見出し画像

「小品」を吹こう!#2《ドビュッシー/亜麻色の髪の乙女》

こんにちは!フルートのさとうよしえです!

さて、このシリーズふたつめの投稿となりました。

前回のボザのnoteはとても時間がかかりました。なんと、見直しを何度もし手直しすること通算10時間もかかってアップしました(;'∀')大した長い文章でもないのに(笑)

今後は慣れていったら早くなるものなのか、それとも毎回こんな時間がかかってしまうのか、途中で挫折したりするかもしれませんがモチベーションを保つためにも応援よろしくお願いします!

さてシリーズ第2弾は「小品」はドビュッシー作曲の亜麻色の髪の乙女です。YouTubeで検索するとた~くさんあって人気の曲なのだなということがわかります。

今回小品を録画したことで今更気づいたことが沢山ありました。3~4分程度のゆったりした曲が多いですが、お休みするところがほぼ無いので最後まで気を抜かずにたどり着くには結構大変なことだということです。緩急に富んでいる曲と違う緊張感があります。

ファルベの配信動画はこちら↓
https://www.youtube.com/watch?v=tKuNJVmwodc

使用した楽譜はこちら↓

画像1

いかにも古めかしいですが(笑)
これやはり廃版ですね。ネットで調べると中古でメルカリとか7netとかで出てたりしてます。

曲の調性や概要

クロード・ドビュッシー(1862-1918)
とても好きな作曲家の作品です。

まず、最も皆さんが手元にあるであろう同じドレミ出版から出ているフルート名曲31選だと思いますが、こちらはG-durで書かれていて原曲とは違います。さらに他の出版社のものを見るとF-durやAs-durに編曲されたものもあったりします。
しかし、この曲はピアノのための前奏曲第1巻の中の第8曲にあたり、原曲はGes-durで書かれていますので、宮本先生の編曲を使用しました。

また、ピアノの譜面から的確な声部をフルートとピアノに役割を振っているので違和感のない編曲だと改めて感じました。

ドビュッシーの性格を考えた譜読み

ドビュッシーの作品は聴いていて漂うような印象を持ち、とても自由な感じに思えますが、実はそうでもないのです。

ドビュッシーはとても気難しい性格だったと言われています。パーティーなどの人付き合いの場を嫌っていたということも聞いたことがあります。そして、自分の作品を発表するにあたり、出版社には自分がつけた表記の位置を守るようにと指示を出していたということです。

そこから分かるのは彼の指示した表記以外は何もしてはいけない、という現れなのかもしれません。

どうも私は自然に自分でも気づかずに遅くしたくなったりしてしまうのですが、できる限り表記のあるところのみ注視したいところです。

表記の言葉から読み取るテンポや表現

冒頭にTré calm et doucement expressifー落ち着いて穏やかに表現するーとありますAndanteくらいで始まると良いのかなと思います。

フルートの単音のみで中音D♭をppから始まりますが、長いフレーズの中にはこのD♭が低音でのばしたり、D♭が何度出てきますのでこの音が基準になっていると思います。ですので、単なる小さい音ではなくpでもしっかり透明感ある響きで吹きたいところです。

そして、この曲が全体を通して親しみやすく感じるのは、5音音階が使われているかだと思います。これは民謡の音階でもあるのですね。

またドビュッシーらしく調性が揺れ動き、ピアノの和音がとても神秘的に響いたりしてます。

この編曲で一番良いなと思っているところは、20小節目から21小節目にかけてのピアノのメロディーを受けてピアノの右手とフルートがユニゾンで上行していくところです。こういう風にフルートパートに音を与えるのは素敵だと思いました。

最後は高音G♭でのばします。自分的にはあまり納得のいかない響きになりましたが、G♭(F♯)が楽々pで出す練習を沢山しましょう。高いF♯の音は大変だしずらい音ですが、顎やアンブシュア、肩、首はできるだけリラックスした状態で息は糸のように細くて、同じスピードを保って前方へ運ぶようなイメージが良いかなと思います。

よろしければサポート頂けると嬉しいです! 頂いたサポートは今後の活動に役立てたいと思います!