展開読みの基本編

昨日に久々に上がった花火の反響が大きかったので、私がやっている展開読みの基本編を書いてみようと思いました。
*過去にコラムにしたかなと思ったら、近しいことは書いていたものの、直接展開読みの方法は書いていないのに気がつきました。

といっても難しいことはやっておらず、ポイントさえ掴めば、皆さまでもできる(騎手の性格読みが必要になるので、このあたりは勉強が必要です)ので、予想に組み入れていただくと、面白い馬券がとれるかもしれないですね。

まず、展開読みが必要になるのは、中盤で緩みが入るレースが前提になりますね。スプリントから1400のような、ワンペースで一気に走りきるレースについては、以下の1のみを意識するイメージで良いかと思います。

1.1角に入るまでの動き
2.向正面での動き

では、1つ1つ見ていきましょう。

1.1角に入るまでの動き

まず、なぜ1角までを考えるのか、については、コーナーで馬は減速を必ず迫られるからですね。一度馬は減速が入ると、基本的には折り合い重視になり、馬のスタミナを守る行動になりやすい(そこで無理をすると最後まで続かない)ので、無理ができるのは1角まで、になります。

では、一番大切なポイントなのですが、
「ハイペースになるのは先行馬の数ではなく、逃げ主張する馬の数と質」
になります。

これを結構間違えている方が多いので、題目としてあげてみました。

大当たりになったラジオNIKKEI賞もそうなのですが、柱をみた時に、先行馬ばっかりだしこれハイペースでしょ、と安易に考えてしまいそうなものの、実際には、先行馬が集まってもペースに関係はありません。

競馬のペースについては逃げ馬が決めます。ペースの質については、逃げ馬の騎手のペースコントロールと逃げ馬が番手の馬からどれくらいプレッシャーをかけられるのかによって決まります。よって、先行馬が何頭いても、大きく関係はしないわけですね。

また、競馬の騎手については、競馬新聞を読んでいます。これも大事なファクターで、騎手は上記を勘違いしていることが多いんですね。要は、先行馬多いから、自分が先行馬なら無理しないようにしよう、といった思考になりやすいです。そのため、先行馬が多いと、むしろペースは落ち着く可能性もある、といったことを理解しておくと良いかと思います。
*もちろん、騎手、馬のキャラで変わってくるので、この辺りは柔らかく考えることが大事かなと。

少し脱線しましたが、1角に向かって、逃げを主張してくる馬が何頭いて、誰が逃げて、1角の入りが単騎になるのか、横づきになるのか、半身になるのか、をイメージすると、ペースの大半が見えてきます。

ラジオNIKKEI賞では、主張してくると見たのは、バビットとパンサラッサ、行き足は足りないけどベレヌス、と見ていて、あとは控えてくる想定。

まず、なぜ控えてくるのか、と考えたのかというと、主に以下からになります。
(1)バビットが最内から出していく競馬になり、周りがその動きを見て譲る
→ウチパクさんになったのも自信を深くしました、これは騎手キャラにイメージ
(2)継続騎乗が少なく、馬キャラを掴んでいないため、無難に乗ってくる
(3)逃げなくても好走した経験がある
(4)人気馬は特に無理をして逃げ争いをしたくない

まあ、細かく説明をしていく必要はないですね、そのままなので。

ベレヌスがついてくる可能性があると思ったのは、継続騎乗と西村くんのキャラ(前走逃げて結果を出している)のと、パンサラッサが前にいく想定をしたのは、枠外で主張するバビットが見えにくい位置と過去走の逃げ経験値の高さ、です。経験値が高く結果が出ていれば、逃げないと、という意識が強くなるからです。

では、3頭がいくと考えました。逃げるのはどれかな、と考えると、これは枠順で最内で主張してくるバビット、パンサラッサが番手、枠順もかなり外で内から強くいっているので、つけても半身で、単騎の可能性まである、ベレヌスはその後ろといったイメージを持ちます。

これは、三浦騎手はテン乗りなので、並行にまでいくほど強くは出れないこと、ウチパク騎手の逃げは暴走よりになりやすく、ついていきたくない、といった思想が働くとイメージしたからですね。

