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中国での会食、お酒の席で知っておくと便利なこと

大家好!こんにちは!Lilian中国語スクールです。

日本に会食、お酒の席でのマナーがあるように、中国にもたくさんあります。そのマナーが日本と異なるため、あらかじめ心得ておいたほうが良いでしょう。仕事のことを中国語で「饭碗」といいます。今回は美味しい「饭碗」を得るために、スマートに会食をし、円滑にビジネスをすすめるヒントを、4点ご紹介いたします。

その1、円卓のどこに着席したらよい?

日本にも上座と下座がありますが、中国も同様にあります。日本と同様に、上座は部屋の一番奥まった席になり、下座は一番出入り口に近い席になります。次席は上座の左側になり、三席は上座の右側になります。上座には主賓(ゲスト)が座り、次席には招待主(ホスト)が座ることになります。上座に座った人=お会計する人になる場合もあります。主賓と招待主がはっきりしていない小規模のビジネス会食の場合もあるかと思います。ときどき上席を譲り合っている状況を見かけます。そんなときは上座に座った人が、会食の支払いをするようです。本来主賓席である上座なのですが、主賓が明確ではない場合は、会食の一番中心人物となる人、つまりお金を出す人が座る席だと覚えておくと良いかもしれません。中国の人を観察していると、上座を譲り合う姿を見たことはありますが、支払いの段階で一悶着している姿はあまり見かけません。上座に座わる人が決まった時点で、支払う人が決まったようなものなのです。

まず主賓や招待主が着席したのを確認して、着席しましょう。もしあなたが平社員として会食に参加した場合、主賓や招待主の動きをよく見て、彼らが着席した後に、着席するのもマナーです。日本人社会でも場の雰囲気を読みながら行動することをよしとする文化がありますが、中国人の間でも同じような文化があります。中国の人たちが我先に行動するというイメージを持っている日本の人もいるかもしれませんが、それは公衆の場所においてであり、プライベートな場所では、主従関係を守り、互いを尊重して生活していることに気がつくと思います。

その2、どうやって乾杯したら良い?

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着席ができたら、乾杯が始まります。ご存知の方も多いとは思いますが、中国の乾杯は、「干杯」と表記し、完全に飲み干すことを意味します。まず「ガンベイ」と発声し、飲み干した後に、空になったグラスを相手に見せて、飲み干したことを証明します。お互いに飲み干したことを証明しあう、その一連の流れを乾杯と呼びます。決して「干杯」と発声した後に、グラスに口をつけて、すぐに着席しないように注意してください。

この乾杯は、会食が盛り上がれば盛り上がるほど、永遠と続きます。会食の盛り上がりを証明するかのように、何度も何度も乾杯を繰り広げるのが、中国の会食です。ですが、お酒が強くない人は、逃げ道があります。「干杯」と言った後に、「随意」(sui2yi4)と付け加えて、自分の好きな量だけ飲めば良いのです。これはいろんなバージョンを展開することができ、相手のお酒の飲める量を見て、「我干杯、您随意」(私は全部飲み干しますが、あなたはお好きなだけ飲んでくださいね)と相手を思いやることもできますし、お酒が好きそうな相手で自分はあまり飲めないようでしたら「您干杯、我随意」(あなたは飲み干してください、私はちょっとにしておきます)ということもできます。覚えておくと便利です。
 みんなのグラスを合わせることができない大きな円卓での会食の場合、グラスをターンテーブルに当てて乾杯するときもあります。みんなが顔を合わせながら、お料理を目の前にしてグラスを掲げる姿はとても愉快です。会食を楽しんでいますという雰囲気が生まれます。

その3、日本人に馴染みのない中国の習慣&マナー、乾杯の前にする儀式!?

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 北京や上海の大都市ではあまり見られませんが、郊外に行くとコップ、箸、お皿、お椀の食器一セットが、透明フィルムによって衛生的に保護されているのを目にすることもあります。このサービスは2002年にSARSが大流行した頃から広まりました。食器は業者によって清潔に除菌されているようです。しかし、それでも徹底的に清潔にこだわる中国の人が多いようで、レストランに入って、着席をしたら、乾杯の前に食器を熱湯で消毒するという儀式を行う人もたくさんいます。大きいお皿を下にして、お椀、コップを重ねて、お箸を突っ込み、その上から、お茶用に用意されている熱湯をかけて消毒するのです。

 皿料理をみんなで食べるとき、取り箸がない場合もあります。日本ではお箸を始め、お茶碗も各自専用のものを用意している家庭もあります。中国では、そのような家庭はほとんどないようで、お父さんのお茶碗、お母さんのお茶碗という文化はないようです。お箸もお椀も皆で共有します。またみんなで一つの大皿の料理をいただくのが中国の文化です。取り箸という文化はなく、自分の使っている箸で、目の前のお料理をいただいても問題ありません。スープも大皿に入っていて、自分のスプーンを使ってすくっていただくこともあります。しかし、かつては取り箸というものは全く存在しませんでしたが、食器消毒の件と同様に、 SARSの流行以降、食事の衛生面に注意したいという人が増えて、取り箸が用意される場合も増えています。そして、余った料理をお持ち帰りする文化も強く根付いています。日本でも最近、アメリカから入ってきたドギーバックという呼び名で、余った食事を持って帰る人もいるようですが、中国ではお持ち帰り文化は長く根付いています。食べ物を大切にするという文化があるのはもちろんですが、たくさん料理を注文してお客をもてなすという文化があるため、どうしても料理が余ってしまいます。もし円卓に並んだお皿が全部空っぽになってしまったら、その会食のおもてなしが足らなかったということになります。よって、たくさん注文して、残ったら持って帰るのです。

その4、日本料理屋さんにご招待するときに心得ておきたいこと。

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 日本料理が好きな中国の人はたくさんいます。上海や北京はもちろんのこと、郊外にもたくさんの日本料理屋さんはありますので、中国の人をご招待したらきっと喜んできてくれるでしょう。日本料理といえば、お座敷というイメージがありますが、中国の人を日本料理にご招待するときには注意した方が良いでしょう。最近は、お座敷といえども、掘りごたつ式になっているお店も多く、足を伸ばせるので心配は少ないですが、掘りごたつ式ではない場合、非常に居心地悪く感じる方が多いようです。多くの中国人は、このような姿勢で食べると胃腸も曲がってしまい、消化に悪いと考えるそうです。確かに道理はありますが、日本人は慣れ親しんでいるスタイルですので、消化不良になるという発想はあまりありません。

 また中国の人は、人前で靴を脱ぐ習慣があまりなく、お座敷に通されるときに靴を脱ぐことに気恥ずかしさを感じる人も多いようです。自分の足が臭いのではないかとか、靴下に穴があいているとか、靴下が汚いとか、お座敷に入る前にブツブツ言っている中国の人をよく見かけます。日本料理は好きだけど、お座敷はちょっととためらう中国の人も多いので、その点も考慮しながら、お店選びをしたら良いかと思います。

 会食というものは、本来とても楽しいものです。しかし、慣れない赴任先において、かつ仕事上の付き合いですと、ストレスに感じる人もいらっしゃるかもしれません。中国の人はお酒の席を公私の区別をつけずに楽しんでいますので、それを見習って楽しんで過ごし、円滑にお仕事ができることを願いながらアドバイスさせていただきました。

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