言葉の剣をおさめる鞘が欲しい。

 言葉って難しい。自分が言ったなにげない言葉の中には、誰かを傷つけているものがあるかもしれない。たぶん、ある。そしてときには自分自身をも痛めつけてしまう。
 そう思ったとき、なにも言えなくなってしまう。

 いっぱい言葉で苦しんで、いっぱい言葉で助けてもらった。

 だから水無月は、だれかを救える言の葉を言いたい。救うなんて、おこがましいかもしれないけれど。それでも自分が助けられたように、誰かを救いたい。でも、誰をも傷つけない言葉って、なに?

 人を傷つけるのは言葉で、
 人を救うのも言葉。
 言葉は諸刃の剣だ。

 この剣は、人の苦しみを断ち切ってくれるけれど、同時に使いかたを誤れば苦しみや悲しさを与える。不用意に振りまわせば怪我をするし、させてしまう。
 意図せず気づつけてしまわぬよう、剣には鞘が必要なのです。

 だから水無月はそんな鞘が欲しい。

創作のためにサポートを使わせていただきます。さらに磨きのかかった良い作品を創れるように活かしたいと思います。