みなつ

平凡でしかない私の日常や記憶、考えたことなど。 OL / インドア/ 1993生まれ

みなつ

平凡でしかない私の日常や記憶、考えたことなど。 OL / インドア/ 1993生まれ

最近の記事

夢と現実の狭間で

昨日は寝付きが良くなかった。 自分が夢の中にいるのか、現実にいるのかがわからない時間が、多かったように思う。 そんな中、嫌な夢を見た。 私は何故か、故郷にいる。 そして、セブンイレブンがあったはずの土地に大きなマンションができていて、そこに住んでいるという設定だった。 私は、どこからか自家用車で帰宅し、玄関に入りドアを閉めようとした。 すると、ドアが押さえられ、見知らぬ中年の男性が入り込んできて、訳のわからないことを話している。 ストーカーのようだった。 私は

    • 束の間の癒しを求めて

      今日も疲れた。 夕陽を浴びながら電車に揺られること数分。 今日は家にまっすぐに帰るわけではなく、とある場所へと向かう。 駅から歩いて少し、オレンジの光で照らされた、小さな木製の看板を見つけた。 ここだ。 ゆっくりとドアを開けると、受付には子綺麗な女性。 「お待ちしておりました。」 中に入り、ソファへ案内される。 「ご記入をお願いいたします。」 受付票に、気になる部位として首、肩、腕を記入。 デスクワーク続きで、運動不足な旨も、しっかりと。 そう、今日は束

      • 別れを恐れて

        ショパンの別れの曲を聴くと、必ず涙腺が故障する。 別れの曲という名がつけられているのは日本だけだというが、まさに別れという言葉の中に含まれた様々な感情や情景が、その曲からは感じ取れる気がしている。 別れ。 それは、この世に生きている限り、ずっと付き纏うもの。 特に、思い入れのある人やものとの別れほど辛いことはない。 そのため、どうにかそれが終わらせないように、そしてどうにかそれが長く続くようにと考え、行動することがある。 それは例えば音楽。 好きだという理由で、

        • 都合の良い幻想

          今まで、自分自身の日常について、深く考えを巡らせたことはあまり無かったように思う。 嬉しくなるのは、 悲しくなるのは、 嫉妬を感じるのは、 辛いと感じるのは、 幸せを感じるのは、どんな時だろうか。 きっかけは、ある方からの一言。 「日常生活で、みなつさんが幸せだなと感じる時って、どんな時ですか。」 さも当たり前かのように投げかけられた質問に、私自身も、深く考えることなく答えようとしたが、言葉はなかなか浮かんできてはくれなかった。 私にとって、幸せを感じる時は

        夢と現実の狭間で

          オニオンスープとトーストの香り

          過去に感じたことのある香りに触れると、その過去が、一瞬だけ、ふわっと蘇ることがある。 しっとりとしたお香の香り アールグレイを思わせる香水の香り 歩いていると不意に顔をかすめる金木犀の香り 出来立てのオニオンスープとトーストの香り 安っぽい車の芳香剤の香り 紫色のマウスウォッシュの香り しかしそれは、時として思い出したくない記憶をも現在に解き放つ、危険な一面も持ち合わせている。 体内に蓄積されたアルコールの匂い 梅雨時の湿ったソファの匂い 疲労と下心と欲望

          オニオンスープとトーストの香り

          憂鬱な夜に聴きたいプレイリスト

          休日終わりの夜、何もかもを忘れてゆったりと静かに聴きたいプレイリスト。 私と同じような気分の方、是非聴いてみてください。 Pointless / Dune, Crayon & Ichon 歌いはじめの一瞬だけ、何故かBustedのチャーリーシンプソンを思い出した。 Vibin' Out with (((o))) / Fkj耳あたりの良い曲。MVの不思議な感じも◎ Numb / Men I trustどこか懐かしさを感じる曲。 Casual / Jesse Barre

          憂鬱な夜に聴きたいプレイリスト

          2番目に好きな人

          結婚は2番目に好きな人とするのが理想。 そんな言葉を耳にしたことがある。 きっと、一番好きな人と結婚してしまうと、距離が近くなることで相手の嫌な部分もたくさん見え、結果的に相手が一番好きな人ではなくなってしまうから。 きっと、2番目に好きな人と結婚すれば、相手に少し不満を持ったり苛立ったりしても、一番の人との美化された思い出や、一番の人とあのまま結婚していたら私はきっと幸せな人生をおくれたに違いない、というありもしない幻想に逃げ場を求めることができるから。 馬鹿馬鹿し

          2番目に好きな人

          建物に残された記憶を集めて

          車窓を流れてゆく風景を、横目に眺める。 田舎町に足を運んだ際には、目的もなく商店街を通り抜けるのが好きだ。 ひと気が少ない商店街を走り、赤信号でとまると、左手に古いお店。シャッターは閉められていない。 そちらへ顔を向けると、ガラス戸の中は、古びた自転車と段ボールで隙間なく埋め尽くされている。ちょうど家の中央の位置に、部屋の奥へと進むための、人1人がやっと通れる獣道のようなスペースが、かろうじて確保されていた。 日差しには、自転車店の文字。 ちょうどガラス戸の向こうの

