渾名棚

こ...渾名。いや、未だに見間違えるわ。よく使う言葉なのに漢字にされると誰だお前ってなる。いつも学校で地味だった委員長がいて、ちょっとクラスのみんなで学園祭の打ち上げでファミレス行こうかってなってなかなか見ないみんなの私服でゲラゲラしてたらすごい可愛い子が来て、え、誰？委員長？みたいなそんなドキがムネムネ
今は小学校でも渾名をつけることは少ないらしい。いじめの温床になるとかで。でも絶対学校外、クラス外では渾名で呼び合ってるしきっと小学校の授業中も絶倫納涼ポコチン陰毛大魔王...あっ違う田中！って間違えて渾名で呼びかけちゃってそれを先生が見つけちゃって泣きながら先生の言うことがなんで聞けないんですか！ってなって職員室に走っていって、特に誰も言わないけど静かになって誰か謝り行こうぜってなり、クラス委員長あたりが謝りに行ってさ、ルールを守らなくてすいませんでしたデカケツ貧乳アンバランスババ...あっ山下先生ごめんなさい。

山下先生「ヴァアアアアアアアアアアアアアア」

そして世界は崩壊した。

いやそう言うんじゃなくて。ちなみに俺も同じことがあって渾名じゃないけどうるさいとかで職員室に走っていったから、やった授業無くなった！ってみんなで遊んでたらなんで謝りに来ないの！って怒られた事があったとかそういうのはいいんだよ。
実は今回もスーパーで働いてた時の話で、申し訳ないけど店員は客に渾名を付けてしまう。それは物事の摂理なんじゃないだろうか。
渾名をよく付けていたのは俺で、所謂要注意なお客に渾名をつけていた。今考えれば、店内放送において何番が事務所にって言うのも渾名の一つだったんだよなと。
なので少しだけどんな渾名をつけてたのか、どんな奴が渾名を付けられやすいのか。ちょっと思い出しながら書いておこうと思う。

まずは特定の曜日の特定の時間に特定のものを買っていくやつ。マガジンの中にファイトクラブという記事があるがその時の牛丼ババも渾名を付けていた。セール時に値引き品だけをカゴに入れて男と徘徊する。値引奴隷商。
別に時間とかは、あぁこの人この時間なら空いてて買い物来るんだな程度だから特に気に留めないし常連の人だくらいになるんだが、いちいち店員に毎回指図や注文をつけてくると渾名の対象になる。
値引セール事に月に4回ほどバックヤードに勝手に入ってきて、軟骨を4kg欲する通称、妖怪膝軟骨。あんなに毎回大量の軟骨を買うのに膝ぐにゃぐにゃだった。
こういう勝手にバックに入ってこられると非常に困るので要注意人物になる。というか基本中に入って来やがる。
これもまたバックヤードに入ってくる人で16時の定時過ぎに現れては手羽元の4本入りを3本にして欲しいと毎回言ってきてカゴには異常な量の雪印コーヒー(20本程度)を購入していた。通称、奇数雪印。
日曜に子供連れで現れ、明らかに長すぎる子供ハーネスをつけた子供を暴れさせる通称、ファンネルビックベイビー。しかも卵割るし。毎回

とまぁいっぱい要注意な客を見て来たが最上級だったのは俺が主任してた店舗。ここは要注意人物ばっかりで渾名をつける暇もなかった。その中で、日曜はよくいろんな店でまとめ買いセールをすると思う。3パックで1000円とか。そのときに毎回やってきたある客。このお客さんはかなりの量の鶏肉を買ってくれるのでありがたいんだが注目がめんどうくさい。全ての鶏肉を骨ものなら2本入りにとか、小パックにしてと言ってくるのだ。日曜日はこの時基本大きめのパックを多く作るので単身者用の小パックは少ない。それでも3から４本くらいが骨物でも基本になるのに更に小さくしろと。しかも小パックにしたらまとめ買いの対象が無くなるのにそのリスクを背負ってでもそのリクエストをしてくる。更に鶏肉買ったら分かると思うけど肉の下に紙みたいなのを敷いていると思う。これは吸水紙と言って、肉から出るドリップという水などを吸ってくれる大切な紙なのだ。見た目が悪くならないようになるのと出てきた水とかに浸からなくなるので鮮度を保てるとかなんとか教えてもらった気がする。とにかくこの紙が敷いてあるのだ。あろう事かこの客はその紙を全部取り外して欲しいという作業もしてくるのだ。多分小パックのまま冷凍庫に突っ込むのだろう。だから紙があるとくっついて邪魔だからと。リクエストには答えてやるがクソ面倒くさい。これをすると値付けも止まってしまうし、この詰替え作業自体にも思ったより時間がかかる。だが無下にもできないのできっちり作業を行う。そしてまた日曜日にその客は現れて、また大量の鶏肉を小パックにしてくれと言ってきた。まとめ買いの対象外になるって言ってんのに大丈夫ですと言う。なら小パックを多めに置いていたり時間が余っている場合もある平日に来てくれと思う。そしてそのお客は。髪がなかった。ツルッツルだったのだ。ツルッツルの男が紙はいらないですと言ってくる。

一番いるじゃろ！！！

毎回その言葉を心のなかで大きく叫んでいた。通称、サンデー矛盾。

皆さんは気にせずに買い物を楽しんでほしい。きっと俺も近くのローソンでペペロンチーノ男と言われているだろう。