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「小品」を吹こう!」#13《ボッケリーニ/ メヌエット》

大変お久しぶりになってしまいました。

私事で大変恐縮なのですが、実は家はとても古くて築30年というMSに住んでいて、いろいろなものが故障が多くここ数年毎年のようになにかかにか修繕したり交換していたりして、このご時世のこの状況の中で今それをするべきなのか悩む時間が多くて、こちらの方がおろそかになってしまってました。しかし、気分が落ち着かないことを言い訳にして何もしないのは良くないなと、noteの方をさっさと更新しようと決心した次第です。

書きかけはしたもののきっちりまとめて記事にしようとすればするほど纏まらなく、文章を組み立てるのがこんなにも難しく感じるようになりました。ですが、性分として途中で投げ出せないので、少しずつでも進めようと思います。

そんな中、私のこの記事にわざわざ目次って必要なのかと疑問にも思い初めて内容もこんな堅苦しくなくて良いのではないか?と思い始めてます。ということで、しばらくは目次無しで曲につてのmini解説と私なりの感想なんかを綴っていこうと思います。

前置きが長くなってしまいましたが、今回の小品はこちらの曲です。つたない演奏で申し訳ありませんが良かったら参考までに聴いていただければ嬉しいです!

https://www.youtube.com/watch?v=Ylco7HER1Cw

Luigi Boccherini(伊):(1743~1805)

古典派時代(バロック音楽とロマン派音楽の間に位置する)のイタリアを代表する器楽作曲家。もとはチェロ奏者としてパリで活動していたが室内楽作品で認められスペイン宮廷の音楽家として、終生マドリードにいたようです。

ハイドンやモーツァルトと同時代の作曲家でチェロソナタから交響曲まで幅広くそして数多くの作品を残している。

また、音楽辞典によると

ハイドンと同時代にあって古典学派音楽を推進した意味で「ハイドン夫人」の異名があった

とされています。


この曲は一度はどこかで聴いたことある有名な曲ですね。
原曲は弦楽五重奏曲 ホ長調 作品11-5 G. 275の第3楽章イ長調にあたります。

が、今回演奏したのはニ長調に編曲されたものです。4度上にすることによってフルートがよく響く音域にハマるのだと思いますが、原曲の調の方がやはりしっくりきますね。

私はこの編曲版しか持っていなくて、今思うと原曲から自分用に編曲すれば良かったなと思ってます。(例のごとく、この編曲版はフルート小品集に収められたもので、今は廃版となってますのでご了承ください。)にわかに動画収録に入って計画的に進められたものではなかったものでお許しください。て、誰に謝ってるのでしょう笑

とにかくボッケリーニは沢山曲を残しているのですがこの曲が有名過ぎて、他はあまり知らていないのではかと思いますが、残されている作品はどれだけあるかというと、音楽辞典には6ページにもなります。ーそんなこと言われてもわからん!と言われそうですがー(Wikipediaによれば弦楽5重奏曲だけでも100曲以上あるようです。)

そのほとんどは弦楽器中心の室内楽が多いですが、フルートのための曲も数曲存在します。フルート業界でよく知られているのはフルート協奏曲です。

曲の作りはボッケリーニより少しあとの時代で有名なメルカダンテのコンチェルトにも似てとても軽やかでしっかりとした分かりやすい旋律で、まさに古典派音楽が現れています。ボッケリーニが先なのでメルカダンテがボッケリーニに似てると言ったほうが良いのかも?メルカダンテは少なからず影響を受けているのではと感じます。ちなみに、古典派音楽のはじめには先に取り上げたグルックが有名です。

当時にしては結構斬新な音楽だったのでしょうね。


さて、この曲を演奏するにあたり、久しぶりに木管の頭部管で吹いてみたくなりましたので銀のボディーにつけて演奏してみました。頭部管はYAMADAフルート・ピッコロ工房の制作、グラナディラという密度が高く重くて硬い木のものです。よくピアノの黒鍵とか、ピッコロに使われていますが、この頭部管は高音域がとても繊細に鳴ってくれるのでお気に入りです。木管だからって響かないのでは思われがちですが、銀とそんなに変わらないくらい響きます。

少し話がそれてしまいましたが、演奏のポイントはやはり装飾音符をいかに綺麗に入れられるかではないでしょうか?あとで自分の演奏聴くとありゃりゃ(^o^;)と思ってしまうのです。なぜなら出だしの装飾音符がやはり強いと思います。さり気なく上品に入らねばならない!!!と後になって気づくことが多々あります。

テンポはもう幾分早くてもよかったかな〜とか思いますが、弦楽合奏の演奏を聴くとやっぱりメヌエットはこれくらいが好きなんです。メヌエット自体はそんなに早い舞曲ではないですしね。しかし、もしかしたら旋律楽器が一つだからもう少し早めにするほうが軽やかさが表現できるのかもしれません。

あと、後半のピアノと一緒にスケールで上がっていくところにはスタッカートが書かれていますがここもあまり丁寧に吹くとモッサリしてしまい重く聴こえてしまうので注意が必要です。上に向かうことを意識して軽やかに階段を登っていきましょう!

それと下の画像の部分なのですが、原曲のスコアを見ていないので譜面通りに演奏してみましたが、個人的には最後全部スタッカートにしても良かったかなと思います。

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もしかすると、スタッカートの無い8分音符はスタッカートの音よりも控えめに抜くように、という意味に捉えると素敵な仕上がりになるでしょう。私のはイマイチですが・・・・。総じて全体的に楽しく軽やかに演奏したいものです。

また機会があれば違ったテンポ感とアーティキュレーションの処理を考えて演奏をしたいと思います!!

余談ですが、私のフルートだけのチャンネルで今回使った木製頭部管を使って演奏したものをアップできればいいな、と思っているのでその時はブログの方でお知らせいたします。

佐藤良枝のブログ→https://sala.corylus3.com/blog

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