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コロナ時代の中高生向けオンラインプログラム!2年間にわたる試行錯誤の経験から得たノウハウのご紹介【前編】

こんにちは!認定NPO法人Living in Peace(以下LIP)です!

LIPでは2011年より、児童養護施設で暮らす中高生を対象としたキャリア教育プログラム(「おしごとリップ」)を実施してまいりました。

新型コロナウイルスが蔓延した2020年からは、Zoomを使用したオンライン形式のプログラムに切り替えています。

今回はその過程で得た「オンラインプログラム」をより良いコンテンツとする為のノウハウを紹介します!

<こんな方々におすすめ!> オンラインでの授業、教育プログラムを提供している学校の先生や支援団体の方々

子どもたちの参画意識を高めるコンテンツを考える

オンラインでワークショップ等のプログラムを実施する際に一番の障壁となるのが、「集中力」の問題です。

ここでは、参加者の子どもたちに参画意識をもってもらい、プログラムへの集中力を高めてもらうために意識すべきポイントを3つ紹介します!

▶︎① 情報の取捨選択を行い、伝えたいことをシンプルにする
オンラインは対面のプログラムと比べ、3倍疲れるとも言われています。子どもたちにかかる負荷を減らし、「伝えたいメッセージ」を際立たせる為にも、スライド資料などに掲載する情報量は可能な限り減らすようにしましょう!

また当日も、残り時間や子どもたちの集中具合などに応じて、話す量を微修正できることが望ましいです。前もって、事前準備として資料スライドの優先順位を決めておくことがオススメです。

▶︎② 4分に1回の参画をデザインし、主体性を持たせる
受け身になりがちなオンラインでは、「話を聞く」という受け身の状態から、「考える」「反応する」という能動的な状態に切り替わるタイミングをこまめに作ることが大切になります。

たとえば、「前半30分は講義を聞くだけ」「後半30分はワークショップ」といったプログラム設計の場合、前半だけで子どもたちの集中力が切れてしまうケースも少なくありません。

もし講義を設ける場合は、途中に「子どもたちへ質問やクイズなどを投げかける」「数分のミニワークを複数回入れるようにする」などを工夫をするだけで、子どもたちの参画意識が高まり、集中力が持続するようになります。

理想は、4分に1度のペースで切り替えが発生すること。「大人が話しているのを聞くだけ」の時間が続かないように気をつけましょう!

▶︎③ 学ぶことを確認する時間/振り返る時間を設ける
プログラムの冒頭では、プログラムの目的やコンセプトを明確に伝え、何を学ぶ機会なのかを子どもたちに理解してもらえるようにしましょう!

その理解があるだけで、子どもたちの参加意識・集中力が大きく変わってきます。

また、「おしごとリップ」ではプログラム後半にzoomのブレイクアウトルーム機能を使い、子ども2-3人の小グループごとに振り返りを行う時間を設けています。

プログラムで印象に残った点や感じたことを挙げてもらい、大人側がFBを行うことで、プログラム内容の理解が進むだけでなく、次回以降の参加意識が大きく変わってくるのでオススメです。

PC環境下を味方につける! ITツールを活用する

zoomやその他のオンラインツールは、うまく使えば子どもたちの集中力アップに役立てることが可能です。オンラインツールに高い関心を持つ子どもは意外と多いのです。

ここではツールとその使用シーン、子どもの反応について、具体例を2つご紹介します。

▶︎①チャットを使ったQ&A
1つ目は、Zoomのチャット機能を使ったQ&Aです。特別な準備は必要ありません。先に紹介した講義中のクイズなどにあわせて、「1分間」などの時間制限を設けて、子どもたちにZoomのチャットに回答を投げ込んでもらう機会を設けましょう。

挙手して発言をするよりも、チャットに投稿する方が敷居が低いようで、多くの子どもが回答をしてくれます。

▶︎②オンラインホワイトボード
2つ目は、ホワイトボード・模造紙・付箋に代わるものとして使用可能なGoogleCloud上の共有ツールである「Jamboard」を用いた、ワークでのアイディアブレストです。

実際に使用したJambordのフレームワークと回答イメージ

「Jamboardは」電子ホワイトボード機能を持つクラウドアプリケーションであり、パソコンやスマホ、タブレットなどあらゆる端末で使用可能です。

現実のホワイトボードと同様に、ペンで図を書いたり、付箋を貼ったりすることができるため、ワークを行った際には、意見を記載した付箋を子ども自ら作成するなど、私たちの想像以上に理解が早く、楽しみながら積極的に参加してくれます。

また同じ目的で使用できるツールとして、グループ分のGoogleスライドをディスカッション用、発表用とそれぞれ準備し、大人がPC画面を投影しながら子どもの意見を取り纏めて発表用スライドに仕上げる方法もおすすめです。

おわりに

ここまでご覧いただきありがとうございました!前編は以上となります。

次回は「オンラインでもトラブルなく円滑に進めるために、何に気をつければよいのか?」をテーマに、事前準備や通信トラブルへの備えについて、ご紹介いたします。

-お知らせ-

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