他のレースでもこのようなことを考え、1角の隊列をイメージしていきます。

ここで、1角までのイメージづけは終わったので、次のフェーズに移ります。

2.向正面での動き

では、半身ないし単騎で逃げた後の展開を考えます。
前述しましたが、逃げ馬がペースを握ります。そのため、ウチパクがどう逃げるのか、をイメージします。
このあたりは騎手キャラを知っていないと難しいのですが、ウチパクさんは基本ペース読みが苦手で、逃げると緩めたがり、突かれて(たまに突かれていなくても)加速ラップを踏む逃げをうちやすいです。今回も緩めすぎてパンサラッサに突かれて加速するレースになっていましたね。
そのため、番手のパンサラッサは体内時計をイメージして自分のペースを動かさないようにし、できれば前にプレスをかけて、といったレースになってきます。

向正面でのポイントは、力をもつ騎手のポジションがどこにいるのか、と、人気になる馬が逃げているのか、の2点になります。

ラジニケでいうと、豊さんがペースコントロールを見れるタイプで、人気で注目することになるので、ここがレースの中心になってきます。そのため、前の馬はマークから外れていきます。要は、番手より後ろがわざわざ前にプレスをかける意味がないので、仕掛けのタイミングも豊さんを中心に決まってくる、ということになります。豊さんも前はハイペース気味で考えているはずなので、仕掛け位置は少し遅れ目になる、といったところで、逃げ残りをメインで考える、といった思考になってきます。これは、人気の馬が逃げていない、ということも大きな理由です、要は人気からみたら、黙っててもさせるでしょ、といったイメージを持ちやすいからですね。

また、今回は直接関係しないので割愛しましたが、逃げの騎手がペース判断を大幅に緩めたがる、コースの形状が動きやすいもの、であった場合には、まくりの有無や仕掛けの位置の場所をイメージし、3F戦になるのか、4F戦になるのか、など脚力優位になるのか、消耗有利になるのかをイメージすることも大事ですね。

まあ、この後については、自分の考えだと、バビットはウチパクさんが加速、減速を入れる逃げになる部分が響いて最後止まり、パンサラッサの頭を想像したのですが、思ったより道悪適性含めて強く、逆にパンサラッサがついて行って厳しくなる展開になってしまうのは誤算でしたが、最後はよく残してくれました。

最後に、ひとつお伝えをしたい内容としては、
「新聞に書いてある想定ペース(ハイペース、スローペース)という言葉に騙されないこと」
になります。新聞は、逃げ馬のラップを見ているわけではなく、全体を鑑みてのペース判断をしており、実際のペース想定の前提が崩れるケースが多いと思っています。

どの馬がどんな形で1角に入るんだろう、をイメージすることによって、ペース想定の精度も上がってきますし、差しがくるのか、前が残るのか、をイメージすることもできるようになってきます。

是非是非、皆様もトライをしていただければと思います。

--以下はラジオNIKKEI賞の予想原文--

■福島11R ★★★
【本命】
11.パンサラッサ

【相手に買いたい馬】
1.バビット(本線)
★9.パラスアテナ
→人気意外に抑えられており、道悪人気でむくならここかなと。

【買いたくない人気馬】
8.グレイトオーサー

【相手持ちしたい穴馬】
2.ディープキング

【推奨見解】
このレースの柱を見た時に考えるのは、前走番手か逃げの馬が多すぎるので、誰が逃げるのか、になると思います。
ただ、柱をしっかりと見た時に行ききらないといけない馬は2頭で、バビットとパンサラッサ。主張をしてきそうなのはベレヌスあたりまでで、他は控える競馬を選択しそう。
こういう柱の場合、騎手がペースが早くなる錯覚をおこしやすく、ペース判断がうまい豊さんが後方、と考えると、前そのままの展開で狙いたい。
隊列は、バビット→パンサラッサ、ベレヌスの隊列でいって、パンサラッサがかわして突き放したところで後ろが来れずにゴール、といった展開を狙いたい。
単複中心とバビットとの馬連ワイドが基本線。

【推奨馬見解】
パンサラッサ
明日もこの時間は雨が降ってくるはず。重馬場への適性という意味では、この馬は相当なもの。未勝利戦の勝ち上がりを見ても、1頭水かきがついているのではと思わせる走りを見せていた。後方大差勝ちで2.5秒差はなかなか出せるものではない。
もうひとつ今回推したいのは前走のパドック。直前で呟いた方も覚えていらっしゃるかもしれませんが、皐月賞から使いつめが終わり、一回休養を入れてからかなり目立つ馬体になりました。
12.6 - 11.5 - 12.2 - 12.0 - 12.1 - 12.1 - 11.7 - 11.7 - 11.8 - 12.3
しっかりとした並行ラップで消耗戦適性は見せていますし、持続力勝負になりやすい福島は向くはず。







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