福元ひろこ
twitterを長くしたような、軽い日記。 主に海外生活のアレコレをざっくばらんに綴ったもの。
いま、思っていることや、考えていることを書いたエッセイ。『つぶやき日記』より少しマジメ系。
人生は、小さなドラマの連続であり、毎日の生活には、小さな物語が満ち溢れている。 現実と虚構の間に佇む、小さな物語集。
ある人の作品を読んでいて、「良い作品とは、なんだろう?」という疑問が浮かんだ。 良い作品とは、一体、なんだろう? 売れる作品が、良い作品なのだろうか? 分かりやすい作品が、良い作品なのだろうか? ある人が言っていたように、「誰かに届いて初めて、作品は完成する」という部分は確かにある。 では、届かなかった作品は、完成していないのだろうか? ゴッホの絵は、彼が生きている間は1枚しか売れなかった。 これは、彼が生きている間は、彼の絵は完成されていなかった、とい
北スペイン、サン・セバスティアンの近くに住む友人のエレナは、夫婦で小さな宿を経営している。 二人は文字通り「朝から晩まで24時間、365日」ずっと一緒に過ごしている。 先日、そんなエレナから地中海の写真と共にメッセージが届いた。 「オラ!元気?私は今、夏休みで10日間、南スペインを旅してるんだ〜」 夏は彼らにとってかき入れ時だ。それなのに10日間も休んで大丈夫なのだろうか。訊いてみると、彼女だけが休みをとり、一人旅をしているとのこと。 久々の休みを満喫している様子とともに、
昨日、大学時代からの親友とズームで話していて、 「生きづらさ(のようなもの)を感じるとしたら、それは、自分がおかしいのではなく、居る場所が違うだけの可能性が往々にしてある」 ということを、強く実感した。 わかりやすく言うと、『みにくいアヒルの子』である。 みにくいアヒルの子は、自分がマイノリティである環境にいたから、「お前は醜い!」と言われた。 言われ続けるうち、自分でも「自分は醜いんだ。ダメなんだ・・・」と、自尊心、自己肯定感が下がり、自己否定してゆく。 しかし、みにく
ここ最近ずっと、靴を探していた。 歩きやすくて、デニムにもスカートにも合わせやすくて、そして自分が気に入るデザインの靴。 世の中にはたくさんのお店があり、数々の商品が並んでいる。 けれど、「自分が本当に気に入るもの」を探すとき、意外と見つからなくて驚く。 靴に限らず、洋服もそうだし、キッチン用具もそうだし、誰かにあげるプレゼントを探している時もそう。 少し前までの私は、100%納得しなくても、 「まぁ今20%引きだし」 「デザインはあまり好きじゃないけど、とりあえず用途は
彼の名前はカスパー。30代のデンマーク人。 私が彼と出会ったのは、4年前に歩いたスペインの巡礼路。 カスパーは、都市伝説から宗教儀式まで、不思議なこと、神秘的なことに興味を持っており、面白い話をいくつも教えてくれた。 彼はまた、小説『アルケミスト』が好きで、ほとんどのセリフを暗記していた。 会話の中でしばしば、「アルケミストでも、錬金術師がこう言ってたでしょ?」と引用することもあった。 巡礼路を歩くと言うことは、常に一期一会。約束しない限り、いつまた会えるか分からない。も