旅行記が書きたいんじゃい −9/29〜10/2 島根・山口・広島他

■経緯
 全ては偶然の重なりでした。
 まずはTwitterでRTされてきた「ふっこう割」の情報。先日の豪雨災害を受けた、近畿・中国・四国地方に2泊以上すると、なんと宿代が一泊あたり4000円~6000円安くなるというキャンペーンが開催中だというのです。
 続いて、先日現職でやむを得ず休日出勤があったため、その代休を取る必要がありました。この9月から10月にかけては三連休続きでしたが、私にはその中日(中週?)である今週すらも三連休にする権利がありました。
 そしてふと思い出したのです――寝台列車、乗ってみてえな――と。今走っている寝台列車といえば、そう、サンライズ出雲。出雲といえば島根。島根といえば中国、そう、ふっこう割で今ならオトク! 私は叫んでいました、これだ! と。
 その「ふっこう割」ですが、旅行代理店や観光・宿泊情報サイトによる提携ツアーに申し込む方法と、自分で自由に宿を取り、あとから各自治台に補助金を申請するパターンがあるのですが、私は後者を選びました。時期的にちょうどいいツアーがなかったことや、行きたい場所があったこと、どうしてもサンライズ出雲に乗ってみたかったこと、などなどの理由があるのですが、自称ADHDの書類仕事めんどくさがり&書類紛失常習犯(!)の私に、果たしてちゃんとお得な旅行を実現できるのか甚だ不安ではありました。しかし、もうやるしかないのです。考えるだけで動けない自分を変えろ。考えずに動く自分を変えろ。考えながら動け――! 私はみどりの窓口に駆け込みました――「金曜夜発のサンライズ出雲、空きありますか?」おずおずと、しかし目を輝かせながら尋ねる私に、担当者はこう返答しました、「生憎、満席でございます」。しかし私は食い下がりました、「じゃあ土曜発でもいいです」。担当者は少し驚いた様子でしたが、調べて「土曜夜でしたら、ございます」と言いました。じゃあそれで! と答えながら私は考えました。そうなると、2泊して割引を貰うには日、月と泊まって火曜日に帰ってくることになる――じゃあ、火曜日有給とっちゃお、上司には「家族に月曜休みのこと言ったら急遽家族旅行はどうかということになりまして、うちは両親も高齢で唯一存命の祖母ももういつまで生きていられるかわかりませんから、少しでも家族の思い出を作りたいんです、急に二日間も仕事を空けるのは心苦しいのですが、ここはなんとか……」ってことでなんとかなるだろ、勿論一人で行くけどネ!
 斯くして私は、9月29日から10月2日までに、中国地方弾丸旅行を取り付けるに至ったのでした――。
 なお、大まかな旅程は当日の午前2時半に決まりました。

■9/29 22:00 サンライズ出雲乗車
 前日から、タイムラインは台風24号のことで盛り上がっていました。そんな大谷翔平のホームランみたいなペースで来るなよ。しかし聞けば、それこそ先日九州・中国・近畿地方に大きな爪痕を残した台風並みの猛威を奮うのではないかと噂されているではありませんか。マジで大谷翔平の衝撃に沸くMLBみたいにそんな(?)
 当日、台風が上陸した沖縄では「木が根こそぎ倒れた」「車が横転した」など、今からそっちに向かうと思うと背筋が凍るような風景が広がっているとの情報が。私は不安に駆られながら、ありとあらゆる天気予報を虱潰しに見ていきました。すると、本州上陸以降の風雨は沖縄ほどにはならなそうでしたので、「島根着いたときにちょうどブチ当たるかもしれないが、ぼくはそのまま西進して山口方面に向かうのだから、台風とすれ違って行く形になるんだから大丈夫絶対大丈夫風速11m/sくらいだったら千葉マリンなら普通に野球やってる」と自分に言い聞かせ、キャンセルはせず、台風とタイマン張ってやることを決意しました。

 当日昼から荷造りをしたのちスプラトゥーンに興じ、それから上野で同居人と飯を食ったあと改札で別れ、ちょっと余裕を持って東京駅へ。駅前を散歩して売店で酒を買ってホームに行ってみましたが、流石に30分も前から電車が待ってくれることもなく、さてどうしたものかと切符を眺めているときに、はたと気づきました。
 悠々自適の電車旅のお供に、酒と肴と煙草……と思っていたものの、窓口で特に何も言っていなかったので、切符には禁煙室の表示が。東海道新幹線みたいに喫煙スペースが在るのだろうと高をくくっていたのですが、念の為と思って調べると果たして、禁煙スペース撤去されて喫煙室取らないと煙草吸えないんですって……。出発25分前くらいに慌てて東京駅のみどりの窓口に駆け込み、喫煙車両の空き部屋を確認。普通の二連休の日曜着であることもあってか、結構ガラガラのようで、あっさり変更できました。
 ホームに戻ると、ちょうどいいことにサンライズ出雲が出迎えてくれていました。(写真撮っておけばよかった……)意気揚々と乗車すると、入口付近のデッキはいかにも特急列車であるにもかかわらず、車内はまるでカプセルホテル。早速、不思議な感覚が出迎えてくれます。

 部屋はまるで高級感のある独房、ラグジュアリーな受刑生活を貴方に……とも言わんばかりの、温かくも狭っ苦しい、やっぱり「動くカプホ」とでも言うべきか、この揺り籠感がたまりません――なんて、こんな言い方をすると、サンライズをなんだと思っているんだ、十分贅沢してるだろ、と言われそうですが、誤解されてはたまりません。私にとってはじめての寝台列車には、例えようのない感動がありました。

 夜の帳は人の営みを星の代わりに映し出しています。夜は静寂の時、沈黙の象徴です。世界が微睡んでいる中で、私は自走する部屋によって、都会を離れ、この国を、夜景の真っ只中を縦断しようとしている――。自分の周りだけが、この部屋だけが日常ではないような、まるで覚醒しながらにして夢を見ているかのような時間です。
 このまま列車に揺られながら夜を越し、朝を迎える頃には、これまた私にとっては未踏の地である中国地方に降り立っているわけで、それもまた一入の期待に満ちています。
今日はこれから、どんな夢を見られるのでしょうか。

 《9/29はここまで。随時更新します》

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まだ何者でもありません