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【頭の中】 つぶやき集 2 秋の気配

秋の気配。
「秋」とか、「涼しくなる」のを待つとなかなかやって来ない。
「夏」と「暑さ」の背中を追うのがいいかも。

冷房の効いた部屋で、温かいコーヒーと塩もなか。
バッハの音色に軒先のウインドチャイムの音が混ざる。
机の上には日々草の花。

雨が降ったり、止んだり。
窓を閉めたり、開けたり。
忙しい1日。

太陽はまだ高いはずなのに曇っている。
部屋の灯りをつけると秋が近い気がするのは何故だろう。

日暮。
トワイライト。
蒼の時間の色の端っこが少しだけ濃く、暗くなってきた。

外の景色が青紫っぽい夕暮れ時。
オレンジ色の光が灯り始めると嬉しくなる。

風の中に混ざっている秋の気配。
鼻がいつのまにか深く空気を吸い込んでいた。
確かにちょっと湿って冷んやりした部分が混ざっていた。

日差しが少しずつ弱くなって白い光より橙(だいだい)色が増えた。
影が長くなった。

朝と夕方の静かな時間に鳥のさえずりが聞こえ始めた。
ツバメさん、こんなに暑くてもまた来年来てくれるのかなぁ。

窓を開けていると、
遠くの車のクラクションの音が澄んで聴こえる。

昨日、遠くから到着した感じの風が夏を押し出していた。
今朝は空気が入れ替わっていた。

水道の水が冷たい。
折り上げたシャツの袖を下ろしている。

体が外に出たがっている。
私の頭を無視して勝手にシャキシャキと動いている。

自転車に乗った。
風がサラサラ。
ペダルを漕いでいると、懐かしい気分になる。
忘れていた季節は、幕が開くみたいに始まる。

遠くの景色がよく見える気がする。
読書がしたくなる。

昼間、夏が抵抗する。

最後に我が家のネコ(千代)で一句。

“千代ちゃんの寝ている場所で秋を知る“

昨日まで押し入れで寝てました。


つられて寝そう。


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