緊急事態

管理者不在。退職まであと1か月。もう待ったなしである。
常勤者を集めた緊急会議が行われた。私は最初は事の重大さがよくわからない+管理者さんへの自責の念に駆られていて、漠然とした不安があった。

管理者を早急に立てないといけない。ここについては、5年目の中島さん(元々サービス提供責任者)が内部昇格。そして、グランスと土屋がサービス提供責任者として抜擢されたのである。

入ってまだ1年未満で管理職。正直、無理だと思った。できないと固辞したが、会社は許さない。

数日後、辞令が出た。
そして、晴れてサービス提供責任者へなることとなったのだ。
書類整備の仕方
シフト調整の仕方
スタッフの補助
仕事を取ってくる営業活動
保険請求作業
など覚える事は万歳だった。

特に困ったのがシフト。パートさんはたくさんいるのだが、子供が熱を出しまして、お休みが…、授業参観・3者面談。休み希望が多く、また異性介護は出来ないので、シフトを外すなどの措置が必要で、そのような条件を付けていくと、人が当てられないサービスがあったり、時間を譲ってもらうなどの問題が出てくる。土屋と二人で考えてみるが、仕事を終えてからの作業となるので、頭が回らない。現場での仕事+シフトの調整。疲労が蓄積していく。それに加えて、月末になれば、介護保険料の請求や報告の作業が待っている。

しかも、懸命に作ったシフトにダメ出しをされるのだ。入浴介助が1日3件入っているだとか、この利用者さんからこの利用者さんの家遠くないですか?とか。

そうか…これが管理者さんが辞めた理由としては十分だった。こんな生活を数年もつづけられる訳がない。しかも、これに加えて書類づくりもあり、営業活動もあるわけだ。仕事が発生したら契約だって。

1人でできっこない。そんな離れ業みたいなことを管理者はしていたのかと感心した。本当にすごいと。

目まぐるしい毎日。平日で片付かないので、思えば土曜日も出勤していた。

※追記※
パートさんについては、私は尊敬しています。今回の文体では、よく休むからパートさん良くないよねって見えるかもしれませんが、そもそもパートさんは稼ぎたいばかりでなく、子育てという大変なミッションがあります。なので、仕事と子育てのバランスって難しいと思うんです。そんな働く女性を応援できるものがもっとできればいいのにと思います。ただ、その頃の私は、それに配慮できるくらいの心の余裕がなかった。あの人がケアに入ってくれたら、それですべて丸く収まるのに…みたいな感じで頭を悩ませていましたから。介護を志す方が増えて、気軽に休める環境が必要ですね。

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