1990年6月2日（土）

【煉瓦亭：多田隈　五月・佐々木　雫・江村　香奈恵】
「香奈恵、手のひらできるの早くね？」
「そうだっけ？」
　多田隈　五月が口にした言葉に、江村　香奈美がこう返した。午後1時を少し回った喫茶店『煉瓦亭』。3人は各々昼食を食べ終わり、追加のパフェが来るのをのんびり待っている。2期の佐々木　雫、江村の鍛錬状況を確認した多田隈だったが、江村が手のひらの課題を5月21日にクリアしたと言うことを聞いて驚いたのである。
「でも2期の魔術師では私よりも吉川さんが早かったから、あまり早い感じはしないんだけど」
「そっか、そんなもんか。私もそんなもんだったっけ。忘れたわ」
　そう言ったタイミングでマスターがフルーツパフェを持ってきたので多田隈は笑顔でそれを受け取り、チョコレートパフェを頼んだ江村と佐々木　雫もパフェを受け取り、笑顔で食べ始めた。