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L i S A さ ん 、 F i g h t !

今年、2020年の大晦日に放送されるNHKの紅白歌合戦への出場が決まったのが原因なのだろうか、LiSAさんの記事に印象操作的なモヤモヤを感じた。
アニソン歌手と呼ばれたくないって話しているのを聞いた、という誰かの記憶が記事の中にチョコっと出てくるのだけれど、それを見出しに使っている時点で記事を書いた方の心が歪んでいると思わざるを得ません。

現在のアニメと音楽の関係は、超時空要塞マクロスの登場人物であるリン・ミンメイさんの影響が計り知れないのは事実。
そのキャラを演じていた飯島真理さんもかつて、声優のキャリアに悩ませれていたのは有名な話です。それもそのはず、彼女は声優の仕事を始める前に坂本龍一さんのプロデュースによる、シンガーソングライターとしてのデビューが決まっていたのですから。筒美京平さんと松本隆さんによる、スプーンおばさんのOP/EDをキャリアに加えたくないと思う気持ちだって充分に理解できます。音楽家としてのブランディングを阻害する存在なのですから、発信するアーティストやクリエイターとしては極当たり前のこと。
飯島さんはかつて、山下達郎さんのプロデュースを断って、ご自身でプロデュースし、作詞・作曲・編曲の全てをこなしているアルバムを発表しています。最初に収録されている2曲の流れは傑作と断言しても語弊はありません。
アニメソングを否定することと達郎さんのこと、果たしてどちらが驚くべきことなのでしょう? 

LiSAさんのことは Angel Beats! で知りました。調べてみると商業ベースではそれが初キャリアだったようです。当時圧倒的な高評価だったLiaさんの...、うん?ちょっと待て、もしやLiSAさんのアーティスト名は、その作品のオープニングを歌っていたLiaさんに因んで名付けられてしまったんじゃない?
やばい...。
そうだとしたら、もし本当にアニメソングを毛嫌いしていたとしても仕方ありませんよね。名前だったらブランディングどころの騒ぎじゃありません!
まあ、その後に担当してきた作品の数々は本当に凄まじいものでしたから、僕の邪推するそんな過去だったとしても完全に払拭できているはず、たとえ鬼滅の刃がキャリアになかったとしても。それより劇場版の主題歌、この歌唱だとLiaさんの影響が大きすぎやしませんでしょうか...。
呪縛?
と思ったら、THE FIRST TAKE を聴いてみると完全にLiSAさんの歌になっていました。ハスキーと申しましょうか、引っ掛かる質感があってこそのLiSAさんだと思っています。サビの少女声倍音シャウトだけが彼女の魅力ではないのです。

ボクは音楽好きのアニオタ、もしくは音楽オタのアニメ好き。
LiSAさんの歌ってきた主題歌の数々は、確実にアニメ作品のイメージを牽引してきました。言うなれば各アニメ作品のブランディングに直結しているのです。だって作品自体がパッとしない場合、作品の内容なんてすっかり忘れてしまっていても主題歌だけは心の奥底に残っていたりしますから。
例えば träumerei なんかアニメの内容はほとんど覚えていませんが、その曲もイワク付きのEDにしても忘れてはいません。清竜人さんの作った堀江由衣さんのOPインモラリストと、前山田さんも参加している、青い人がまだいた頃のEDミライボウルにしたってそんな感じでしょ?

歌はいいね...、カヲル君の言うとおり文化の極みだよ。

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