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『家から出てはいけない時代』のホテル生存戦略

こんにちは。ホテルプロデューサーの龍崎翔子が、日々のホテル経営に思いを巡らす連載マガジン『ホテル経営企画室』へようこそ。

今は、新型感染症の拡大により休業を余儀なくされ、ホテルは非常事態。店舗のクローズ作業に、新規事業に、1日1日がドラマのように濃厚で、そして感情が突き動かされる日々が続いています・・・。


1週間前のこのツイートに思いの外多くの反応をいただいており、とっても驚いています。多くの方に応援&期待していただけていることを実感し心から感謝申し上げます、、、ありがとうございます🔥🔥🔥

「どういうことなんだろう?楽しみ」といった趣旨のメッセージも多くいただき、大変ありがたいです。色々予想してくれている方もいて、とても楽しく読ませていただきました、、、参考になるアイディアもとても多かったです!

今回のnoteでは、この時考えていたことに関して、当時の企画書も公開しながら説明していこうと思います。

実はこのアイディアはひとつだけではなく複合的なものになっています。今はまだ無数のバラバラのアイディアですが、時間を追うごとに洗練され体系化されていくことになると思います。

超特急でビジネスアイディアからリリースまで漕ぎ着けることもあれば、紆余曲折しつつポシャってしまうこともあると思います。この一喜一憂を一緒に手に汗握りながら楽しんでいただけますと幸いです。

⚠️『ホテル経営企画室』をお楽しみいただく前に⚠️

・現在私が取り組んでいる経営戦略、事業開発をリアルタイムで執筆していきます。目下、コロナ渦中故に、「宿泊」以外の形でどのようなビジネスモデルがありうるか模索する感じの内容になると思います。また、時勢に応じて方針や施策が二転三転することがあると思います。

・取引先に関わる部分や、経営機密に関わる部分以外はなるべく頭にあることを率直に書いていきます。情報公開前の新規事業のアイディアや展開の進捗なども書いていくので、本当にこの情報に興味のある方だけに届くよう原則有料マガジンとさせていただきます(無料公開する記事がある可能性もあります)。

・体系化されたノウハウ記事ではないですが、だらだらと続く日記というよりは読者の方にとってヒントやインスピレーションになるような有意義な記事になるようにしたいと思います。

・偽りのない情報発信をしたいと思っているので、記事の長さや投稿頻度にムラが出ると思います。あらかじめご了承いただけますと幸いでございます。

・ホテル業に専念しているため、時間確保の関係でご質問などにはすぐにお答えできないことがあります。需要があれば、どこかでまとめてQ&Aの機会を取りたいと考えています。

想定しているのは、「失われた十年」の再来

武漢で最初の感染者が出たのは11月。かれこれ半年近い歳月が経っていますが、収束のめどはまだ経っていません。当初、日本では2〜3週間で終わるんじゃないの、夏までにはなんとかなるんじゃないのという楽観的な雰囲気が出ており、私もそんな希望的観測をしていましたが、会社の経営戦略を検討するにあたって、今は最悪のシナリオを想定しながら動いています。

収束までにかかる年月はおそらく2年以上。第一次世界大戦中にスペイン風邪が猛威をふるった時は、1918年〜1919年にかけて5000万人近い死者を出しながら拡散し、最終的に人類が集団免疫を獲得することで沈静化しました。現時点でワクチンの開発に18ヶ月かかると言われており、ウィルスの変異によって第二波、第三波が来てもなんらおかしくないので、むしろ2年くらいで収まればラッキーといったところではないかなと思っています。

つまり、その期間中は都市封鎖が続き、人々は家の中で過ごし続けるか、あるいは防護服などを着用しながらウィルスと共存した生活を行うことになるでしょう(映画の世界みたい・・・)。当然ながら観光業は壊滅。きっとオリンピックどころの話ではないですね。

