見出し画像

女優・山田杏奈のプライベートにフォーカス!ハマっているのは料理とサウナ

#11 山田杏奈(後編)

旬まっ盛りな女優やタレントにアプローチする連載focus on!ネクストガール

山田杏奈(やまだ・あんな)。2011年『ちゃおガール☆2011オーディション』でグランプリを受賞。『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』(2016年)で映画初出演、『ミスミソウ』(2018年)にて映画初主演を果たす。その後も映画『ひらいて』(2021年)や『書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~』(テレビ朝日/2021年)など、数々の映画やドラマへ出演を重ね、現在放送中の連続ドラマ『未来への10カウント』(テレビ朝日/毎週木曜よる9時~OA)では、ボクシング部員・水野あかり役を演じている。この後編では、役作りやプライベートな話題を中心に。

【インタビュー前編】

初めて役の心情に引っ張られた、映画『ひらいて』

画像1

──一昨年あたりから、山田杏奈さんを映画などで拝見する機会がすごく増えたと思うんですけど、ご自分の中で印象に残っている作品はありますか?
 
山田 そうですね。最近だと、映画の『ひらいて』になるんですけど、今までやったことのないような役だったし、私の中でも新しい挑戦をした作品だったので、すごく印象に残っています。
 
──『ひらいて』の中での難しかったシーンや、自分で演じていて手応えがあったシーンはありますか?
 
山田 そうですね、役がものすごく自分勝手で利己的な子だったので、理解できないところから始まりました。印象に残ったのは……絡みが多かった(同級生役の)芋生悠ちゃんとのシーンで、そういうところは、見せ方だったりを監督と一緒に作っていった感じだったので……。私もまだ1回しか観ることができていないので、見返したいなと思っています。
 
──役作りに関して伺います。たとえば、綿矢りささんの『ひらいて』や、行成薫さんの『名も無き世界のエンドロール』など、出演する映画作品に原作小説がある場合、原作を読んでから撮影に入ったりするんですか?
 
山田 読みます。監督から読まないでくださいと言われたときは読まないんですけど、その2作品はどちらもかなり読み込んで……話の流れや人物もそのままなので、原作が小説の場合、特に心情とかは全部書いてありますよね。そういうところはけっこう参考にして演じています。
 
──なるほど。現場に行ってから、小説を読んで思い描いていた部分をちょっと修正するみたいな……。
 
山田 そうですね。あくまで一番元になるのは台本ではあるんですけど、原作小説はその補填的な感じです。たとえば監督と話してみて、ちょっと想像していたものとズレているなと感じたら、そこを修正してという感じですね。
 
──今までの撮影で、すごく大変だった経験はありますか?
 
山田 なんだろう……いろいろあるんですけど、『ひらいて』のときはしんどかったです。初めて病みそうになりました。(役に)引っ張られて。
 
──気持ちの持っていき方的にですか?
 
山田 普段は(役に)あまり引っ張られないんですけど……ずっと地方でやっていたので、それがけっこうしんどくて。休みの日とかも、ずっと部屋にこもっていようって思うんですけど、部屋にこもっていたらおかしくなると思って、ひとり、足利の河川敷をレンタル自転車でバーって漕いでいました(笑)。
 
──あれは、難しい役でしたよね。
 
山田 そうですね。あのときは本当に戦いだなっていう感じでしたね。


役で挑戦できるなら歌もやってみたい

画像2

──逆に楽しい経験もいっぱいあったと思うんですけど、今までの映画で何か思い出に残っている作品はありますか?
 
山田 『小さな恋のうた』(2019年)という映画です。高校生でバンドをやるという、MONGOL800の「小さな恋のうた」という曲が元になっている映画なんですけど……そのときに半年ぐらいバンドの練習をして、撮影を1カ月半、沖縄でやって。同世代の子ばかりで、めちゃめちゃ楽しかったです!

まだ全然つたなかったんですけど、ギターの音源には自分たちが弾いた音源を使ってくれて、そういうのもすごく楽しかったなあって……。
 
──普段は歌も歌われたり……?
 
山田 カラオケは好きで、よく行きますね。
 
──とすると、そのうちどこかで歌なんていうのも……?
 
山田 どこかで、できたらいいですけどね……でも需要があるのかな?って思っちゃう(笑)。歌がうまい人っていっぱいいるじゃないですか。私が歌う意味ってあるのかな?と思うから……役で歌えるのならやりたいです! すごく。
 
──なるほど。役で歌うのであれば、いっそ楽器を弾きながらでも。
 
山田 がんばって練習します。ふふふ。
 
──好きなアーティストはいらっしゃいますか?
 
山田 本当にいろんな人を聴きます。解散しちゃったけど、カラオケでよく歌うのは、きのこ帝国です。海外の人だと、ジェームズ・ブレイクとかは好きです。
 
──きのこ帝国とジェームズ・ブレイクって、全然違いますね(笑)。
 
山田 全然違いますね(笑)。つい、カラオケに引っ張られちゃって……聴くのは、ジェームズ・ブレイクとか、そっち系が多いですね。
 
──きのこ帝国だと……。
 
山田 『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年)の主題歌(「愛のゆくえ」)とかです。

料理とサウナにハマる山田杏奈さん。「これが“整う”か!」

画像3

──女優業のほかに何かやってみたい仕事ってあります?
 
