わるというもののようです。漫画アプリ関連のカオスマップもありますね。


売上12倍!すごいですね。 映像化がコミックの売上に直撃するタイプと、無風の作品があったりするようなのですが、その差はなんなのでしょうね。


81歳で新人漫画賞受賞。大いに結構ですよね。週刊連載しないんであれば、いくつだって良いと思うんです。ましてや、それこそビッグコミック系の面目躍如ですよね。

件の受賞作はビッコミで読めます。Webの読切発表はほんと良き。

記事の文中、64歳の方がヤングスペリオール新人賞を受賞したという話が趣深くて良かったです。飲み屋で「ヤング新人賞!」って自慢できますよねw楽しそう。


西修さん、WチャンピオンとWジャンプで同時連載。すごいですね。ちなみに、西さんはジャンプSQでデビューしてます。高校生の時に最初に持ち込んだ作品が受賞→読切掲載という才媛です。完全に開花してて、嬉しいです。


連載再開は良かったですね。本当に良かった。


こういうのは良いですね。かつて、雑貨屋とか駄菓子屋に漫画誌が並んだような現代版ですね。


これは、今のちゃんとした少し年齢上目のマンガ編集者さんの声をまとめたような、良いインタビューですねぇ。そう、別にSNSやらなくても良いんですよ。ちゃんと良い作品作れていれば、スタイルさえあればそれで十分。


動いてる人のところには、色んな情報が集まるなぁと。


Webtoon関連

東北新社初のWebtoon作品「再会の業(カルマ)」が、韓国の電子コミックサービス「Lezhin Comics」にて全体/新着/ジャンル、全ランキングで1位獲得!とのこと。東北新社から韓国に直接出してるんですね。


BTSなどを手掛けるHYBEによるオリジナルストーリーで、BTSなどはじめとした所属K-POPグループなども関わる『黒の月:月の祭壇』がアニメ化とのこと。この系統の作品で、実写だけではなくアニメもやるんですね。


浜田ブリトニー氏が関与して立ちあがったJMCスタジオ、ベトナムに制作子会社設立とのこと。


Webtoon素材提供のACONがPixivとコラボとのこと。動画でWebtoon制作のチュートリアルを行う取組のようです。


海外News

*: 外国語の記事を紹介します。自動翻訳など適宜ご利用ください。

韓国ソウル市で、Webtoonフェスティバルが9/26に開催され、「2024ワールドウェブトゥーンアワード」なども開かれるとのこと。日本からも何人か参加しに行くと聞いてはいます。


タイトル訳:Manta ウェブトゥーン プラットフォーム、今後 1 年間で 300 タイトルを追加し、クリエイターの支払いシステムをアップグレード (独占)

韓国RIDIの運営するWebtoonプラットフォームMantaでは、今後1年で300以上の作品を増やしつつ、プラットフォーム内の通貨がそのままクリエイターmの収益に反映する仕組みも提供するとのこと。どういう感じなんでしょうね。課金しなくても、ユーザーがリワードで集めたポイントも換金できるとかそんな感じでしょうか?


タイトル訳:ソロ レベリング: アライズが悲劇的な複数部構成のオリジナル ウェブトゥーン シリーズの第 1 弾を発表

俺レベのゲーム版ARISEですが、今後はゲーム出てきたキャラやストーリーから俺レベ作品のスピンオフが出てきそうですね。


上場後のNAVER系 WEBTOON Emtertainmentの株価が、公募価格の半分近くまで落ち込んでいるようです、成長性が憂慮されているとのこと。NAVER経営陣はかなりの自社株買いを行ってるようです。

ここ数週間、「Webtoon」という言葉で海外ニュースを探索すると、かなり高い割合で以下のような同社の株価下落対しての集団訴訟記事が出てきます。

これらの記事が、実際に多くのPVを得ているものなのかは不明なのですが、とにかくかなり沢山のこうした記事が、恐らくAIなどで半自動で作成されてアップされているなというのと、そういう記事はあるんですけど、このことそのものについては、あまりニュースとしては多くはない(観測範囲ではそう見える)ようでもあります。いやがらせなのか。


インド初の大型アニメイベント、9月28日と29日にニューデリーで開催とのこと。

記事はこのあたり、資料としては以下のようなものが出ていますが、日本語・英語だとあまり情報がありませんでした。

PDF資料:アニメと展示会を融合したインド初のJapan Fairのご提案「Mela!Mela!AnimeJapan!」

イベント本サイトには、日本企業の名前がエンタメ関係なくズラズラっと並んでおりますね。こういうものなのか。


libroさんの北米エンタメニュースまとめです。

講談社の講談社のニューヨークポップアップショップと、BBCのワンピの記事は気になりましたです。


AI・画像生成関連

マンガ・ウェブトゥーン特化画像生成AI「GAZAI」、1億円調達とのこと。
最近は、こうした新興のAI系企業がどんなソースデータを使ってるのかということが気になるようになってきました。


これはフランスの出版社の方が、あまり普段ネットに触れてなかったというようなところに端を発してそうですが、ともかく一般的なAIイラストの商用利用は当面むずかしいですね。


今週のセール・キャンペーン・新人賞、取組等

フランス・ベルギーのマンガ投稿サイト「Mangadraft」というのが初めて聞きました。ヨーロッパ圏でのマンガコンテストですねー。絵が、イメージイラストの時点で、バンドデシネの引力を感じますね。

これはセールというより、クリエイター向けの還元の話ですが。


記事のみ紹介


告知関連

2024年9月20日に、筆者初の単著を出します。
カテゴリー1位をいくつか取り、ベストセラーバッチをいただくなど、好調な予約状況です。プレスリリースも出ていたり。
誠にありがとうございます。

また、9/17の22時より、ラジオにださせていただきます。久々のスタジオで話すやつです。伊織もえさんって、有名なレイヤーさんですよね。とりあず、床屋に行くことにしましたw

自分でも、スペースやります。ちょうど同じ日に『昭和「コロコロ」マンガ 爆走伝説』出され、

他、インタビューにも出ていただいて献本もさせていただいた石橋さんに感想いただきました。ありがとうございます!程よい辛口目指しました(誰かを攻めるという意味では無く、リアルという意味で)


クリーク・アンド・リバー社によるクリエイター向けイベントです。

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