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【随想】映画『バズ・ライトイヤー』アンガス・マクレーン

スペースレンジャーの勇姿を見届けるため、
無限の彼方へ行ってきました

これは昨今流行りの
エピソード0的なファンだけに向けられた作品なのか、
それとも、マーベルのマルチバース的な展開を予感させるものなのか、
はてまた、スターウォーズのようなスピンオフを作れる王者としての余裕からくるものなのか

いやいや、我らがPIXARはそんなことはしない

毛の表現、液体の表現、服の表現・・・
常に新しいことに果敢にチャレンジしてきたPIXARだからこそ、
CGが当たり前に受け入れられる時代になって、
今度は「物語」のその先へ進もうとしているのではないか

CGという非現実(フィクション)から始まったPIXARが、
フィクションを作り続けて、バズライトイヤーという人間のリアルにたどり着く

もはやCG映画は、フィクションだけを描くものではなく、
人間ドラマやドキュメンタリーのような「リアル」を描くものになったということだ

実際に、CG映画を観ている感覚はダイブ序盤に失われ、
もはや感覚としては、トップガン(実写映画)を見ているのとそう代わりがなかったであろう

デジタルが当たり前の時代に「リアル」の大切さを表現しているというような単純な話ではない
なんせ「リアル」に存在していない「フィクション」のキャラクターの「リアル」を描き始めたからだ

もはやこれはPIXARのバーチャルリアリティ宣言
これからは、非現実のキャラクターも、一人の人間として「リアル」に存在する世界線の始まりだ

このバズライトイヤーを契機に、ピクサーが第二章に突入したと期待したい
「フィクションのその先へ、さあ行くぞ」


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