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私を育てた愛するゲームたち:その陸〜ファイナルファンタジーXI〜

2001年に長男が生まれ
我が家の生活が大きく変わりました。

そんな中、禁断のオンラインゲームへの道が
開かれることになるのでした。

というか6=陸なんですね。
知らなかったので調べてタイトル付けてます。
そのせいでナンバリングがわかりにくいですね。
でももう引き返せないところまで来ました(笑)

ファイナルファンタジーXIへの誘い

ゲーム好きでオタクな部下が言いました。

「ライオさん、ファイナルファンタジーXI面白いっすよ」

彼はβテストに応募して既に先行体験済みでした。
2002年に一般販売が始まりました。

オンラインということで敬遠していたXIですが
部下が語る魅力にだんだんとやりたくなってきました。

そしてファイナルファンタジーXI(以下FF11)
通信用ユニットPlayStation BBを入手。

セットアップしてFF11の世界へ飛び込みます。

種族はエルヴァーンという背の高いエルフみたいなのを選択。

そいつが自分のアバターとなって
FF11の世界ヴァナ・ディールに降り立ちます。

今までのFFと違って移動にも時間がかかるし
建物や敵の大きさなども3Dで構築された世界で
本当にその街で暮らしてる感覚を覚えました。

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会話もキーボードを使って自由に話せます。
そこら中の人に聞こえる声でも話せるし
特定の誰かとひそひそ話もできる。

ゲームの中で出会った友達もできました。

彼らとパーティを組んで
一人では倒せない強大なボスを
協力してやっつけました。

しょっちゅう一緒に遊ぶ人たちとは
サークルのようなものを作り
どこに居ても自由に話ができました。

こうしてすっかりFF11の虜になりました。

ハマりすぎたあげく闇落ち

このゲーム、お金を稼ぐのが実に大変です。
モンスターを倒しても雀の涙ほどしか稼げません。
しかもチョコボや飛空艇に乗って移動するにも交通費がかかる。

ネット上で「美味しい敵がいる」
という情報が流れればその周囲には
その敵が湧くのを待ち構えるプレイヤーで混み合い
敵の奪い合いになります。

時に罵声を浴びせられることもありました。
(文字ですが)
2ちゃんねるに晒されるユーザもいました。

暴言などには運営に通報すれば
ゲームマスターが駆けつけてくれるのですが
当時はまだ黎明期で運営側の対応もずさんでした。

そうして段々とこのゲームを純粋に進めて
楽しむ気持ちが薄れていきました。

作ったサークルも

ストーリーを進めたいメンバー
・レアアイテムが欲しいメンバー
・黙々とレベルアップしたいメンバー
・のんびり木工や彫金したいメンバー
・釣りをしながらダベりたいメンバー

などで目的が異なってしまい
次第に集まらなくなりました。

また、集まる時間も現実の時間で夜22時以降
などが多かったので睡眠不足で仕事に支障が出始めます。

私はとにかく金(通貨単位=ギル)を稼ぎたいメンバーでしたので
ひたすら釣りや彫金スキルを上げて
アイテム販売したりしてギルを稼いでいました。

一人でアイテムを集めてギルを稼ぐにも限界があります。
そこでネットで得た情報でインチキを始めます。

まずプログラマブルコントローラというのを用意します。

通常釣りをするには川や海などの水場に向かって

・装備した釣り竿を投げる
・魚がかかったら竿を上げる
・釣った魚をアイテム袋に入れる

の動作をやれば良いのです。

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これらは全て釣りコマンドにカーソルを合わせて
○ボタンを押すだけです。
ただ連打してるだけで一定確率で釣れます。

これを自動化するのがプログラマブル・コントローラです。
○ボタンを押す間隔を5秒くらいにプログラムして
あとは延々とそれを繰り返させるだけ。

このやり方は「寝釣り」と呼ばれました。
寝てても釣れるわけです。

ひとしきりゲームをしてログアウトせずに
寝釣りをセットして寝ます。

仕事に行ってる間も放置です。
帰ってくると大量の魚が釣れています。
魚を売ってギルに換金します。

たまに邪魔するヤツがいて
水場と私のキャラの間に他のキャラが入ると
自動的に話すコマンドに変わってしまいます。

会話が終わると誰もいないところに向かって
ひたすら話しかけます。

帰宅して画面を見ると
「その方向には誰もいません。」
みたいな大量のログが表示されているわけです。

これを回避するために妻が協力してくれて
育児の合間にたまにFF11の画面を出しては
邪魔されていると再度寝釣りをセットしてくれたのです。

数字は覚えていませんが大金を稼ぎました。

当時の規約では明確不正と定められていませんでした。
ただし寝釣りは忌み嫌われるダークサイドの所業でした。

のちの規約改定で正式に規約違反行為となったようです。

FF11引退へ

もはや私のFF11は寝釣りを邪魔するやつとの戦い
でしかありませんでした。

一人ではクエストを進められないし
知らない人と即席のパーティを組んで(野良パーティ)
戦いに行くのもやたらと時間がかかって面倒くさい。

純粋にFF11を楽しむことができなくなってしまいました。

溜め込んだ大量のギルをどうしよう。

RMTの存在は知っていました。
Real Money Trade
つまりゲーム内仮想通貨のギルを実際の円に換金することです。

これは明らかな規約違反です。
(違法ではないです)
しかし引退するとなればアカウント抹消されたところで
痛くも痒くもありません。

RMTのトレードサイトがありましたので
そこに売り出しの書き込みをしました。

即座に買いたい人が現れ
お互いのキャラ名を教え合い
銀行の口座番号などをメールで連絡します。

ゲーム内で相手に全ギルを送金し
現金の振込を待ちました。

詐欺に合う可能性もありましたが
メールのやり取りなどから大丈夫と判断。
無事に10万円ほどの振込を確認。

こうして私はFF11を1年以上楽しませてもらい
引退することになりました。

FF11は出会いを生む素晴らしいゲーム

結局私はFF11を純粋に楽しむことが
ヘタクソで引退しましたが
大学時代の友人には
このゲームで素晴らしい出会いが訪れました。

ゲーム内で出会った女性と結婚したのです。

FF11には結婚式がゲームに実装されており
結婚指輪の交換や結婚証明書の発行までやってくれます。

彼らはFF11内でも結婚式を挙げましたが
リアルでも結婚し、挙式もしました。

私も招待を受けて披露宴に参加させてもらいましたが
参列者には彼らの仲間である
FF11プレイヤーがわんさかいました。

私は既に引退して数年経っていましたが
ひさびさにFF11のガチプレイヤーとお話ができて
楽しかったのを覚えています。

この夫婦は今でもファイナルファンタジーXIVという
FF11の続編のような作品を楽しんでいるそうです。

ゲーム内で長い時間一緒に過ごして
じっくりと愛を育んでいった話を聞くと
ファイナルファンタジーXIって素晴らしいゲームだな
と改めて感じることができました。


その漆へつづく

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