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学校って授業だけ?

新しい学校生活が始まり、休校による学習の遅れを取り戻したい。すでに部活動の夏季大会の中止、修学旅行の中止などが決まっており、取り戻せないものもある。

9月入学反対の意見には、夏休みを短縮すれば補えるという主張がある。夏休みも失ってしまうことにはならないだろうか。帰省や旅行を楽しみにしている人は多いはずだ。

体育大会や文化祭の中止、宿泊行事の中止、部活動の中止は、夏休みの短縮では補えない。授業だけを受ける学校生活になる。延期した行事は何とか実施する方法を模索してほしい。肝心の学習活動も、グループワークや対話的な活動を控えて、一方的で注入型の指導に偏り、義務的に最低限で済まされる。

まるで自動車教習所や法定の講習会のような学校教育でいいのか。高校には通信制課程がある。毎日の登校がなくても、限定的な学校行事でも成り立っている。新しい学校生活はこれまでの学校とは大きく異なる。

今年は体育大会も文化祭も部活動もない。中学3年生は、高校見学もできない。学校説明会で入手する魅力ある学校生活や学校の特色は、1年前の情報だ。今年は中止で発信できる情報は、感染症対策や補習の対応だけだ。入学後にどんな高校生活が始まるかは未知数だ。

9月入学は万能ではないし、今さらグローバル化対応を強調する必要もない。ただ、遅れた授業を取り返すのではなく、スタートラインを引き直したいだけだ。

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