矛盾というほどでもないけど、同じ人間でもつじつまが合わない

過去の自分は
もつ自分ではございません。
当たり前のことですが、
何かひとつづきで同じようなものだと思い込んでしまいます。

過去に言った、書いたことなど
もうとっくに忘れていることも多く、
何なら数分前に考えていたことさえ
思い出せないことも少なくないでしょう。

考えや思いなど
次から次へとめまぐるしく変わり、
ある程度の傾向はあるでしょうが、
常にその人のものということはございません。

また、言葉自体がそうですが、
外からのもので借り物で、
ましてやそれを使った考えすらも
本当に自分で考えたものか怪しいものが少なくございません。

それなのに、
何かしら自分というものがあって
それが考えているような気になって
それを当たり前としているのです。

話しいることが、
前と後で変わることもございます。
同じ言葉を使いながら
その意味は変わることが多く、
以前に使った言葉は以前の話の流れから出たもので、
後の話で同じ言葉を使っていながら
その意味が変わるということは
あって当然でございましょう。

毎回全く同じ話をされる方もいらっしゃることはいらっしゃいますが、
相手に合わせて話される方などは特に
相手だけでなく他の要素も気を使いながら話すので、
話す度に細かい意味などは変わるでしょう。

何回か話したことを記録にとり、
前にこう話したということを伝えても、
前の内容を忘れていたり、
覚えていても改めて接するときに変わることもございます。

同じ人間でも違っていて、
それが時間が経ったのからか、
それとも話している状況が変わっているからなのか、
同じ言葉を使っていても感じが変わり、
むしろ同じ言葉であるから同じ意味であると思い込んで話を進めると
前に話していたこととなんか違うという印象になったりします。

もちろん、きっちり同じ話をすることもありますが、
それほどはっきり相手に伝えようと決めて話すようなものではない話ですと、
人間のその人の複雑さが垣間見れて
面白さと不思議さを感じるのです。


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