見出し画像

ペットの救命救急法講習に行ってきた話

今更になってしまいましたが、スタッフ山下、4月上旬に「ペットセーバー」という、主に犬や猫を対象とした救命救急法の講習会に行ってきまして。
今回は、その講習会のことを自分の復習兼ねてご紹介したいと思います!

この講習会を知ったのは、Instagramの広告でした。
『救命救急』というと「医療の知識や資格もない素人に習得できるのか?」と思ってしまいますが、要は動物病院につなぐまでの応急処置の方法です。
呼吸と脈の確認・心肺蘇生法・人工呼吸法・気道遺物除去など“救命”に関わることと、止血法・骨折時の処置・アナフィラキシーショック・やけど・熱中症・犬に噛まれた時など“救急”に関わる対処法を学べるというものなのですが、広告を見て迷わず「受講したい!」と思ったのは、昨年お正月に老猫カワシタさんを保護した経験がきっかけだった気がします。

カワシタさんを保護した時の話はコチラで。
お正月レスキュー 川下から保護されたKEIKO KAWASHITA

カワシタさんはコンクリートで囲まれた川岸でうずくまっていました。そこは地面から大体5メートルくらい下がったところで、階段やスロープなど猫が歩いて降りれるようなものはなく、どう考えても“落っこちたんだろうな…”と言える状況でした。

見下ろすだけで足がすくむ高さ
ポツンといたカワシタさん。とりあえず何か食べるか置いてみたりしたっけ

この状況を見た時「もし骨折とかしてたらどうしたらいい? 痛がる子を抱えて登れるかな(管理用のハシゴ的な足場があったんです)。。なるべく痛くないように運ぶには??」などと咄嗟にぐるぐる思ったんですよね。
ペットセーバー講習の広告を見ていてもたってもいられなくなったのは、その時の不安な気持ちを思い出したからだと思います。

いよいよ講習会。会場にはたくさんの犬や猫のぬいぐるみが置かれていて、参加者は好きな子を選べと言われます。講習の練習台になるパートナーになる子ですね。

私は迷わず黒猫さん!

練習台のぬいぐるみたちはどの子も口からベロが出ています。
救命救急を行う時は、意識がない場合、気道確保のために犬も猫も舌を引き出して行うことが大事なため、舌の引っ張り方なども教えてくれます。ちなみにこのベロ、スタッフさんたちが自作で取り付けたそうです。

耳を怪我した時の包帯の巻き方も教えてもらいました。

犬や猫への人工呼吸のし方、胸部圧迫(心臓マッサージ的なものですね)の方法も具体的に教えていただき、平時に自分んちの猫で試すことはできませんが(絶対やらないでねと言われました。当たり前ですねw)、普段の生活の中にも予想外の危険が色々あると思うので、いざという時のために大変勉強になりました。

骨折の時の対応の解説の様子。患部を含め体を固定するように抱き抱えるのがポイントだそう
添え木などはしてはいけないんですって

具体的な処置法を知りたい、また受講したいという方は、ぜひ「ペットセーバー」で検索してみてください。全国各地でいろんな内容の講習会が行われています。
講師の方はサニーカミヤさんという、日本とアメリカで救急隊員をされてきたスペシャリストの方でした。
現在、北海道で初めてとなる動物愛護センターを作るための取り組みでアドバイザーもされているとのことでした。頑張ってほしい!!

そうそう、この講習会で初めて知ったことがもう1つ。
アメリカの消防車には動物用の酸素ボンベが必ず搭載されているのだそうですが、実は日本の消防車には搭載されていないのだそうです。なんと!
そしてアメリカは子猫一頭でも火災現場に命があるとしたら救出に乗り出してくれるのだそうです。実際に消防士さんが子猫を酸素ボンベで救命する場面の映像なども見せていただけて、めちゃめちゃカッコよかった。
カミヤ先生、日本の消防車にも酸素ボンベ搭載を普及させたいとおっしゃっていました。

以上、具体的な講習会の内容までは触れられませんでしたが、こういう講習会もあるんだと知るきっかけになっていただけると嬉しいです!
山下でした。

よろしければラブコCATSにギャラをお支払いいただけると、猫たちが喜びます!