          建物に残された記憶を集めて

          雨の音に耳を澄まして

          雨の日が好き。 訂正。雨の日も好き。 よく、雨の日はなんだか気持ちがどんよりする、というけど。 確かにどんよりはする。 しかし、なんだか今日一日は、何も頑張らなくて良いのではないか。 ただ、雨の音に耳を傾けて、時間が目の前をゆっくりと通り過ぎていく様子を静かに見守っているだけで、それだけで良いのではないか。 そんな気がしてしまい、少し贅沢な気分になる。 雨の日のドライブもまた、好きだ。 ガラスの上をくっついたり離れたりしながら、するすると流れてゆく無数の雨粒。

          雨の音に耳を澄まして

          真夜中の逃避行

          休日前夜。 無条件に心地のよい、この響き。 それが“嬉しいもの”であることについては、今も昔も変わりはない。 しかしながら、訳もなくわくわくするような、まるで休日前夜のその時間にはちょっとした魔法がかけられているような、そんな非日常的な感覚というものは、随分前にどこかに忘れてきてしまった気がしている。 今はただひたすらに、身体と心を休める日としての休日を、待ち望んでいるだけのような気がしている。 現実ばかりと向き合う日々に、身体も心も疲れていた。 ほんの少しだけ息

          真夜中の逃避行

          名前のつけられない関係性

          近づくのが怖くて。 何かが変わってしまうことを恐れて。 私にも確か、そんな時期があった。 それは学生時代。 君のフルートの音色は、とても魅力的だ。 恥ずかしげもなくそう言う彼。 好きなものを分かち合って心から感動できる人と、いつでも会って、話せて、演奏できる、この幸せな環境がずっと続くことはないということぐらい、その時からわかってた。 だからこそ、退屈な授業なんかより、クラブルームで過ごす時間の方が何倍も有意義で、価値のあるもののように見えていた。 彼と私は学

          名前のつけられない関係性

          あなたのいない世界

          夕暮れ時。 歩くたび、もわっとした空気が私に纏わり付く。 歩道を歩いていると、車の音の影に、ポンッという小気味良い音を見つけた。 なんの音だろう、と不思議に思いながら歩みを進めると、ラケットを持ったおじいさんの後ろ姿。 奥には、おじいさんの半分ぐらいの背丈の小さな女の子がまた、同じラケットを持って、羽根を打ち上げていた。 バドミントンだ。 女の子は、羽根を一生懸命に打ち上げるが、おじいさんには届かない。 そして、落ちた羽根をゆっくりと拾い上げ、彼女に手渡すおじい

          あなたのいない世界

          マスクの下に想いを馳せて

          最近は必需品となったマスク。 夏場は暑くて蒸し暑いそれ。 マスク生活が始まる前に比べると、今の方が美男美女が多くなったように感じられるのは気のせいだろうか。 街をすれ違った方。 レジで対応された店員さん。 会社のお客様。 電車で前の席に座った方。 かなりの確率で、美男美女であることが多い。 悲しいことに、マスクをつけた生活が長くなればなるほど、そのマスクの下にあるお顔を、最大限に整った造形で想像してしまうのが人間だ。 実際、私の生活においても、マスク生活が始

          マスクの下に想いを馳せて

          夕焼けの向こうがわ

          あなたの人生に、私は1mmも登場しなかった。 でもあなたは、私の人生のエピソードに、確かに顔を覗かせていた。 もともと会ったこともない、今後会えることもなかった人の突然の旅立ちに、こんなにも心を痛めることは初めてだった。 人生のうち、一度でもいいから、あなたと同じ空間に存在していたかった。 あなたの人生の観客席の、一番後ろの列の端っこの席でよかった。 まだまだ先は長いから、いつかきっと。 そう思っているうちに。 外出先から帰宅。 エレベーターに乗りこみ、自宅の

          夕焼けの向こうがわ

          16階で降りる彼

          名前も知らない彼らは、私も知らないうちに、私の人生に紛れ込んでいた。 私も誰かの人生にちゃっかり足跡を残していたりするのだろうか。 そんな日常のお話。 靴を履き、鏡の中の私の姿を確認する。 よし、いってきます。 朝、毎日同じ時間に家を出る。 まだ開いていないお花屋さんの前ですれ違う、ビートルズのようなヘアスタイルの大学生。今日も眠たそうなお顔にギターを背負ってる。 角を曲がると、いたいた。バス停の椅子に座り、通り過ぎてゆく車をうとうとと眺めているおじいさん。足元

          16階で降りる彼

          空の記憶

          きっと未来の私は、今この瞬間を愛おしい思い出として反芻するのだろうな。 ー 幸福な時間に生きる過去のわたし。 こんな状況もあったなあなんて、未来の私は笑い飛ばしていると良いなあ。 ー 辛い環境に生きる過去のわたし。 今を生きる私は、たまにこんなことを考えている。 そして案の定、未来の私はその時を思い出す。 特に、印象に残っているのは、学生時代。 それは、大切な人たちが、卒業してしまった日。 久しぶりにお会いできる、でも、今日限りで卒業してしまうんだ。 嬉しさ

          空の記憶