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公式Twitterのための炎上対策

公式SNSの中の人をはじめてから、日々気をつけているのは炎上です。
炎上をしたことで株価が下落したり、評判が悪くなったり、、というお話を聞くと怖いなとは思いますが、この情報発信社会で炎上が怖いからSNSをしないという逃げの選択ではなく、正しいSNS運用をして、炎上対策していきたいなと思っています。
SNSの中の人デビューした、炎上対策もきちんと考えたいという方にむけて炎上対策についてまとめました。

変化する消費者行動

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時代は1億総メディア時代です。誰でも手軽に情報発信をすることができるようになり、受信できる情報も圧倒的に増えました。
そのなかで、消費者行動も変化しています。
ソーシャルメディアで第三者の口コミをみて商品を購入・利用したり、いわゆるインスタ映えを狙ったSNSに投稿するための消費も増えています。

私がSNSを運用する理由は採用ブランディングが目的なのですが、採用についても消費行動と同様、候補者の行動は変化しています。
候補者は自分が選考を受ける企業のメディアをみるのは当たり前で、第三者による企業の口コミサイトなどをみて本当に良い会社か?自分に合うか?を判断するようになりました。
魅力を感じてもらえるような情報発信を積極的にしなければ、見向きもしてもらえないという時代なのは当然ですが、第三者による口コミとの乖離がないように企業にはリアルな情報発信が求められています。

なぜ怖い?炎上の実態とは?

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SNS、特にTwitterによる情報発信はオープンで拡散力が高いため、高いマーケティング効果が期待できます。いまや企業には欠かせない、とはわかってはいるけど、SNS活用に踏み切れば、炎上のリスクはついて回ります。
炎上をして大打撃を受けた企業や著名人のニュースをみると恐ろしくて、、なかなか思い通りのSNS活用ができないということもままあります。

実をいうとわたしもTwitterにはもともと苦手意識があり、個人アカウントも2019年4月に仕事用にと重い腰をあげてアカウントを作りました。
そして個人だけでなく、公式の運用をするにあたって、炎上には正直怯えているとまではいいませんが、気をつけているので炎上の実態がどんなものか、SNS炎上についての著書も出版されている山口真一氏の学術論文を元に調べてみました。

<山口真一氏の学術論文「ネット炎上の実態と政策的対応の考察」>

論文を読んでみると、意外なのは以下の記述です。

「炎上に加担したことがある」人はわずか 1.5%しかいない一方で、「炎上を知っている」人 は 90%以上存在する。

炎上と聞くとネットユーザーがこぞって、批判コメントを投稿しているイメージが強いですが、意外と静観している人が多いようです。
だからといって炎上はそんなに大きな問題ではないということではなく、参戦者でもない90%以上の人も認知はしているというのが、怖いところです。
炎上の拡大に大きな影響力を与えているのはマスメディアです。いわゆるまとめサイトなどのネットメディアやニュースなどのマスメディアが取り上げることによってネットユーザーではない幅広い層にも広がり、あっという間に燃え広がってしまうのです。

また炎上の事例をみてみると公式アカウントだけでなく、社員などのアカウントから発信されたものからの炎上も多いことがわかります。●●社の社員としてTwitterを使うことで、個人でありながら公式のような扱いになることに留意し、社員の1人1人へのSNSに対する教育が必要です。

事前に気をつけたい!炎上を防ぐポイント

炎上防止のために、投稿内容投稿のタイミングには気を配る必要があります。
炎上しやすい投稿ってどんな内容でしょうか?
炎上事例のまとめサイトからだいたいの傾向が見えてきました。
ネットに限らないのですが、以下の8つの話題は受け取る人やタイミングによっては非常に繊細な話題なので、注意する必要があります。
発信した側にそのつもりはなくても思わぬ受け取られ方をするリスクがあります

