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大森靖子というスタンド

あくまで個人の主観ですが、靖子ちゃんの好きになり方?好きな状態?は、なんだか特殊な気がしているので、眠れない夜に指が走るまま書いてみる。

単純に音楽を良いなって楽しむのももちろんあるが、靖子ちゃんの音楽を聞いているときは、さながらベルトを手に入れた仮面ライダーのように、変身アイテムを手に入れたプリキュアのように、靖子ちゃんになれる気がする。
感覚としては、変身というより靖子ちゃんという概念を身にまとう、靖子ちゃんの視界に切り替わる、思考が靖子ちゃんになるに近い気がする。
好きになるほど同一化していって、したくなって共存している時は、理解者がそばにいてくれるような安らぎを得られる。

これは自信が無い、存在していいか不安で自分という在り方が希薄でで揺らいで消えそうな自分にとって救いだ

ライブに行くと男女問わずピンク色に身を包み優しい顔をしたファンが大勢いて、コスプレのような格好の人も多い。誰もそれを忌避しない。歌を聞いて共に涙を流す。

これは一種のミサに近く、何でもない自分という存在に靖子ちゃんを宿し、戻りたくもない現実に自分の足で立つための儀式。

イヤホンから聞こえる音楽は、目の前の世界に花やレースやわたあめや、泥や白濁や雨を写して洗い流す。

理解不能なものは酷く歪で気持ち悪いものに見えるだろう。
それは十分に理解できる。
だからどうか放っておいて欲しい。あなた達に迷惑はかけないから。
自分の好きなものを好きでいられる世界に。
多様性なんていちいち言葉にするな、最初っからあるんだよ。元から全員違うんだ。
そうして自分の中の少女は大森靖子のスタンドを纏い、涙を隠したり武器にしながら見えない拳でむかつくやつらをぶん殴りながら生きていく。
今日もなんとか

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