見出し画像

ハードで劣る底辺のいい人生の基準と行動指針とソフトウェア戦略

## はじめに

元旦ということでどうなったら、あるいはどうであったならこの1年いい一年だったと言えるのかを綴ってみたい。あといい機会なので今現在考えている人生レベルでの方針とか行動指針とかそこらへんも備忘録的に書き残しておく。題して『ハードで劣る底辺のいい人生の基準と行動指針とソフトウェア戦略』だ。

## いい人生の基準

最終的には「自分の生きた人生がいい人生だ」という悟りに至るのだと思うが、それは「僕の前に道はない、僕の後ろに道はできる」とか「自分の辿った道がキャリアだ」とかいう綺麗な言葉で装飾される、「事前に考えるだけ無駄」みたいな考え方における言い訳にも使われるのだと思う。

確かに、考えて答えが出るものだとも思わないが、考えること自体に意味がないとも思わない。それに、理想と現実のギャップにモチベーションがあるのだとするならば、モチベーションという観点からは理想を掲げるというのも悪いことではあるまい。ここではまず僕にとってのいい人生とは何かというところから書き始めることとする。

ちなみに、「自分が理想とする一番いい形だけしか認められない人間になると、自分も周りも不幸にする」という言葉があるように、理想と現実の間にモチベーションがあるのも確かな一方で、そこに苦しみがあるというのもまた確かだ。つまるところ、理想を掲げるという行為には良し悪し、功罪があるとは思っている。

パッと思いつくもので3つある。

1. 物語性があること

物語といえば起承転結に言及されるように、人が何かを感じ考え行動し、その結果が現れるとするならば、そこには物語があるはずだ。僕が根本的に変化が好きなのもここに関係しているのかもしれないが、物語、言い換えると変化がなくなった途端、先が見えた気がして絶望する。単調な毎日→後はこれを繰り返して死ぬだけだと思ってしまう。これは一種の弱さなのかもしれないけれど、不確実性こそが希望だと思っている。

2. 人類レベルでの革新を起こすこと

変化に富んだ物語性のある人生の中で、少なくとも数万人単位の生活がいい方向に変わる、というのを人生に一度は経験してみたい。これはただその力学の中心に自分がいる、というだけではなく自分がいなければそうはなっていなかった、という具合の比較的大きな割合で寄与したいと思っている。これは技術的な貢献でもいいし、ビジネス的な貢献、あるいはその他でもいいと思っている。それに僕が今の会社にいるのも、既存のビジネスモデルに乗っかってただ金儲けをするのではなく、「be an explorer」を理念に掲げて前人未到の領域の踏破に挑戦しているからというのもある。

3. 納得のできる強みがあるということ

「自分らしさとは何か」という疑問が、「そんなもの必要ないのではないか」という疑問とともに頭に浮かぶことがある。そもそも強み以前に違いがある。それは今現在あるのかもしれないし、ないのかもしれない。ないのなら違いを作るところから始める。そして、その違いを磨き上げ、その磨き抜かれた違いが魅力的な強みとなるような環境に身を置き続けることができたならこの上なく幸福なことなのではないかと思う。

## 行動指針

これは大きく7つぐらい考えている。この行動指針はいい人生の基準に対してrelevantかつ十分であることが大切だと考えている。

1. 安易に結果を求めない、結果を出さない

ストレングスファインダーの一番が「回復志向」であるのも関係あるかもしれないが、分野を問わず問題を解決することに爽快感を感じる。よって、比較的解決が容易な分野に手を出してしまいがちなのが悪いところで、本質的にrelevantではないことに関しては解決を我慢する、ということを心がけてやっていきたい。

2. 出すべき結果を出すことで期待ローンをうまく利用する

1と一見矛盾するけれど、両立は可能だと思っている。個人差のない社会を前提とした場合、誰にチャンスが回ってくるかはその人が今までに出した実績の考慮が大きい。また、役割は能力に先んじるだとするならば、relevantな実績を積んでおくことでrelevantな役割が与えられてrelevantな能力が得られるはずで、そのサイクルを回す中で実績→役割→実力と擦り合わせていくことが大事ではないかと考えている。

3. 具体的なシチュエーションからやることを逆算する

言い換えるなら、ただ興味があるだけのことは後回しにするということ。具体的にこういう状況になるとするならば、こういうことをやっておくとうまくいくだろう、という状況の想定から入って今やることを逆算する。

4. 違いに磨きをかける

強みがある人生がいい人生だと仮定しているので(これは今後変わる可能性もあるけど)、人との差、つまり強みを伸ばすことに繋がるかどうかをよくよく吟味したい。

5. アクションを大事にする≒アウトプット駆動学習を徹底する

人は自分を映す鏡だと考えている。うまくいってるかどうかの判断も社会に問うてみないとわからないこともある。きちんと社会からのフェードバックを得た上で定性定量で評価して正しい方角に進んでいることを確認しつつ、頭の中の世界だけではなく、現実の世界も変えていけるようにアウトプット、アクションを大事する。目指せ文弱からの脱却。

6. 行動に逃げない

これは5と一見矛盾するが、思考回路として「やってみればわかることもある」と考えてすぐに行動してしまいがちなところがあって、これには一長一短あると感じている。世の中には「やってみなくてもわかることもある」の思想も大切にしつつ、「やってみないとわからないこと」であることを確認して初めてトライする、ということを心がけていきたい。

7. 前言語的な部分、野性を研ぎ澄ます

これも5の文弱から脱却の文脈に関係するのだが、ロジック以前の部分、つまりは感性みたいなところを磨いていけるかというところ。感じたことを言葉にしてロジックで処理する、というのが人の頭の中の流れだとするならば、そもそもの感じ方の部分が弱いとその後がよかったとしても川の流れが上流でせき止められるように、物事うまくいかないんじゃないかと思っている。アウトドアとかで命の危機、とまではいかなくとも、身を切るような感覚を日常的に感じられるようにするといいのかもしれない。

## ソフトウェア戦略

世の中の人を観察してみたところ、僕は周囲の平均と比べてハードウェアでは劣りそうだということがわかった。具体的には、cpuの演算能力(頭の回転速度)、メモリの容量(要領の良さ/並列処理)、ハードディスクの記憶容量(長期記憶)バッテリーの持続時間(1日あたりの行動量)みたいなところ。人間においてパーツの換えは効かないのでソフトウェアもしくは外部記憶容量(HDD)などの外的な道具で違いを作るしかない。要するに、先天的な部分は平均以下だから後天的な部分で違いを作ろうということ。

道具の部分は主にコンピューターなどの道具を使いこなすこと(これは職種としてエンジニアなのはよかったのかもしれない)、ソフトウェアの部分は低いスペックで同じOS/ソフトウェアを使っていたのでは勝ち目がないので、データとロジック、つまりは歴史や他分野(経時と共時)を学ぶことでパターンを蓄えることとそれらの知識を扱うための考え方を革新していくことなんかが大事なのではないかと考えている。(ちなみに、最近は全ての着想はパターン認識なんじゃないかと思っている)

## おわりに

最後に所感的なことを書いておくと、自分が今の会社で頑張れる理由はいい人生の基準に挙げた3つに直結していると感じることができているから。もしこれを確信することができなくなったとしたら、自分の居場所を今一度考え直すことなると思っている。

色々書いたけど、ともあれ、3つの理想を目指して7つの行動指針を大切にできたとしたならば2020年は結果はどうであれいい年になったと言えそうだ。まあ、もうちょっと振り返りがしやすいように具体的な目標に落とし込んだものを別途作ってもいいのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?