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そのほか投稿内容では誤情報の配信にも注意します。
誰でも手軽に情報発信ができるようになったことで、情報元のわからない、真偽の判断のつかない情報も多くあふれています。必ず一次情報を確認して正しいと確信の持てるものだけ配信するようにしましょう。
特に企業アカウントの場合は、事例の紹介などの公開は営業担当などと連携し、しっかり確認をとってから情報公開をすることが必要です。

また通常であれば内容に問題ない投稿でも配信のタイミングには注意をします。ここで注意するタイミングとは、人にみてもらうための時間帯などを考えてのタイミングではなく、世間の動向を考慮したタイミングです。
例えば、以下の場合はどうでしょうか?

採用広報として会社の明るい雰囲気を伝えたいと思って、会社内でクリスマスパーティーをして社員が盛り上がっている写真をTwitterに投稿した。

社員に写真掲載の許可をもらっていたらなんの問題もなさそうな投稿ですが、どこかの地域で大きな災害があった直後に投稿したらどうでしょうか?知人や身内の安否の確認や避難情報などをSNSで確認している人がみたら不快だったり、迷惑なはずです。
このように内容とタイミング双方に配慮する必要があります。

そして内容とタイミングにプラスしてリスクヘッジとしてしておきたいのが、コミュニティの特性を知るのと複数人でSNS運用をするということです。
SNSを複数人で運用するというのは、会社のリソースとして難しい部分もありますが、複数の目があることで担当者が感情の赴くままにコメントをいれたり、投稿するのを防ぐことができます。メインを1人決めておくのは良いですが、必ずサブ担当もつけましょう。
またソーシャルメディアもそれぞれユーザー間のルールみたいなものがあったりします。事前にどんなものがあるのか知っておくだけでも炎上リスクはぐんと下がります。

上記のサイト以外にもSNSのルールをまとめたサイトはたくさんあるので、見てみて下さい。

それでも炎上してしまったら?

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どんなに気をつけてもSNSを運用している以上は、炎上をしてしまうリスクはあります。
万が一、炎上してしまったら、または炎上しそうになったら事実確認・謝罪迅速に行います。

謝罪で気をつけないといけないのは、焦って言葉だけ謝罪をするのはいくら迅速とはいってもやめましょう
事実がどうだかわかっていない段階で、よくわかってないのに言葉だけの謝罪をすると、「全然わかってない、責任者はいないのか」とますます炎上します。

<炎上が起こってしまったときの3ステップ>

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炎上しそうな投稿に素早く反応できるようエゴサーチできるツールはいれておくと便利です。
ネガティブな投稿を発見したら迅速に対応しましょう。理想をいえば12時間以内にリプライをして、事実確認する旨や謝罪すべきときには謝罪のご連絡をしましょう。謝罪するときには、なぜ今回こうなってしまったか、今後どうするかをきちんと明言します。

なかには理不尽な投稿もあると思います。その際でも絶対にNGなのは投稿を消すように促したり、言い訳をすることです。隠蔽と捉えられてしまう可能性があります。
じゃあ、理不尽な投稿にはなにもできないのか、変なアカウントにはどう対応したらいいのかは難しいところですが、ネガティブ発言をしているアカウントをみて見極めてみましょう。
いわゆる裏アカウント(匿名)でなににでも不満をいっているアカウントのネガティブ発言はそういう人だと割り切ってもいいでしょう。その場合は、他のユーザーもまともに取り合わない可能性が高く、変につっこむとますます燃えてしまいます。
逆にアカウントをみて、普段は普通の投稿をしている人が、特定の投稿に対し、ネガティブに反応したのなら運営側になにかしらの問題があったとみて確認・対応をすべきです。

ここはケースバイケースなのでこれはまずいを察知したらまず周囲に相談をすることが大事です。
もしものときに焦らなくてもいいように、ふだんから炎上時の対策もきちんと社内で考えておきましょう。

▼「中の人」の通常業務についてもまとめました。



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