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脳はだまされる 本当はちっとも大丈夫じゃないのに大丈夫 

「だいじょうぶ?」
人に言われるとついつい答えてしまう、
「だいじょうぶ」
本当はちっとも大丈夫じゃないのに、
本当はとっても辛いのに、
本当はとっても痛いのに、
ついつい言ってしまう大丈夫。

脳はだまされる。
ダメだ、ダメだと思っていたら本当にダメになってしまうから、
出来ない、出来ないと思っていたら、本当に出来なくなってしまうから、
もう歳だ、歳だと思っていたら本当に老けてしまうから。

人に言う大丈夫は、その人に心配をかけたくないから。
あるいは、負けたくない意地だったりもするけれど、
自分に言う大丈夫は自分に対する励まし、そして応援。
だから、たとえそれが無理だと思っていても、
自分で自分に言ってあげる。
大丈夫、大丈夫だから。

街をさっそうと歩く姿の人が、かっこいいと思う。
その姿は、自信に満ちて仕事に人生に充実で、
まるで何の不安も心配もないように見えてしまう。
でもそんな人なんて、いないのは知っている。
誰にだって、下を向いて歩いている時があるのを知っている。

誰もいない公園でお散歩をした。
いつも背中を少し丸めて、うつむきながら歩く私。
道端には何も落ちていないのに。

背筋を伸ばして、ほらもっともっと伸ばして。
さあ顔を上げて、視線は遠くの木の先、空へとまっすぐに。
足は長くスラリと一直線に。
ポッコリお腹はキュと引っ込めて。
背中とお腹がくっつくように。

そう、今私はグリーンカーペットの上を歩いている。
スポットライトは私だけを照らし、フラッシュの光の方を見つめ、
私は満面の笑みを浮かべ、ポーズを決める。

そして私は私に言う。
私は女優よ。
私はモデルよ。

脳はだまされる。
しかし、
決して鏡を見てはならぬ。

イチゴもらいま〜す

お茶にしましょう
大丈夫 大丈夫
スイーツ好きなだけ食べたって
鏡を見なければ 大丈夫

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