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アニュアルレポート発刊記念対談! メンバーが語る「しごと=私のこと」

すべてのメンバーが仕事などの本分を別に持ちながら、互いの時間を持ち寄って活動しているNPO法人、Living in Peace。

メンバーそれぞれが「しごと=私のこと」とする人たちの力で、真に平等な機会のある社会の実現を目指して活動を行なっています。

今回は、2021年の活動報告をまとめた『アニュアルレポート2021』の発行を記念して、マイクロファイナンスプロジェクト、こどもプロジェクト、難民プロジェクトで活躍するメンバーが、それぞれの「しごと=私事」への想いを語りました!

※ 本記事は2022年2月に発刊されたLiving in Peaecの『アニュアルレポート2021』からの抜粋記事です。アニュアルレポートはHPより全文をお読みいただけます。

本業では得られない 経験と学び

首藤 僕はマイクロファイナンス、北條さんはこども、小林さんは難民と、それぞれ別々のプロジェクトに所属しながら、Living in Peace 全体の法務、人事、広報といった活動にも携わっているわけですが、お2人はどんなきっかけで活動に参加したのですか?

首藤 聡(Satoshi Shudo) 本業では弁護士として企業法務に携わる。Living in Peace ではマイクロファイナンスプロジェクトのファンド企画リーダー、全プロジェクト共通の法務チームのリーダーを務め、2020 年11月には理事に就任。

北條 私は児童養護施設で暮らす高校生に家庭教師をする機会があり、その子が就職する際に、施設の職員さんと建設的な話し合いができないまま職員さんの反対する就職先に決めてしまったという出来事があって、社会人である自分にもっとできることがあったのではと思ったことがきっかけです。

キャリア教育は短期間で完了するものではないので、中学生が高校生になり、進学や就職を決めるところまで見守りたい、という親戚のおばちゃんのような気持ちでこれまでやってきました。

北條 藍子 (Aiko Hojo) 本業は組織人事コンサルタント。Living in Peace ではこどもプロジェクトのキャリアセッション事業でキャリア教育プログラムの企画・運営を行うほか、全プロジェクト共通の人事・総務業務を担当。 2021 年度からはこどもプロジェクトのカタリスト(メンバーと対等な立場で自律的な活動を促進する役割)を務める。

小林 僕の場合は、社会課題に取り組むためのスキルをつけたいという思いが最初にありました。

自分のこれからについて悩んでいた時に、日本で暮らす難民の方と出会い、彼らが困難な状況に置かれていることを知って、何もできない自分をちっぽけに感じたのです。

小林 裕二 Yuji Kobayashi 本業では製造業や人材業の法人営業を経て、2021 年12 月より国際医療支援を行うNPO の職員としてカンボジアに駐在。Living in Peace では難民プロジェクトの就労支援事業、全プロジェクト共通の広報・ファンドレイジング業務に携わる。

難民プロジェクトは最初はメンバーが数名しかいなかったところから、今は25 名ほどまで増えて、事業の立ち上げフェーズで本業では経験したことのないような仕事ができたのは、本当に貴重な体験でした。そこで学んだ考え方が本業に活かせることも多々あります。

首藤 本業ではできない経験というのは、僕にと っても大きいですね。本業の企業法務ではバックオフィスの仕事が中心なのですが、Living in Peaceでは理事やファンド企画のリーダーとして経営企画的な立場で考える機会が多くあるので、非常に勉強になり、自己成長につながっていると感じます。

北條 確かに、自分でやりたいことができるので、事業の立ち上げやチームづくりなどを若いうちから実践できるのは、学びになります。失敗をおそれずチャレンジできる雰囲気があるのもいいですね。

志をともにする多様な仲間が財産に

小林 スキルや経験を得られるだけでなく、本業では出会えないような多様な人たちと一緒に活動できるのも楽しいですよね。

北條 それはすごく重要ですね。志は一緒でありながら、そこに至る経緯やバックグラウンドはそれぞれ違っているので、いろいろな視点を知ることができて、視野が広がります。

仕事をがんばりつつ、同時に社会のためにも何かしたいという思いを持って、かつそれを肩肘張らずに共有できる仲間がいることは、自分の財産だと思います。

首藤 同感です。本業を持ちながら、それ以外のところで社会課題に取り組むことを特殊だと思わずに、自然にできる人たちがたくさんいるんですよね。

小林 経歴やスキル、仕事の進め方が自分とは全然違う人たちと、同じ目的に向かって活動しながら、彼らの考え方を吸収できるのはとてもおもしろい。

だからこそ、最初のうちは直接的な支援がやりたいと思っていたけれど、今ではLiving in Peace という団体のために何かしたいという気持ちが強くなり、広報やファンドレイジングといった業務にも携わるようになりました。


本気でコミットする

北條 コロナ禍では、定例ミーティングを含む活動の大半がリモートになって、そうした仲間との関係づくりやチームビルディングが課題になりました。

Living in Peace はもともと平日はSlack やウェブ会議でのやりとりが中心で、リモートの活動に慣れてはいましたが、それでも週1 回のミーティングで顔を合わせ、前後に雑談をしたり、時には飲み会をしたりといった対面でのコミュニケーションが減ると、互いに人となりを知って刺激を受ける機会がなくなってしまうのがつらいところです。

小林 そうですね、リモートになってからはタスクベースの関わりが増えてきていますが、Living in Peace では与えられたタスクをこなすという姿勢ではだめで、自らのモチベーションで事業を企画して実行に移すことが求められるので、個々のメンバーをしっかり動機づけていけるような組織運営の工夫が必要だと感じています。

首藤 マイクロファイナンスプロジェクトはどちらかというと専門性が必要で、そのため本業のスキルを活かしたいという人が多いのですが、同時に課題解決への強いモチベーションがないと、活動を続けていくのは難しいですね。

小林 僕は逆に専門性がないので、熱意だけでがんばってきたというところがあるのですが、やっぱりLiving in Peace では「本気でやる」というのが重要ですよね。

北條 本当にそうですね、自らスキルを高めようという成長意欲も含めて、活動に使える限られた時間で本気で活動にコミットすることが求められると思います。

社会課題解決の入口になる

首藤 僕がLiving in Peace の強みだと考えているのは、よりいろいろな人たちを社会課題の解決に巻き込むポテンシャルがあることです。

弁護士業務には少なからず公益性があり、自己犠牲を厭わず熱意を燃やしている方が多数いらっしゃいますが、収益への志向性が強い企業法務であっても、専門性を生かしながら、社会に貢献する方法がたくさんあることを知ってほしい。

また、Living in Peace では公益事業以外のさまざまな本業を持つ人たちが活動していますが、政府や国際機関、NGOなどのプレーヤーが中心となっている公益事業の領域にそうした人たちの視点が加わることには、大きな意義があるのではないかと思っています。

小林 最近では大学生や、子育て中のママさんのメンバーも増えています。学生のうちから社会人の私たちと一緒に活動しながら成長できたり、子育てでキャリアを中断している間にスキルを活かして社会とつながることができたり、そうした機会を提供できていることもうれしいですね。

首藤 Living in Peace の活動への参加や寄付が、そうしたいろいろな人たちが社会課題に関わる入口になっているんですよね。

小林 僕もまさに、Living in Peace を入口に公益事業の世界に入った1 人です。

北條 入口になるというのはとても共感します。私も常々、職業や立場にかかわらず、誰もが1%の時間を社会課題のために振り向けてくれたら世の中は大きく変わるのではないかと思っています。社会のことは、誰にとっても「私事」になり得るはずなんですよね。

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