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高架式十字迷路試験とは? ~不安の測定~


①高架式十字迷路試験とは?

動物実験時に利用する試験の1種で、「不安」を定量する。


②不安の測定方法

このように、高所にある十字の迷路に動物を放ち、自由に行動させる。

迷路には、オープンアーム(壁の無い場所)と、クローズアーム(壁の有る場所)がある。

迷路は高所にあるため、動物は下に落ちる事を恐れ、オープンアームに入らず、クローズアームに滞在する傾向がある。

従って、「オープンアームに滞在する時間が長いほど、(下に落ちる)不安を感じていない」と考えられる。

この試験では、オープンアームに滞在する時間や、侵入回数を数えて、不安の指標とすることが多い。


③考察

「この試験で言う不安とは、高所への不安であって、人が漠然と考える不安とは少し異なるのでは?」

この試験を知っている人間なら一度は考えたことがあると思う。

一方、不安を定量する時に、どんな行動の何を測定すれば、不安を表せるのか?考えると難しい気もする。

人類が叡智を搾って、不安という抽象的な概念を測ろうとした。その妥協点が高架式十字迷路だと思った。


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