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【音楽】「THE ORIGINAL SOUNDTRACK」10CC

ロックバンドでオペラちっくな展開をするのって、多分最も思い浮かべられるであろう曲は「ボヘミアン・ラプソディ」だと思います。が!私の中では「オペラちっくなロック」と言えば10CCです。今回紹介するのは、10CCの最大のヒット曲である「I’m Not In Love」も収録されています。

日本ではあんまりないような気がしますが、これ「コンセプトアルバム」ってやつです。「存在しない架空の映画のサウンドトラック」という、何というか実に謎コンセプト。おお、なんかこの映画観たい…(ないけど)

この作品を語るうえで、絶対「I'm Not In Love」は外せないのですが、実はこれはアルバム的には「パーツの一つ」的なイメージなのですよね。これは「アルバム通して聴く」と、1曲1曲よりも味わいが深い。

そもそも10CCは10ccは「グレアム・グールドマンとエリック・スチュワート」というメロディ重視コンビと「ロル・クレームとケヴィン・ゴドレイ」というアイデア&サウンド重視コンビの複合体で、絶妙なバランスで成り立っていたバンド。多分アルバムの成り立ちとしては「コンセプト先行」だったんじゃないかなぁと思うのですが、グレアム&エリックがそれに沿った綺麗なメロディをクリエイトしたという、スグレモノ作品な訳ですよ。

1曲目は組曲仕立てで10分近い長尺。クラクションや人の声などの「街の雑踏」から開始。2曲目でしんみりさせた後は、比較的アップテンポな曲が続いて、最後に「我が愛のフィルム」で映画のエンドロールのように締めくくる。こんなアルバムありますか?あ、考えてみたら「Ziggy Stardust」が割と近いかもですね。気になる方は「アルバムごと」堪能していただきたいです。

わが愛のフィルムは世界中を旅する。繰り返し繰り返し…。

ドラマチックだなぁ。



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