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#52 待ち遠しい

その素敵な表情まで伝えちゃうからね

ここ数年、GLAYの公式モバイルサイトで宮城・福島公演のライブレポートを書かせてもらっています。

初めて担当したのはTAKUROさんのソロライブ。
当初は「わたくしなんかがこんなに有名な方のライブレポを書いていいのだろうか…」と思ったのですが、
今では「何がなんでもGLAYのライブレポは私が書く…!」
と思えるほど、有意義で楽しい仕事になっています。

なんかね、GLAYのライブってすごいんですよ。
普段なかなかアリーナクラスのライブに行くことがない私だからこそ感じるのだろうけど、ステージの大きさとド派手な演出を見るだけでもうわくわく。
アリーナに巨大な風船がいくつも登場したり、ステージ上に火が吹き出したり、無知な私ですら「これ絶対お金かかってるんだろうなあ…」とわかる映像が巨大スクリーンに流れていたり…。あと、普段私が行くライブでは絶対に起こることがない、歌のサビあたりで手を前後に振るアレ。
そうした異文化のような雰囲気に自分が身を置くことで感じる高揚感も、この仕事が楽しい理由のひとつです。

しかしそれよりすごいのが、ファンの皆さんなんですよ。

こうして文字にすると、どうもありきたりで薄っぺらく聞こえてしまうかもしれません。
でもね、会場にいる全員が本当に楽しそうな顔してるの。
それを見るのがとても好きなのです。

もちろんライブレポだからステージにいるメンバーの一挙一動を見なければいけないのは重々承知しているのだけど、ふとアリーナの方に目を向けて会場にいる方たちの幸せそうな顔を見ると、
「私はみんなの素敵な表情までレポートに書いちゃうからね〜」と思ってしまう。
そしていつも、そんな様子を盛り込んだレポートを書き上げています。

「いやそりゃ好きなアーティストのライブに行ってりゃ誰だって楽しそうになるでしょ!」と思うでしょう。
でも、ファンの誰もが「楽しい!」と思っているであろう心の内が足元に流れ続けていたり、空中にふわふわと漂っているように感じるのはGLAYのライブ会場に行った時だけ。
仕事だからそうした雰囲気を敏感に感じ取っているのかもしれないけど、あの独特な空間は何度味わってもいいものだな、と思わせてくれるのです。

しかしながら、コロナウイルスの影響で東北でのライブはなかなか形になりません。
これがとてもさみしい。
早くあの空気を感じたい…!と思って止みません。

ああ、本当に待ち遠しい。
次のライブレポートも、最高の文章で書き上げてみせます。

及川恵子