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d.17 昨日・今日・明日

灯台があるのはどんな場所かご存知ですか? ええ、すべて世界の端にあるんです。でもそれは世界のいちばん先にあるともいえますね。夢を見るにはもってこいかもしれません。とても見晴らしがよいですから ──。

マイッカ灯台美術館デザイン編の最後は、フィンランドだけでなく世界でもその活躍の場を広げている現代のデザイナーたちをご紹介します。

Stefan Lindfors, 1962-

ステファン・リンドフォースは、オーランド諸島のマリーハムン生まれの工業デザイナー、インテリアデザイナー、映像作家、彫刻家です。1982年にトゥルクのオーボ大聖堂学校に進学した後、ヘルシンキ芸術デザイン大学でデザインを学びました。

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Ego (via Bukowskis)

彼は、アラビアやイッタラ、マリメッコ、マルテラなどのメーカーのためのデザインを手がけると共に、トラムの停留所やレストランのテラス、ショップのインテリア、オリンピックや空港のオブジェなども制作し、ヘルシンキ芸術デザイン大学を含む多くのデザイン学校で教師として活躍しています。

Klaus Haapaniemi, 1970-

クラウス・ハーパニエミは、ロンドン在住のイラストレーター兼デザイナーです。ラハティ応用科学大学でグラフィックデザインを学び、2008年の「Graphic Designer of the Year」に選ばれました。2013年にはロンドンに初の旗艦店をオープンしています。また昨年2019年にはGINZA SIXのディスプレイを手がけました。

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Taika (via Iittala)

ハーパニエミは、マリメッコやイッタラだけでなく、ディーゼルやリーバイスといった海外ブランドでも働いてきました。彼はフィンランドの伝統やカレワラだけでなく、スラブや日本の文化にも影響を受けています。彼のお気に入りのデザイナーは、アルヴァ・アアルト、オイヴァ・トイッカ、そしてトーベ・ヤンソンです。

Harri Koskinen, 1970-

ラハティ応用科学大学とヘルシンキ美術デザイン大学でデザインを学んだハッリ・コスキネンは、デザイナーとしてキャリアの初期から国際的に認められました。1996年に発表したブロックランプで注目を集め、家具、食器、アートガラス、スピーカーなど様々なデザインを手がけています。

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Block (via Friends of Industry)

1998年に製品やコンセプトのデザイン、展示会の設計を専門とする Friends of Industy Studio を設立し、アラビアやハックマンの製品もデザインしています。また2012年、イッタラのデザインディレクターに就任し、2014年にはカイ・フランク・デザイン賞を受賞しました。

Company (Aamu Song & Johan Olin, 1974-)

カンパニーは、2000年に結成されたフィンランドと韓国のデザインユニットです。ヘルシンキで「Salakauppa=秘密の店」というショップも運営しながら、デザイナーやアーティストとして活動しています。また『Salaisuuksia=秘密』プロジェクトとして、世界中を旅しながら各地の伝統工芸とのコラボレーションを行っています。

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Dance shoes (via Company)

父親と娘のため(もちろんお母さんと男の子でも)のダンスシューズ。楽しい! 以前、青森県立美術館でCOMPANYの展示を見たことがあります。

2019年、フィンランドと日本の外交100周年を記念して、カンパニーとアルテックによる「FIN/JPNフレンドシップコレクション」が生まれました。

Anu Penttinen, 1974-

アヌ・ペンティネンは、ガラスのスペシャリストとして知られるフィンランドのデザイナーです。2002年に芸術デザイン大学を卒業し、2003年にはデザイン事務所 Nounou Designを設立しました。イッタラやマリメッコ、アーリッカなどのデザインを手がけ、デザイン学校などの講師も務めています。

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Vitriini (via Iittala)

ペンティネンのガラスは、大胆な色使いとモダンなテクスチャーが特徴です。都市と郊外の人工的な環境、先住民やアボリジニの工芸品からインスピレーションを得ています。彼女がイッタラのためにデザインした「Vitriini」は、2012年に権威あるiFゴールデンデザイン賞とフェニア賞の両方を受賞しました。現在はヌータヤルヴィのガラス村にスタジオを構えています。

Sanna Anukka, 1983-

イギリス/フィンランドのアーティスト、サンナ・アンヌッカはブライトン大学在学中に版画と出会いました。卒業後はヴォーグやアイランドレコード、百貨店などで活躍し、フリーランスのイラストレーターとして成功しました。ペンギン・ランダムハウスから出版された3冊の童話のイラストも彼女の作品です。

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The Snow Queen/The Nutcracker/The Fir Tree

2008年、マリメッコのデザイナーに加わり、テキスタイルデザインを手がけました。同年、フィンランドデザイン博物館の展覧会「FennoFolk」のために、巨大なテキスタイルの壁掛けを制作するために招かれました。現在は陶器のタイルによるレリーフ作品にも挑戦しています。

Marianne Huotari, 1986-

マリアンネ・フオタリは、ヘルシンキを拠点に活動するセラミックアーティストです。フィンランドの伝統的なラグ「リュイユ」にインスピレーションを得たセラミック製のラグなどの作品があります。彼女は2015年に Studio Smooを設立し、今年2020年にはArabia Art Departmentでアート作品を制作しています。

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Mandariinitarha (via Studio Smoo)

また彼女は、テキスタイルブランドFinarteでアートディレクター、デザイナーとしても働いています。近年は、スパイラル、MUSTAKIVI、LAPUAN KANKURIT、ドワネルなどで展示会が開かれ、日本でも注目されているアーティストです。

これにてフィンランドの美術「デザイン編」は終了です。最後までご覧いただきましてありがとうございました。このあとは建築編、テキスタイル編と続く???

🇫🇮 Kiitos !
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フィンランドを知るには、まずフィンランド語かも。というわけで、古い参考書を紐解きながら、フィンランド語の辞典を書くことにしました。トントゥ検定3級です。 http://moicafe.com

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