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『ペルソナ 脳に潜む闇』中野信子著

1975年生まれの脳科学者が現在から過去へさかのぼりながら自身について語る本。

「自伝」であっても自意識過剰気味であることを免れる書き手もいるが、この書籍はどちらかというと自己が強めに出ている。さっさと読めるが、少し疲れる。

p. 126の「日本人の謎の笑い」、p. 127の、日本語には「いいえ」という言葉はあるが、友人同士の会話などではほとんど使わない、という、欧米圏の文化などに接したときの気付きにはうなずける。

p. 179あたりの、抑うつ的な人の方がそうでない人よりもさまざまな点を考慮して的確に判断し、ステレオタイプ的に人を判断することも抑制する傾向があった、という実験の話が面白い。心配性でネガティブに考えてしまう人は、慎重に物事を吟味するということ?(もちろん、うつ病にまでなってしまうと、的確な判断どころかささいな[と健康な状態の人なら思える]選択すらできなくなってしまうのだが)


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