また、ウィルスが収束してからは時間差で強烈な経済停滞がやってきます。世界恐慌は1929〜1939の10年間続いていますし、バブル崩壊後の余波は20年近い不況となっているので、少なく見積もっても10〜20年近く経済活動が停滞すると思います。

そこからめでたく経済が復調すればいいのですが、さらに最悪なケースとしては国際紛争に発展するケース。先述の世界恐慌が第二次世界大戦の引き金となっているのは周知の通りですが、国際秩序が乱れ、米中対立が顕著化し、国境封鎖によりナショナリズムがやヘイトスピーチが席巻している今、ちょっとした火種が大規模な事態へと発展する可能性はゼロとは言い切れません。

ま、より詳細で新規性のある未来予想は社会学者や国際政治学者の方々に委ねるとして、何が言いたいかというと、基本的に楽観的な予測には耳を傾けず、とにかく今は『最悪のシナリオ』を想定して動いています。①感染拡大の長期化 ②経済停滞 ③国際紛争 のトリプルコンボがやってくるかもしれないから、それでもサバイブできるようなムキムキの筋肉質な会社を作んないと、という感じです。

万が一、GWくらいに特効薬が開発されて世界中の人々がみんな回復して都市封鎖も解除されて経済も復調してオリンピックもできちゃったらラッキ〜☆つって斯様の憂慮をかなぐり捨て、ホテル再開してMIDNIGHT MOTEL上演すればいいだけの話ですから。(MIDNIGHT MOTEL早く上演したいなあ、、、)


『家から出てはいけない時代』のホテル生存戦略

まず、大前提として私たちの基本戦略としてこのコロナ禍における対応策を3つのフェーズに分類して考えています。

①現在あるリソースを活用して延命する(〜6月末日)
現時点で所有している不動産、在籍している人材、会社として持っているノウハウ、ネットワークなどの資源を活用して社員の生活を維持できるだけの収入を得る。また、社員の仕事を作る。

②コロナ状況下で高まっている需要に応える(5月〜)
コロナの影響で急激に需要が拡大しているのに対し供給が追いついていない商品・サービスを展開する。

③社会インフラとなるサービスを開発・展開する(6月〜)
急変化する未来の社会のあり方を予測し、今後社会のインフラとなっているであろうサービスを開発・展開する。

正直、今考えられているのものは、主にフェーズ①、フェーズ②のものばかりで、フェーズ③に関してはあまり妙案が思い浮かんでいないという感じです(日々いろんな人を捕まえて壁打ちに付き合わせています・・・)。基本的には、『身体が物理的に離れている状態で社会活動を行うためのサービス』になると思うのですが、あまりイケてるアイディアはまだ出てきていないです。

何はともあれ、現在ある「ホテル」というリソースを活用する前提で考えた時、『家から出てはいけない時代』のホテル生存戦略は主に2軸だと思っています。

ホテルが家に来る
ホテルの価値を自宅で体験することができるのでは?

②ホテルが家になる

こんな状況だからこそ実現するホテル暮らしがあるのでは?

今回はホテルの生存戦略に関して、この切り口から考えていきます。


ホテル延命装置の開発

と、その前に、↑でやろうとしていることはいずれも大なり小なりの仕込み期間が必要になってくるので、まずは一発KOにならないようにホテルの延命措置をしなければなりません。

延命措置とは、端的に言えば未来のキャッシュフローを前借りすること。応援してくださるゲストの優しさに甘えさせてもらって、未来の宿泊予約をいただきます。L&Gではもともとギフト用にホテルバウチャー(宿泊券)をECで販売していたので、特に仕込みも必要なくお客様にご案内することができました。

(ここで一旦CM入ります🙇🙇🙇)
L&G全施設で使えるホテルバウチャーは、10000円、8000円、5000円の3種類をご用意!10%お得にお求めいただけるので、大切な方へのギフトやご自身へのご褒美におすすめです🙏✨


私たちのギフト券は、ECで購入をすると紙のチケットが届く、という仕様でした。

しかし、

販売してみて気づいたのは、


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