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インターネットで発信する際に持っていたい校閲の視点

LINE校閲チームはLINE NEWSをはじめ、livedoor ニュース、BLOGOSなどさまざまな自社サービスの校閲を担っています。

インターネット上で記事をご覧になっているみなさんも、ニュースに限らず、普段からさまざまな文に触れている方が多いと思います。その際、誤字脱字文法・用法の誤りなどが気になったことはありませんか?

まずはこちらの文をご覧ください。

イベントのチケットを不正に転売した疑いで男が逮捕されました。男はTwiterを通じて適性価格を大きく上回る金額で被害者に話を持ちかけ、約2年ほどで500万円の利益を得たとみられています。男の話を聞いた知人の通報で事件が明るみになりました。

校閲で指摘すべき箇所が隠れています。お気づきになるでしょうか。
(※例文に登場する事件は架空の内容です)

正解は…

① ×Twiter → ○Twitter
② ×適性 → ○適正
③ ×約2年ほど → ○約2年 or 2年ほど
④ ×明るみになる → ○明るみに出る

4カ所に指摘が必要でした。

①は固有名詞のミス、②は同音異義語で変換ミスが想像されます。③は重複表現です。この3つは比較的簡単に見つけられたのではないでしょうか。

④の「明るみになる」は違和感なく読めてしまった方が多いかもしれません。明鏡国語辞典を引くと以下のように説明されています。

「明るみになる」は「明るみに出る」「明らかになる」との混同、「明るみにする」は「明るみに出す」「明らかにする」との混同で、どちらも誤り。

「明るみ」は「明るいところ」を指すので「明るみになる」だと「明るいところになる」となり、意味が通りません。ここは、隠れていたことが表だったところに出る「明るみに出る」が正しい表現です。

このように、校閲は固有名詞などのファクトや誤字脱字、文法・用法などの誤りの可能性を指摘する仕事です。

しかしそれだけではありません。
文章を読んでいて、差別的な表現やステレオタイプな考え方に違和感を持ったことはないでしょうか?

校閲では読んだ人を傷つけたり窮屈にさせたりする表現がないかをチェックすることも大切な要素です。

インターネットで誰もが言葉を発信できる時代、校閲のスキルは校閲者や編集者だけでなく、文を書く全ての人にとって必要なものばかりだと思います。

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