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恋愛って、難しい『恋を思い出にする方法を、私に教えてよ』感想

恋愛って、簡単で難しい。

そう思ってしまいます。

恋に「落ちる」って、言う表現が、あるじゃないですか。

「恋をする」じゃなくて、「恋に落ちる」。

中々に、的を射た表現だと思います。

ふと気づいたときには、相手の事ばかり考えてしまう。

「今、何をしているのだろう」とか。

「暇なのかなぁ」とか。

いろいろ考えては、消えていく。

そう、それこそ簡単に空想できてしまう。

だから、恋はある意味で簡単で。

しかし、時には難しい時もある。

そう考えると。

恋って不思議だなと思ってしまいますね。


さて。

本日、ご紹介するライトノベルは、冬坂右折先生の『恋を思い出にする方法を、私に教えてよ』(2022年1月刊行)です。

今日は、「もしも」な話です。



あらすじ

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

その特別な力は、恋に傷ついた人たちを救う魔法みたいだね。

これはどうしようもなくなった恋を終わらせる恋愛相談。
恋心を食べる少年と恋が苦手な少女の不思議な恋物語。

才色兼備で人望が厚く、クラスの相談事が集まる深山葵には一つだけ弱点がある。それは恋が苦手なこと。
そんな彼女だったが、同級生にして自称恋愛カウンセラー佐藤孝幸との出会いで、気持ちを変化させていく。

「俺には、他人の恋心を消す力があるんだよ」

叶わぬ気持ち、曲がってしまった想い、未熟な恋。その『特別』な力で恋愛相談を解決していく彼との新鮮な日々は、葵の中にある小さな気持ちを静かにゆっくり変えていき――。

「私たち、パートナーになろうよ?」

そんな中、孝幸が抱えてきた秘密が明かされる――。

「俺は、生まれてから一度も、誰かに恋愛感情を抱いたことが無いんだ」

これは恋が苦手な二人が歩む、恋を知るまでの不思議な恋物語。

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さて。

今回の話は、「恋愛」が主軸となっています。


先に残念なポイントを書きます

この作品。

あらすじを見る限りでは、恋愛にまつわる真面目な話のように見えますが。

物語の後半から、若干ラブコメ展開になります。

個人的には、シリアス展開で最後までいってほしかったかなと思うのですが。

まあ、これはこれでアリかなと思いました。

しかし。

シリアスが好きな方もいらっしゃるかと思いますので。

あえて、ここでは注意として書かせてもらいます。


話の流れ

基本的に、ヒロインである深山葵の視点で物語は進行していきます。

完璧超人な彼女ですが、恋は苦手という設定。

そんな彼女が、ひょんな事から、相手の「恋心」を食べることの出来るクラスメイト、佐藤孝幸と出会います。

彼女は、彼が行う恋愛相談の中、他人の「恋心」を食べる所を見ます。

それは、魔法のようなものでした。

完全に興味を持った葵は、彼とのコミュニケーションの中で、ある想いが思い出されて――。

といった内容になります。


この作品の面白いポイント

まず、他人の「恋心」を食べることが出来る所が、ポイントかと思います。

そして、それを感じるには、相手の恋愛事情を聞かなくてはならず。

故に、様々な恋愛事情に、二人は首を突っ込むことになります。

異性、そして同性での恋愛事情を確認しつつ。

二人は、不器用ながらも、お互いの足を合わせつつ、解決していきます。

その結果。

不器用な二人に、ある「想い」が生まれます。

それが恋と呼ぶのには、少し急かと思いますが。

それでも。

ぶきっちょながら、「想い」が生まれていく過程は、読んでいて、中々に良かったです。

そういった、「想い」が沢山描写されているのが、本作の特徴でもあります。


最後に

ヒーローであり男側である、佐藤孝幸についてですが。

彼は、本当の意味での「ヒーロー」を目指している描写があります。

それは、どこか破壊的であり。

どこか自滅的なものだと感じました。

そういった意味では。

ヒロイン側も、どこか危なっかしい所がありますが。

男の子側も、どこか危なげな所があるようにも思います。

そういった意味では。

お似合いな二人であるなと、感じますね。


さて。

ここまでご覧いただき、ありがとうございます。

この作品にご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。




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