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【やりたいことをやるのが仕事ではない】

周:就活で頻出の質問に「やりたいことは何ですか?」という質問があると思います。ただやりたいことがない学生は数多くいて、この質問に困っている学生も多いと思います。やりたいことを聞く大人に対して思うことは何かありますか。

樫原:やりたいことを聞く大人とやりたいことが見つからない学生の話ね。そもそもなんだけど、やりたいことをやるのが仕事ではないと思う。四六時中働かなければならない世の中ではないから、余暇時間でやりたいことをやればいいじゃん。

働くって役立つことだから、誰かを幸せにしないと、対価としての
「お金」が入ってこないんだよ。自分のやりたいことを探しても、
それが誰かの役立つとは限らないからね。

周:とある面談のときに、人事の方に同じようなこと言われたことあります笑 釘をさされたというか、そこまで見破られていたんだなーと思いました。

やりたいことを聞いたとしてもできるわけではないのに、それでも企業側がやりたいことを問う意義はどこにあるのでしょうか。

樫原:企業側は、どういったカテゴリーの中でどういった水準で学生に答えて欲しいのかを認知している必要があるよね。その背景が曖昧なケースがある。

お客様の役に立たなければ意味がないのに、学生に理想を抱かせて入社させるだけなのは、学生にとって不幸だよね。

企業の円と個人の円の話をすると、会社に個人が入るのが親世代の話。少し前は、どちらの中にどちらが入るというわけでもなく、会社の円と個人の円が重なっている部分があったイメージ。今は、個人の中に会社が入っているイメージ。

プレゼンテーション

個人の中に会社が入ってるとはどういう事かと言えば、
個人個人が各々のポートフォリオを持っていて、その中に仕事がある。

自分のエネルギーやリソースを100%のうち、
本業の仕事70%、その他のコミュニティ20%、自分の時間10%
の人もいれば、
本業の仕事50%、副業&趣味30%、その他20%と、
色んな選択肢があり得る。

仕事が全てではないし、逆に本業の仕事以外での活動が、
本業の仕事や自分の私生活に良いインスピレーションを与える事もある。

だから、明確は境界線があるわけではなくでも、
みんなが自分のポートフォリオを持っていて、あくまでも仕事はその一部。

今だと、方向性と色が合うことも大事だね。
前者は、ミッション・ビジョン。後者は、価値観。
例えば、誠実でありたいとか。美容院を例にとってみると、効率的に客の回転数を挙げたい店とそうではない店がある。価値観の違いはどの業界でもあって、メガバンクでも商社でも自動車会社でも会社毎に価値観が違うよ。

【 編集後記 】

その一方で思う事は、
今回の樫原さんも、前回の東郷さんも共有で仰っていましたが、

「日本の学生は自分の意思があまりにも無さすぎるという点」

会社が自分のやりたい事をやる場所ではない一方で、
それは、自分の意思が欠落してても良いですよ。という事ではない。

会社として今やるべき事、と、自分のやりたい事が重なってるのが理想。

そして、以下は筆者の個人的な所感ですが、
やりたい事や意思、動機は基本的には外部の刺激から得られる事が多い。

だからこそ、学生の間に色んなチャレンジをして、
自分の感性や視野を広げられると凄く楽しいし、自分の為にもなる。
と、いうようなことを伝えてくださってるように思います。

その選択肢は勿論多様で
サークルで自分から提案をしてみたり、
留学生との授業を履修してみたり、留学に行ってみたり。
自分のサークルや小さな会社を作ってみる事もあり得るかもしれない。


ちなみに個人的にオススメなのは留学です。
誤解のないように最初に申し上げると、
留学に行く自体が良い言うつもりは全くありません。

ただ留学では、
時間の使い方、付き合う人、過ごす場所が強制的に変わります。
(どっかの偉い人が、この3つの要素が大事って昔言ってた気がします)

状況にもよりますが、基本的には逃げられません(笑)
留学で起きるであろう体験を思いつくままに書いてみると、、、

1:色んな価値観やバックグラウンドの違う人と多く出会う
 → きっと貴方の価値観や視野を広げてくれると思います。
 → 色んな人と出会う中で深い友人が見つかる。
   ( 留学先でも、トビタテでも、多くの友人に恵まれ感謝しています )
   ( 樫原さんとの出会いもトビタテのお陰で感謝しかありません。 )

2:今まで育ってきた環境と全く違う環境に放り出される
 → これは言語ではなく、現地の文化、モノの考え方、行動様式などです。
 → そして、相対比較すると日本よりは治安が悪い所が殆どです。
 → 恐らくですが、想定外の出来事も多く起こります。
 → 上記の文脈で、異文化受容力、サバイバル力がつくと思います。

3:自分が嫌になる(笑)
 → これも恐らくですが、自分が嫌になります(笑)
 → 留学先で何もできない自分、
   英語が喋れない、授業理解できない、友達できない。
 → そんな瞬間もあると思いますが、
   その体験が最も重要なようにも思います。
 → 大事なのはそこからどうするか?どう考えて、どう行動するか?

留学を終えて、日本という環境で育った自分の強みや弱みを知ったり、
海外でみた光景や、出会った人に刺激を受けて初めて、
自分の中で興味関心が生まれたり、
”やりたい事”が生まれるんだと思います。

最後になりますが、別に留学を斡旋する気は1ミリもありません。
ただ、大学時代に取れる魅力的な選択肢の一つとして書かせて頂きました。

日本にいても、仙台にいても、他にも出来る事は沢山あると思います。


最後に(この記事を読んでる東北大生に向けてですが)、
東北大学は本当に日本一留学しやすいじゃないか?とたまに思います。
勿論、個人的な所感ですが、
留学支援の充実、奨学金サポートの充実具合は日本有数だと思います。

この環境をうまく利用して、充実した大学生活を送って頂ければ幸いです。

周毅博

次回は、「登った山を一回降りる」という話を特集いたします。


〜樫原さんと出会ったトビタテに敬意を込めて〜

トビタテ留学JAPAN:概要
https://tobitate.mext.go.jp

お世話になったトビタテのクラウドファンディング
https://a-port.asahi.com/projects/tobitate/

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