山田 やってみたい仕事? あ~、おもしろい! 違う仕事、いいですね。なんだろうな……違う仕事をできるとしたら、料理をちゃんと勉強したいです。それで、ご飯を作る人になりたいですね、ちゃんと勉強して資格も取って。めっちゃ憧れます、お店で料理をするとか。
 
──たとえば、何料理とか?
 
山田 難しいな……なんですかね、和食が好きなのかもしれないです。この間すごくおいしいお弁当を食べて。野菜一個一個に違う味つけがされているみたいな。すごくきれいに切ってあって、そういうのをできる人ってすごいなって。
 
──普段ご自分でも料理をします?
 
山田 実家にいたときは全然やっていなくて、気が向いたときにやるくらいだったんですけど。今は、時間のあるとき……本当に撮影で疲れていて、とてもじゃないけど作れないっていう日以外は作るようにしています。
 
──得意料理はあったりします……?
 
山田 ナスの揚げ浸しです。和食が多いですね。
 
──和食なんですね。食べることも好きですか?
 
山田 食べるのはめっちゃ好きです。
 
──何系が好きとかあります?
 
山田 味の濃いやつが好きですね。おつまみみたいなやつが好きです。家で食べるやつとかじゃないんですけど、白子ポン酢とかあん肝とか、そういうのが好きです。
 
──気持ち悪くて食べられないっていう人もいますよね(笑)。
 
山田 いますよね。私、肝系はめっちゃ好きです(笑)。
 
──料理人の役とかも将来的にできそうですよね。
 
山田 できますかね(笑)。役でやるのと仕事にするのは、ちょっと違うかもしれない。でも役だったら、ちょっと体験できたような感じになるから、いいかもしれないですね。
 
──それこそ、木村拓哉さんの『グランメゾン東京』(TBS/2019年)なんかもそうですよね。少し話題は変わりますが、今、興味があるものは何かありますか?

画像4

山田 サウナへ行きます。サウナへ行ったり岩盤浴へ行ったりしますね。
 
──サウナに行くのは、最近、巷で流行り始めてからですか?
 
山田 友達に昔から(サウナへ)行っている人がいて、その人に教えてもらって、一緒に行ったりとか、ですかね。
 
──ちゃんと“整い“ます?
 
山田 整います! もう大丈夫、外でもいけます。1回教えてもらって、そのときから全然入れて……「これが整うか!」と思って。そこからは、もうひとりでいけますね。
 
──おすすめのサウナはあります?
 
山田 私はそんなに遠くへ行ったりとかはできないんですけど。男の人だったらけっこういろいろありますよね。女の人は入れないところもけっこう多いので。
 
──そうですよね。
 
山田 私は本当に近くの大きい銭湯みたいなところで、温度高めのところを探して行って……みたいな感じです。
 
──熱いのを我慢するのは嫌いではない?
 
山田 もう、そういうものだって思っちゃっているので。あ! テレビがあるところだとうれしいです(笑)。

焦らず、自分に与えられた役を精一杯取り組んでいきたい

画像5

──最後に、今後やってみたい役はありますか?
 
山田 やっぱり学生の役が多いので、社会人の役をやってみたいなって。学生って、一個二個のことに、すごくのめり込んでいる役が多いんですけど、そのぶんパワフルじゃないですか? リアルな高校生って。よっこいしょ!って、ひとつギアを上げなきゃいけない感じがあって。

たぶん今後も学生の役はあると思うんですけど(リアルな学生の感覚は)どんどん忘れていっちゃうじゃないですか。そういうものだと思いつつ……社会人としての役もやってみて、そうしたらまたどう変わるんだろう?というのを、試してみたいなと思います。
 
──山田さんが思う「社会人」のイメージは……?
 
山田 社会人の役ですよね。OLみたいな……。私は社会人をやったことがないので、そこはちょっと難しいなと思うんですけど。今まわりの同い年の子がみんな就活の時期なんですよね。各々が就職したら、みんなの話を聞きたいなって思います。
 
──10年後には、どんな自分になっていると思います?
 
山田 10年後も続けられていたらいいなって思いますね。たとえば今やっている人が同じように30代でもやっていることって、けっこう少なくなると思っているので。そこはちゃんと力をつけていって、そこまで続けていくというのと、あとは30代になったら、どうですかね……結婚しているのかな? わからないですけど、そういう自分自身の幸せみたいなものも、いいバランスで動いていたらいいなって思いますね。

まわりの人と比べて焦ることってどうしてもあると思うんですけど、焦るだけでもしょうがないと思うので、そこは変に比べるというよりは、今の私に与えられている役を精一杯一個一個やっていったら次につながると思ってやるしかないなと思います。

取材・文=鈴木さちひろ 撮影=時永大吾 編集=龍見咲希、中野 潤

画像6

************
山田杏奈(やまだ・あんな)
2001年1月8日生まれ。埼玉県出身。『ちゃおガール☆2011オーディション』でグランプリを受賞。『ミスミソウ』(2018年)にて映画初主演を果たす。その後も映画『ひらいて』(2021年)や『HOMESTAY』(Amazon/2022年)など、数々の映画やドラマへの出演を重ね、この先も『17才の帝国』(NHK/2022年5月)の放送や、舞台『夏の砂の上』(2022年11月)への出演を控えている。
現在、連続ドラマ『未来への10カウント』(テレビ朝日、毎週木曜よる9時~OA)にて、ボクシング部員・水野あかり役を演じている。
▼おうち時間の過ごし方を聞いてみたところ「家にいる時間はけっこう好きです……冬は編み物をしたり。編み物は昔、母がやっていて、道具一式を借りて教えてもらいました」